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クレイジーエイト(Crazy Eight)

2018/1/6 赤桐

このゲームは1930年代に生まれたようですが、現在ではさまざまなルールが付け加わってプレイされています。 ここで紹介するのは最も基本的なルールです。 日本でもポピュラーなウノ(Uno)ゲームは、このゲームを基にしています。


プレイヤー

2人~7人

カード

52枚の普通のトランプ。 6人以上のときは2組を混ぜて使います。

ディール

最初のディーラーは任意に決めます。次からは、時計回りに交代します。

ディーラーは、左隣のプレイヤーから時計回りに1枚ずつ5枚のカードを配ります。 2人ゲームのときは7枚配ります。残りは山札としてテーブル上に裏向きに置きます。

ディーラーの左隣から、時計回りにプレイを行います。 最初のプレイヤーは手札から1枚をテーブルに表向きに出します。 どのカードを出しても構いません。

次のプレイヤーからは、直前に出されたカードと同じスートまたは同じランクのカードを出さなければなりません。 例えばハートが出ていたら、次のプレイヤーは、ハートのカードまたは5のランクのカードを出します。

出すことのできるカードがないときは、出せるカードが手に入るまで山札からカードを引き続けます(山札の一番上のカードを取ります)。 出せるカードを引いたら、それをプレイしてプレイ終了です。 出せるカードがあっても山札からカードを引いてもかまいませんが、 かならず最後に1枚をプレイしなければなりません。

こうして、誰かの手札がなくなったら、プレイ終了です。

山札がなくなったら、山札から取ることはできませんが、プレイを続けます。 プレイできないプレイヤーは、パスを宣言します。プレイできるのにパスすることはできません。 全員が続けてパスをしたときも、プレイ終了になります。

エイト

上記のプレイの例外として、のランクのカードはいつでもプレイできます。 プレイした時にスートを指定します。 次のプレイヤーはそのスートまたはのカードしか出すことができません。

得点

誰かの手札がなくなった時は、ほかの各プレイヤーの手札の点数を合計します。 点数は次の表の通りです。各プレイヤーはこの点数を手札がなくなったプレイヤーに払います (つまり手札の分が各プレイヤーのマイナス点となり、その合計が手札がなくなったプレイヤーのプラス点となります)。

カード 点数
50点
10点
10 その数字の点数
1点

誰も手札がなくならないでプレイが終わった時は、手札の点数が最も低いプレイヤーが、ほかの各プレイヤーからそのプレイヤーとの点数の差をもらいます。

別ルール

オプショナルルール

このゲームでは様々なルールが追加されることがあります。以下は一例です。

  1. クイーンをプレイすると、次のプレイヤーはプレイできず、次の次のプレイヤーの番になる。
  2. エースをプレイすると、時計回りから反時計回りのように、プレイの順番が逆になる。
  3. がプレイされると、次のプレイヤーは2枚引くかのカードを出さなければならない。2枚引いたときは、プレイはできない。のカードが連続してプレイされたときは、連続した回数に2を掛けたカードを引かなければならない。

日本ルール

田中潤司氏が”ギャンブルゲーム”という著書で書いているルールです。 東京のバーやクラブで、この著書よりしばらく前に流行したといいますから、 1960年台のことでしょうか。ただ、このようにルールを付け加えることは、日本に限らずよく行われます。

  1. 3人の場合でもディールの枚数は7枚。
  2. のランクのカードを出したあと: 次のプレイヤーは山札から3枚引いてからプレイする。 3.のランクのカードを出すとき: 手札の続き札になっているカード3枚を一緒に出すことができる。続き札とは同じスートの続いているカード。クラブ10-クラブクラブQなど。(は続かない、次のプレイヤーは本来ののランクのカードに対してプレイを行う、のだと思われます。)
  3. のランクのカードを出したあと: 次のプレイヤーは、同じスートのカードを出す場合、よりランクの下のカード、つまりしか出すことができない。も出すことはできない。「5シタ」と呼ばれます。
  4. のカードの点数は20点。

ページワン

日本でもページワンなどという名前で同様のゲームがプレイされてきました。ページワンでは、のランクのカードは普通のカードとして扱います。また、手札が1枚だけになったら、「ページワン」と宣言しなければなりません。

ドボン

日本独特のバリエーションで、この名前で呼ばれます。手札のカードの点数の合計が最後に出されたカードと同じならば、手札を全部出して、プレイを終わらせることができるというルールです。このとき、:1点、10:その点数、:11点、:12点、:13点と数えます。 はクレイジー・エイトと同じ働きを持つことも、持たないこともあります。他の追加ルールを入れることも多いようです。 

バートック(Bartok)

これもクレイジーエイトのバリエーションです。

1つのディールで勝ったプレイヤーは、新たなプレイのルールを付け加えることができます。例えば、「ジャックのあとにクイーンをプレイしたら、次のプレイヤーはキングをプレイしなければならない。できなければ、山札から2枚引いてから通常のプレイを行う。」などという複雑なルールでもかまいません。

何度もディールを行えば、ルールも増えていきます。