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ブラ(Bura)

1999/6/5 赤桐

 ロシアの囚人がプレイしていたゲームと言われています。トリックテイキングゲームですが、同じスートの2枚以上のカードをリードできることがあるのが特徴です。

 ルールはJohn McLeod氏のホームページ(http://www.pagat.com/)によります。


プレイヤー

 2人〜7人。2人でプレイするのが最も普通です。

カード

 普通のトランプから各スートの2〜5のカードを除いた36枚のカードを使用します。

 ゲームの目的は点数のあるカードをできるだけたくさん取ることですが、カードの点数と強さの順位は次の通りです(各スート共通です)。

強さの順位10
点数11104320000

ディール

 各プレイヤーはディールの前に同じ額のチップをプールに入れます。

 ディーラーは各プレイヤーに1枚ずつ3枚のカードを配ります。そのあと、1枚のカードを上向きにしてテーブルに置きます。このカードのスートが切札となります。

 残りのカードは裏向きに置かれ、山札となります。

プレイ

 ディーラーの左隣が最初のリードを行います。リードは1枚でも同じスートの2枚か3枚でもかまいません。各プレイヤーは同じ枚数のカードを出さなければいけませんが、同じスートをフォローする義務はなく、どのカードを出してもかまいません。

 1枚リードの場合には、通常のトリックテイキングゲームのルールと同じように、切札がプレイされた場合には最も強い切札を出したプレイヤーの勝ちとなり、そうでない場合にはリードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。勝ったプレイヤーがプレイされたカードを集めて自分の前に裏向きに置き、そのカードの点数を得ます。

 2枚以上リードの場合、後にプレイするプレイヤーは、先にプレイしたプレイヤーのすべてのカードに対してそれより強いカードが1枚ずつ対応していなければ勝つことができません。

 例えば、HHがリードされた場合、後のプレイヤーは、最低でもHHQをプレイしなければ勝つことができません。

 自分の前に何人かプレイしている場合には、今までで勝っているプレイヤーのカードとだけ比べれば十分です。

 1トリック終わったら、勝ったプレイヤーから順に時計回りに、手札が3枚になるまで、山札を1枚ずつ取って手札に入れます。それが終わったら、次のトリックを始めます。

 山札がなくなったり、全員が1枚ずつ取れるだけの枚数が山札にない場合には、山札から取らないでトリックを続けます。手札がなくなったらプレイはもう続けられません。

ゲーム

 プレイで31点かそれ以上の点数を取ったと思ったプレイヤーは、終了を宣言できます。ただし、取ったカードは自分でも見ることはできないので、点数は憶えていなければなりません。

 宣言があれば、取ったカードを確認して、31点以上あればポットのチップを全額もらうことができます。次回のディールでは、全員がまたポットにチップを入れ、宣言したプレイヤーがディーラーとなってプレイします。

 宣言したプレイヤーが31点未満しか取っていなかった場合には、そのプレイヤーが。ポットにあるチップ全部と同じだけのチップをポットに支払って、他のプレイヤーはポットにチップを入れずに、次回のディールを行います。次回のディーラーはやはり宣言したプレイヤーが行います。

 全員の手札がなくなっても誰も終了を宣言しなかった場合には、引き分けとなり、誰もポットのチップは取りません。次回のディールでは全員がチップをポットに加えます。前回のディーラーがもう1度ディーラーを勤めます。

特別な組み合わせ

 手札が次の組み合わせになっているときには、前回のトリックの勝者に関係なく、宣言して自分からその3枚をリードすることができます。3種類の組み合わせがありますが、強い順に次の通りです。

  1. ブラ: 切札3枚。
  2. エース3枚。
  3. モロドカ: 切札以外の同スート3枚。

 このような組み合わせを持っているプレイヤーが2人以上いる場合には、強い組み合わせが優先されます。同じ種類の組み合わせならば、本来ならば先にプレイするはずのプレイヤーが優先されます。

 ブラの宣言があった場合には、そのトリックに勝ったプレイヤーがこのディールの勝者となり、ポットのチップをもらいます。