2016/4/2 赤桐
中国の山東省で21世紀初頭に作られて、中国北部全体でポピュラーになっているゲームだということです。大貧民の系統のゲームです。
ルールはJohn McLeod氏のインターネットのサイト(http://www.pagat.com/)および一部は百度百科によりました。
5人。
2枚のジョーカーの入ったトランプ4組から168枚のカードを使用します。2枚のジョーカーは区別できなければなりません。1枚を大画(赤ジョーカー)、もう1枚を小画(黒ジョーカー)とします。
使用するランクとその並びは次の通りです。右へ行くほど強くなります。
6、7、8、9、10、J、Q、K、A、2、小画、大画
大画と小画のうち、1枚ずつのカードに、マジックペンなどで印をつけます。印のついた大画を配られたプレイヤーが「皇帝」となり、印の着いた小画を配られたプレイヤーが「警護官(侍衛)」になります。これらは、プレイでは普通の大画と小画として扱われます。
最初のディーラーは任意のプレイヤーがなります。次回からは反時計回りに交替します。
ディーラーがシャッフルを行い、右隣のプレイヤーがカットします。このカードはテーブル中央に置かれます。次に、カットしたプレイヤーの右隣から反時計回りの順に、カードの束の一番上から1枚ずつ取っていきます。これをカードがなくなるまで続けます。プレイヤーの手札は33枚または34枚になります。プレイヤーは、取っている途中でもカードを見て手札を並び替えてかまいません。
皇帝と警護官のカードを配られたプレイヤーは、皇帝および警護官となり、チーム(保皇派)になります。残りのプレイヤーは平民となり、チームを組みます。皇帝カードを配られたプレイヤーは、自分が皇帝であることを宣言します。警護官は、警護官のカードをプレイするまで、自分が警護官であることを公表してはいけません。
皇帝のカードを配られたプレイヤーが皇帝になりたくなければ、そのカードを右隣のプレイヤーに渡すことができます。渡されたプレイヤーも同じように右隣のプレイヤーに渡すことができます。カードを渡しても、代わりのカードは受け取りません。もし、全員が皇帝カードを右隣に渡して、最初のプレイヤーに戻ってきたら、そのプレイヤーは皇帝としてプレイしなければなりません。
平民のプレイヤーは、反乱(造反)を宣言することができます。この宣言があると、全員の得点は2倍になります。反乱の宣言があったあと、他の平民のプレイヤーも反乱の宣言をすることができますが、得点は変わりません。単に自分が平民であることを知らせるだけです。
皇帝と警護官の両方のカードを配られたら、そのプレイヤーは次のどれかを行うことができます。
皇帝からプレイを始めます。プレイは反時計回りの順で行われます。
最初にプレイする人は、手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出します。次のどれかです。なお、スートはプレイには無関係です。
それ以降のプレイヤーは、同じ枚数で、上記と同様に同じランクのカードか、同じランクのカードにジョーカーを加えたものか、ジョーカーだけのものしかプレイすることができません。しかも、構成するすべてのカードが、直前に出たカードより強くなければなりません。
例えば、8-8-8-小画がプレイされていたら、9-9-9-大画などをプレイする必要があります。9-9-9-小画ではだめです。(9-9-小画-大画、小画-小画-大画-大画などでもかまいません。)
従って、大画を含むカードがプレイされたら、誰もプレイできません。また、小画がプレイされたら、必ず同じ枚数以上の大画をプレイしなければなりません。
プレイできないときや、プレイしたくないときはパスをします。パスは何回でもできます。トリックテイキングゲームのように各プレイヤーに1度だけプレイの機会があるのではなく、カードを出している限り、何順でもプレイは回ります。1度パスをしたプレイヤーが、後でプレイをすることもできます。
誰かがカードを出した後に、他の全員が連続してパスをしたら、1つの回が終わります。1つの回が終わると、プレイされたカードは裏向きにされて横に置かれます。このカードはもうプレイには使われません。
次に、最後にプレイしたプレイヤーが手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出して次の回のプレイを始めます。
