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キャンセレーション・ブラックレディー
(Cancellation Black Lady)

2004/8/21 赤桐

 ゲームの本などにも書かれているゲームですが、私は草場純氏から教わりました。多人数で(7人以上ぐらい)遊ぶときに非常に人気のあるゲームです。

 以下はゲームサークル「なかよし村」をを中心にプレイされているルールです。


プレイヤー

 5人以上くらい。

カード

 普通の52枚のカードを2組混ぜて使います。

 各 スート のカードの強さの順位は(強)10(弱)です。

基本のルール

 ブラックレディーのルールを基にして、プレイの規則の次の点だけを変えるようにします。(他のハート系のゲームのルールを基にすることもできます。)

キャンセレーション・ブラックレディーの変更点

 トリックにおいて誰がトリックに勝つかという規則が変わります。

 基本的にリードされたスートで最も強いカードを出したプレイヤーがトリックに勝つということは変わらないのですが、次のような例外ができます。

1.同じトリックで同じスートで同じランクのカードが2枚出ると、その2枚はキャンセルされます。つまり、それらを出したプレイヤーはトリックに勝つことはなくなります。それ以外のプレイヤーのうちもっとも強いカードを出したプレイヤーがトリックに勝ちます。

 [D6] [DJ][CA] [DJ] [D8] [D4]

 Dのリードで、上のようなカードがトリックに出た場合、DJの2枚はキャンセルされるので、キャンセルされないカードで最も強いダイアモンドのカードつまりDがトリックに勝ちます。

 [D8] [DJ][CA] [DJ] [D8] [D4]

 もしこのようになっていたら(Dのリード)、DJの2枚だけでなくDの2枚もキャンセルされるので、キャンセルされないカードで最も強いダイアモンドのカードつまりDがトリックに勝ちます。

2.リードされたスートのスートのすべてのカードがキャンセルされた場合には、それ以外のカード(捨て札)の中で最も強いランクのカードを出したプレイヤーがトリックに勝ちます。

 [SA] [S4] [H4] [SA] [D6] [S4]

 SAのリードで上のようなカードがトリックに出た場合、SASはキャンセルされ、スペードのカードはすべてキャンセルされるので、捨て札として出されたHDのうちランクの高いDがトリックに勝ちます。

3.ただし、捨て札のなかで同じランクのものもキャンセルされます。捨て札の場合は、同じランクのカードならばスートが違っていてもキャンセルします。また3枚以上の同じランクのカードもすべてキャンセルします。

 [C3] [H5] [C3] [D5] [H5] [S2]

 Cのリードで上のようなカードがトリックに出た場合、Cの2枚はキャンセルされ、捨て札のHが2枚とDもキャンセルされます。残った捨て札のSがトリックに勝ちます。

 [C3] [H5] [C3] [D3] [H5] [S2]

 リードされたスートと捨て札とはキャンセルしないので、この場合にはリードされたスートのCと捨て札のDはキャンセルされません(Cの2枚はキャンセルされます)。Dがトリックに勝ちます。

4.すべてのカードがキャンセルされた場合には、リードしたプレイヤーがトリックに勝ちます。

 HJ] [H5] [C10] [H5] [S10] HJ]

HJのリードで上記のようなカードが出た場合、 HJが2枚とHが2枚と捨て札のC10S10がキャンセルして、すべてのカードがキャンセルすることになるので、最初にHJをリードしたプレイヤーがトリックに勝ちます。


 David Parlett 氏の"The Penguin Book of Card Games"では本文のルールと次のように違っています。

 他の英語の書物にも似たような記述が多く、これが英米での伝統的ルールのようです。

 John McLeod氏のサイトでは、カードのパスについては行うとも行わないとも書いていませんでした。また、リードされたカードのスートがすべてキャンセルしたときには、(やはり、そのトリックのカードは次のトリックに勝ったプレイヤーが取りますが)、次のトリックは前回と同じプレイヤーがリードすると明記されていました。また最後のトリックでリードされたカードのスートがすべてキャンセルしたときには、最後にトリックに勝ったプレイヤーがそのカードを取るそうです。