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ビッドホイスト(Bid Whist)

2003/6/7 赤桐

 アフリカ系アメリカ人の間で非常に盛んなゲームだそうです。トリックテイキングゲームです。このゲームでは取った1トリックのことをブック(Book)と呼びます。

 ルールは John McLeod氏のホームページ(http://www.pagat.com/)によりました。


人数

 4人。向かい合った2人がパートナーになります。

カード

 普通のトランプに2枚のジョーカーを2枚加えた54枚のカードを使います。2枚のジョーカーは区別する必要があります。1枚はビッグジョーカー(Big Joker)、もう1枚はリトルジョーカー(Little Joker)と呼ばれます。 

ディール

 順に1枚ずつカードをドローしていき、最初にダイヤモンドを引いたプレイヤーが最初のディーラーになります。

 カードは1枚ずつ時計回りに配り、各プレイヤーの手札が12枚になるまで配ります。ディールの間にディーラーは自由なやり方でテーブルの上に6枚のカードを裏向きに置きます。これをキティーと呼びます。配る最初の4枚や最後の4枚からキティーに出してはいけませんが、それ以外ならいつでも何枚ずつでもキティーに置くことができます。

ビッド

 ディールが終わるとビッドを行います。ビッドはディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに行いますが、ビッドの機会は各プレイヤーに1回だけしかありません(一巡しか回りません)。

 ビッドは数字に「アップタウン」「ダウンタウン」「ノートランプ」のいずれかを付け加えたものです。

 ビッドの時には、今までのビッドよりも強いビッドを行うか、パスをします。

 大きい数字のほうが小さい数字よりも強いビッドになります。同じ数字ならばノートランプのほうがアップタウンやダウンタウンよりも強いビッドになります。アップタウンとダウンタウンは同じ強さになります。

 最初の3人がパスをしたら、ディーラーは必ずパス以外のビッドをしなければなりません。

 最後にパス以外のビッドを行ったプレイヤーがデクレアラーになります。デクレアラーはどのスートを切札にするかを宣言します。ノートランプの時にはアップタウン(通常の強さの順位)にするか、ダウンタウン(逆の強さの順位)にするかを宣言します。

交換

 ビッドの後、デクレアラーはキティーの6枚のカードを手札に加えたあと、その手札から6枚を裏向きに捨て札します。どのカードを捨て札してもかまいません。

 捨て札したカードはデクレアラーのチームが最初に取ったブック(トリック)として扱われます。

カードの強さ

 アップタウンの時の各スートのカードの強さは次の通りです(強いものから順):

 ダウンタウンの時の各スートのカードの強さは次の通りです(強いものから順):

プレイ

 デクレアラーが最初のリードを行い、普通の トリックテイキングのプレイをします。プレイは時計回りです。

 リードされたスートがあればそのスートを出さなければなりません。ない場合には、どのカードを出してもかまいません。

 ノートランプの場合には、2枚のジョーカーは最も弱いカードになり、トリックに勝つことはできなくなります。ジョーカーはリードされたスートを持っていない場合だけ出すことができます。あるいは、リードすることもできます。

 ジョーカーをリードした場合には、次のプレイヤーはどのカードを出してもかまいません。このプレイヤーが出したスートをリードされたスートとして扱います。もしこのプレイヤーもジョーカーを出した場合には、3人目のプレイヤーはどのカードを出してもかまいません。3人目のプレイヤーの出したカードのスートがリードのスートとなります。

 リボーク(Renege)つまり出す義務のあるスートがあるのに他のスートをプレイした場合には、3ブックを相手の渡します(3ブック取っていない場合には、取った全トリックを渡します)。

得点

 デクレアラーのチームは取ったブック数(交換時の捨て札も含める)から6を引き、それがビッドした数と同じかそれ以上の場合には、とったトリック数から6を引いたものを得点します。

 ビッドした数よりも小さい場合には、ビッドした数をマイナス点として得点します。

 ノートランプの場合には、上記の得失点をすべて2倍にします。

ゲーム

 何トリックか行って、累計点が7点に達したチームがあればそのチームの勝利でゲームが終わります。また、累計点がマイナス7点に達したチームがあれば、そのチームの負けでゲームが終わります。