プレイをするときに、他のプレイヤーがパスをするように頼むことができますが、他のプレイヤーは、これに従う必要はありません。
こうしてプレイを続けていくうちに、手札がなくなったプレイヤーは、それ以降のプレイには参加しません。なお、全員が続けてパスをしたときに、最後にプレイしたプレイヤーの手札がなくなっていた場合には、その右隣の手札のあるプレイヤーが最初のプレイを行います。
皇帝チームまたは平民チームのどちらかの全員の手札がなくなったら、プレイ終了です。
チームに関係なく、各プレイヤーは、手札がなくなった順に、2点、1点、0点、マイナス1点、マイナス2点の点数を得ます。 皇帝チームと平民チームは、自分のチームのプレイヤーの点数をそれぞれ合計します。各プレイヤーは自分のチームの合計点数を得点します。ただし、皇帝はその2倍を得点します。 反乱の宣言があったら、この点数は2倍になります。
皇帝が1人でプレイした時の点数は次のようになります。
皇帝が1人でプレイすることを宣言していた時は、上記得点が2倍になります。 反乱の宣言があったときも2倍になり、複合すれば4倍になります。
2ディール目からは、カードが配られた直後(皇帝のカードを渡したりする前)に、カードの交換を行います。
前回負けたチーム(得点がマイナスのチーム)の各プレイヤーは、自分の手札の中のジョーカー以外の最も強いカードを裏向きにテーブル中央に置きます。勝ったチーム(得点がプラスのチーム)の各プレイヤーは、そのカードをどれでも1枚取ります。
ただし、皇帝だったプレイヤーだけは2枚のカードをもらうか置くかします。皇帝が1人でプレイした時は、皇帝だったプレイヤーは4枚のカードをもらうか置くかします。
どちらのチームも0点だった時はこれを行いません。
6のカードは、それ以外のカードをすべてプレイしてからしか出せないという追加ルールです。つまり、自分から最初にプレイして、上がるときにしか出せません。6のカードにジョーカーを混ぜることもできません。
Pagat.comによれば、次のようなルールでプレイされることもあるということです。
3、4、5のカードも使用します。 3のカードが最も弱いカードになります。(百度百科のルール)
小画に護衛官のマークを付ける必要はありません。 皇帝は、手札から同一のカード(同じスートで同じランクのカード)を3枚見せて、もう1枚を持っているプレイヤーを護衛官にします。 (百度百科のルールでは、護衛官のこの1枚のカードを「特画」として大画よりも強いカードとしているようです。)
皇帝を配られたプレイヤーが同一のカード3枚を持っていないか、皇帝としてプレイしたくなければ、皇帝カードを左隣に渡します。渡されたプレイヤーは、同様に判断して、やはり左隣に渡すことができます。
皇帝のカードが最初のプレイヤーに戻ってきたら、そのプレイヤーが同一カードを3枚持っていたら、皇帝としてプレイしなければなりません。そうでなければ、今度は右隣のプレイヤーに皇帝カードを渡します。このプレイヤーも、同じように、皇帝としてプレイするか、右隣に渡すかします。もし、全員が同一カード3枚を持っていなければ、流れとなり、ディールをやり直します。
同一カード4枚を持っているプレイヤーが皇帝になったら、そのうち3枚を見せて隠れて1人でプレイすることも、 4枚全部を見せて1人でプレイすることを宣言すること(得点2倍)もできます。
皇帝となるのを避けるために皇帝カードを隣に渡すとき、自分の最も強いカード1枚もいっしょに渡さなければならないというルールです。ただし、最初に皇帝カードを配られたプレイヤーは、皇帝カードだけを渡すことができます。
護衛官カードを配られていないときでも、皇帝は宣言をすることにより1人でプレイすることができます。得点は当然2倍になります。
上納の時、カードを表向きに出します。
皇帝のカードを大画より強いカードとするルールがあります。
また、大画1枚に対して2を3枚出すことにより、より強いカードを出したことにするというルールもあります。
なかよし村で2016年4月2日にプレイしました。
大貧民とナポレオンをミックスしたようなゲームですが、非常に盛り上がり、楽しめるゲームでした。最近プレイした中では、ベストゲームの1つです。