トップに戻る

ブービー(booby)

2009/4/26 赤桐

 ブービーはイギリスのカードゲーム研究家のヒューバート・フィリップス氏が作ったゲームです。コントラクト・ブリッジを3人で行うゲームですが、単なる3人用ブリッジではありません。ブリッジとは違ったゲームだと思ったほうが良いでしょう。

 このルール説明ではコントラクト・ブリッジとのルールの違いだけを書いています。ゲームファームにはまだコントラクト・ブリッジのルールは載せていませんので、コントラクト・ブリッジのルールから知りたい方は、本を見るかインターネットの検索で調べてください。

 ルールは書籍Hubert Phillips, The Pan Book of Card Games (London, 1960)によります。



 ブービーは基本的にはラバー・ブリッジ(コントラクト・ブリッジの一種)のルールを適用します。相違点などは以下のようになります。

 1.ディーラーは各プレイヤーに17枚ずつカードを配ります。残りの1枚は場に裏向けに配ります。

 2.ビッドの前に、各プレイヤーは配られたカードの中から4枚のカードを場に裏向けに捨てます。このカードと最初に場に配られた1枚を合わせてダミーハンドとします。

 3.各プレイヤーはブリッジのルールに従ってビッドを行います。ただしビッディングシステムなどはなく、自由にビッドできます。ダミーハンドは見ることはできません。1人がビッドをしたらそれに対して残りの2人のどちらでもダブルをかけることができます。

 4.ヌーロー(nulos)というコントラクトが追加されます。ヌーローのコントラクトが決まれば、デクレアラーはなるべくトリックを取らないようにプレイします。切り札はありません(ノートランプです)。コントラクトの数はディフェンダー側が取ったトリックを数えます。例えば、1ヌーローとはノートランプでディフェンダー側に7トリック以上を取らせるというコントラクトであり、7ヌーローとはノートランプでディフェンダー側に全トリックを取らせるコントラクトです。6ヌーローと7ヌーローはそれぞれスモールスラム、グランドスラムになります。ヌーローはビッドの時にはハートとスペードの間の強さとなります。点数は(6トリックを越える)1トリックにつき30点となります。

 5.デクレアラー以外の2人がパートナーとなってディフェンダーとなります。ダミーハンドはデクレアラーの反対側(2人のディフェンダーの間)に持ってきます。

 6.得点は3人それぞれ別に記入します。ディフェンダーが得点したときには、その得点を2人の欄の両方に記入します。

 7.他の2人のいずれもゲームを取っていないときに限り、ラバーボーナスは700点となります。

 8.バル、ノンバルは通常通りです(ゲームを取るとそのプレイヤーがバルになります)。

 9.アナーボーナスもあります。ダミーのアナーボーナスはデクレアラーが得ます。ディフェンダーの1人のアナーボーナスはディフェンダーの両方が得ます。