2024/2/3 赤桐
中国でプレイされている大貧民・大富豪と同じ系統のゲームです。 内モンゴルから発祥したようです。
ルールはPagat.comなどによりました。
5人。
2組のトランプとジョーカー4枚を使います。ジョーカーは2種類必要で、それぞれ大王(赤ジョーカー)と小王(黒ジョーカー)と呼びます。それぞれ2枚です。1つのスートのA2枚は大Aと呼ばれますが、これについては後で説明します。
カードの強さは、大A、大王、小王、3、2、A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4の順です。
誰かがカードをシャッフルをして、他のプレイヤーがカットし、テーブル中央に置きます。 プレイヤーは1人ずつ反時計回りに、そのカードの山の一番上から1枚ずつ取っていきます。 カードの山は少し崩して広げたほうが取りやすいようです。
最初に取るプレイヤーは、最初のプレイのときは自由な抽選方法で決めます。 2回目以降は、前回のプレイで1位になったプレイヤー(最初に上がったプレイヤー)が最初に取ります。
全部のカードを取ってしまうまで、取り続けます。 取ったカードは手札になりますが、最初の3人の手札は22枚、そのあとの2人の手札は21枚になります。 ただし、各プレイヤーの最後のカードを取る前に中断することがあります。
ディール中にいつでも、どのスートでもAを取得しているプレイヤーは、そのカードを表にしてテーブルに出すことができます(亮大A)。 こうすることで、そのプレイヤーはデクレアラー(主方)になることを宣言したことになります。 すでにデクレアラーが宣言されて場合は、そうすることはできません。
Aが1枚表向きにされている場合、同じスートのAを持っているプレイヤーは、デクレアラーのパートナー(次方)になります。 パートナーは、それを持っていることを秘密にしておいてもかまいませんが、プレイ前に公表することもできます。 公表した場合、得点や失点が増えることになります。
ただし、既にAが1枚表向きにされていても、手札に同じスートの2枚のAがあるときは、その2枚を表向きに出して、デクレアラーになることができます(反大A)。 このプレイヤーはパートナーなしでプレイすることになります。 今までAを公開していたプレイヤーはそれを手札に戻し、デクレアラーではなくなります。 (既にこのような2枚Aでのデクレアラーの宣言があった場合は、さらに宣言することはできません。)
Aを最初に表向きにしたプレイヤーがいて、他のプレイヤーの同スート2枚Aの宣言がないとき、 そのプレイヤーがそのあと同じスートのAを配られた場合、 (あるいは最初からA2枚があったのに1枚しか表にしなかった場合でも)、 そのプレイヤーはパートナーなしでプレイすることになります。 このとき、もう1枚Aを表向きにすることもできます。 (他のプレイヤーが同スート2枚Aでデクレアラー宣言をするのを防ぎ、得失点を高くすることになります)。
もし、各プレイヤーの最後の1枚(カードの山の最後の5枚)を取る前に誰もデクレアラーの宣言をしなければ、 ハートAを持っているプレイヤーがデクレアラーになります。 最初にカードを取ったプレイヤーから反時計回りの順にハートAを持っているかどうかを宣言していきます(持っていたら必ず宣言しなければなりません)。 だれか1人が宣言したらそれで終わり、もう1枚のハートAを持っているプレイヤーは宣言しなくてもかまいません。 そのあと、各プレイヤーは最後の1枚をカードの山から取ります。
もし誰もハートAを持っていると宣言しなかった場合には、 カードの山の最後の5枚の中にハートAが2枚あることを確認した後、 配り直しとなります。
有効な宣言に使われたAとその同一スートのAを大Aと呼びます。 このカードは最も強いカードとなります。
既に述べたように、宣言したプレイヤーはデクレアラー(主方)と呼び、もう1枚の大Aを持っているプレイヤーはデクレアラーのパートナー(次方)です。この2人はデクレアラーチーム(亮A方)と呼んでおきます。 残りの3人はディフェンダーチーム(非亮A方)と呼んでおきます。
デクレアラーが最初のプレイを行います。
最初にプレイを行うプレイヤーは1枚または何枚かのセットになったカードを表向きに場に出します。 プレイは反時計回りに行われますが、以降のプレイヤーは、セットの種類と枚数が同じで、 今までに場に出ているよりも強いセットをプレイしなければなりません。 あるいは「爆弾」といわれるセットなどをプレイできることもあります。 プレイできないときやしたくないときは、パスします。パスをしたあとにプレイすることも可能です。
