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カトル(Cuttle)

2015/5/2 赤桐

 2人ゲームで、自分のところに21点以上のカードを置くことを目的とします。発祥は不明ですが、遅くとも1970年代にはプレイされていたということです。マジック・ザ・ギャザリングと似ていますが、それより先に生まれたことになります。マインドスポーツオリンピアードの種目になったこともあったようです(少なくとも2009年には)。

 ルールは John McLeod氏のホームページ(http://www.pagat.com/)によりました。


プレイヤー

 2人。

カード

 通常の52枚のカードを使います。

ディール

 ディーラー任意の方法で決めます。何度かプレイする時には毎回交替するのが良いでしょう。ディーラーは、自分の手札が6枚に、相手の手札が5枚になるように、カードを配ります。残ったカードは山札(Draw Pile)として裏向きにテーブル中央に置きます。

テーブル

 プレイでは、自分の点数になるカードを自分の近くに置きます。これを各プレイヤーの「場」と呼んでおきます。場に置かれた点数カードの合計がが21点かそれ以上になると、その瞬間に勝ちとなり、プレイは終了します。

 プレイの時にカードを捨てることがありますが、それらは山札の横に表向きに重ねて置き、一番上のカードが見えるようにします。これを捨て札の山(Scrap Pile)と呼びます。

プレイ

 ディーラーでないプレイヤーが最初にプレイします。プレイは交替で行います。自分の番のとき、プレイヤーは次のうち、どれか1つだけを行うことができます(行わなければなりません)。

  1. 山札からドローする。つまり山札の一番上からカードを取り、手札に加える。
  2. 手札から1枚のカードを出して、プレイする。

 山札がなくなったら、プレイヤーはドローする代わりにパスをすることができます。つまり何もプレイしないことができます。パスが3回続いたら、プレイは終了し、引き分けとなります(1人ずつパスをしたあと、もう1度パスがあった場合です)。

カードと使用方法

点数カード(Point Card)

 A10のカードが点数カードです。Aは1点、それ以外はカードの数字が点数となります。

 プレイの方法は次のどちらかです。

  1. 自分の場に表向きに置きます。場に置かれた点数カードの合計が自分の点数になります。
  2. 相手の場にある点数カード1枚を除去することができます。これをスカトル(Scuttle)と呼びます。そのためには、除去するカードよりもプレイしたカードが強くなければなりません。数字の大きいほうが強いカードになります。同じ数字なら、スペードのカードが最も強く、以下ハート、ダイアモンド、クラブの順になります。プレイしたカードと除去されたカードは捨て札の山に置かれます。

単発効果カード(One-off Effect Card)

 Aのカードは、単発効果カードとしてもプレイすることができます。単発効果カードは、見せたあと、プレイによる行動が終わってから捨て札します(捨て札の山に表向きに置きます)。

Aのカード

 場に置かれた相手と自分のすべての点数カードを除去します。除去したカードは、捨て札の山に置きます。

2のカード

 次の2つの使い方のうち1つができます。

3のカード

 捨て札の山を調べて、1枚を相手に見せながら取り、手札に入れます。(プレイしたは、そのあとに捨て札することになるので、取ることはできません。)

4のカード

 相手プレイヤーは2枚のカードを選んで見せたあと、捨て札します。

5のカード

 山札から2枚のカードをドローします。

6のカード

 場に置かれた相手と自分のすべての永続効果カードを除去します。除去したカードは捨て札の山に置きます。

7のカード

 山札からカードを1枚ドローして、それをプレイします。プレイすることが自分に不利になっても、プレイしなければなりません。プレイできないカードの場合は、捨て札します。

9のカード

 テーブルにある相手または自分の永続効果カードの1枚を、そのカードをプレイしたプレイヤーの手札に戻します。

永続効果カード(Permanent Effect Card)

 JQKのカードは永続効果カードとなります。プレイのとき、永続効果カードは手札から自分の場に置き、点数カードのように置いたままにします(Jだけはまず相手の場のカードの上に置きます)。は点数カードとしても使えるので、永続効果カードとして使うときは横向きにします。永続効果カードが場にあるとき、次のような効果があります。

8のカード

 相手は手札をすべて見せてプレイしなければなりません。

Jのカード

 相手の点数カードの上に置き、その点数カードをJを乗せたまま自分の場に持ってきます。自分の点数カードの上に置くこともできますが、相手の場に移動することになります(単発効果カードのプレイでJをドローしたとき、相手に点数カードがなければ、このようになります)。Jが置かれたカードの上にJを置いて、再度移動させることもできます。

 点数カードが捨て札されるときはその上のJも捨て札されます。Jが捨て札されたり手札に戻されたりしたときは、点数カードは元の場に戻ります。

Qのカード

 Qのカードが置かれた後に使用される相手の単発効果カードを、次のように防御します(あるいは防御できません)。

Kのカード

 K: 自分の場に出すことにより、勝利のための点数を次のようにすることができます。


バリエーション

 次のようなルールを使用することもあります。

単発効果カード4

 相手プレイヤーは手札を裏向きにシャッフルして、4を出したプレイヤーが2枚を選び、表向きにしたあと捨て札する。

単発効果カード9

 バリエーション1: 相手プレイヤーは手札に戻されたカードを次の番のときにはプレイできない。

 バリエーション2: カードは手札に戻されるのではなく、山札の一番上に置かれる。

永続効果カードQ

 Qは自分自身を防御はできないが、他のQに対するの効果から防御できる。つまりQを2枚出していたら、Qに対する防御もできる。


 2015年5月2日に、なかよし村でプレイしました。なかなか面白そうでしたが、カードの効果を確認するのが大変でした。慣れるときっと楽しめると思います。