プレイのあと、ほかのプレイヤー全員が続けてパスをすると、その回のプレイは終了します。 場に出ていたカードは片付けられて、もうプレイには使用されません。 最後にプレイしたプレイヤーが、1枚または2枚以上のセットのカードを自由に表向きに出してプレイを再開し、同様にプレイが続けられます。
手札をすべて出してしまったプレイヤーは、上がりとなり、プレイから抜けます。
なお、上がったプレイヤーの最後のプレイあとに、ほかのプレイヤー全員がパスをしたら、上がったプレイヤーの代わりに同じチームのプレイヤーが最初のプレイを行います。 同じチームのプレイヤーが複数いるときは、上がったプレイヤーから反時計回りに最も近いプレイヤーが最初のプレイを行います。 (デクレアラーのパートナーが誰だか明らかになっていないときは、デクレアラー以外はディフェンダーチームとみなします。)
デクレアラーのパートナーが明らかになっていない状態でデクレアラーが上がり、他のプレイヤーが全員パスをした場合は、デクレアラーから反時計回りに最も近いプレイヤーが最初のプレイを行います。
どちらかのチームの全員が上がったら、プレイ終了です。
プレイで使用できる通常のセットは、次の通りです。
同じ種類のセットなら、カードの強さの強い方が強いセットです。 シークエンス(続き札)のときは、その中の最も弱いカードを比べます。
爆弾というのは特別のセットのことです。 普通のセットのあとに、種類や枚数が違っても出すことができることがあります。
爆弾には種類により強さの順があります。 弱い爆弾のあとにはそれより強い爆弾を出すことができます。 弱いものから順に記述します。
最後に3枚~6枚の同一ランクのカードがプレイされているとき、その枚数より1枚少ない枚数の4のランクのカードを出すことができます。 例えば、8-8-8-8の4枚(大蛋子)のあとに、4-4-4を出すことができます。
そのとき、その前にプレイされている3枚~6枚の同一ランクのカードは、4をプレイしたプレイヤーの手札に入ります。 プレイされた4のカードはそのまま残り、通常にプレイされたその枚数のカードと同じように扱われ、プレイは続行します。
以下の点に注意してください。
デクレアラーとそのパートナーがいるときの得失点は、デクレアラーチームの上がった順位により次のようになります。
デクレアラーチームの順位 | デクレアラーの得点 | パートナーの得点 | ディフェンダーチームの各プレイヤーの得点 |
---|---|---|---|
1,2 | 6 | 3 | -3 |
1,3 | 4 | 2 | -2 |
1,4 | 2 | 1 | -1 |
1,5 | 0 | 0 | 0 |
2,3 | 0 | 0 | 0 |
2,4 | 0 | 0 | 0 |
デクレアラー2,パートナー5 | -2 | -1 | 1 |
パートナー2,デクレアラー5 | -4 | -2 | 1 |
3,4 | 0 | 0 | 0 |
デクレアラー3,パートナー5 | -2 | -1 | 1 |
パートナー3,デクレアラー5 | -4 | -2 | 2 |
4,5 | -6 | -3 | 3 |
ただし、パートナーが自分がパートナーであることを宣言していた場合には、つぎのような得失点になります。
デクレアラーチームの順位 | デクレアラーの得点 | パートナーの得点 | ディフェンダーチームの各プレイヤーの得点 |
---|---|---|---|
1,2 | 9 | 9 | -6 |
1,3 | 6 | 6 | -4 |
1,4 | 3 | 3 | -2 |
1,5 | 0 | 0 | 0 |
2,3 | 0 | 0 | 0 |
2,4 | 0 | 0 | 0 |
デクレアラー2,パートナー5 | -3 | -3 | 2 |
パートナー2,デクレアラー5 | -6 | -6 | 4 |
3,4 | 0 | 0 | 0 |
デクレアラー3,パートナー5 | -3 | -3 | 2 |
パートナー3,デクレアラー5 | -6 | -6 | 4 |
4,5 | -9 | -9 | 6 |
デクレアラーがパートナーなしでプレイしたときの得失点は次のようになります。
プレイ前に2枚の大Aを見せていたときは、この得失点は2倍になります。
デクレアラーの順位 | デクレアラーの得点 | ディフェンダーチームの各プレイヤーの得点 |
---|---|---|
1 | 32 | -8 |
2 | 0 | 0 |
3 | 0 | 0 |
4 | 0 | 0 |
5 | -32 | 8 |
ゲームの終了条件は特に決まっていません。
注:
2024年2月3日、なかよし村ゲーム会でプレイしました。
各プレイヤーは普通何個かの爆弾を持つことになるので、何が最強なのかが分からず、先の見えない戦いになりました。 時には、リードされたカードに関わりなく、爆弾に爆弾が重なっていくような激しい展開になります。
最弱の4のカードの特殊ルールも興味深く、面白いゲームでした。