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ルーズ・ゲーム(Game to Lose)

2021/11/6 赤桐

イギリスのウェスト・ミッドランズ州でプレイされているゲームです。 ナイン・カード・ドン(地方名はChase the NineまたはChaser)のミゼール版で、できるだけ点数を取らないようにするのが目的です。 (ナイン・カード・ドンは未紹介ですが、ピッチピードロの仲間です。)

ルールはPagat.comによります。


プレイヤー

3人。

カード

通常の52枚のトランプを使います。ジョーカーは使いません。

スートのカードのランクは強いものから順に、10です。

ディール

カットして最もランクの低いカードを引いたプレイヤーが最初の「ピッチャー(picher)」になります。 最初のディーラーはピッチャーの右隣のプレイヤーになります。

ピッチャーとディーラーはディールごとに左隣に交替します。 (ピッチャーのプレイヤーは、次回はディーラーになります。)

ディーラーはカードをシャッフルし、右隣のプレイヤーがカットします。 そのあと、ディーラーは左隣のプレイヤーから時計回りに1枚ずつカードを配ります。 ただし、自分に配ったあと、ダミー(誰もいないところ)に1枚配ります。 これを13回繰り返します。

ダミーに配られたカードは、プレイには使用しません。 各プレイヤーは13枚の手札を持ちます。

プレイ

ピッチャーが最初のリードを行い、トリックテイキングのプレイを行います。 プレイは時計回りです。

ピッチャーが最初にリードしたスート切札になります。 通常のトリックテイキングゲームのルールに従ってプレイします。つまり:

  1. リードされたスートのカードがあれば、そのスートを出します。
  2. なければ、どのカードを出してもかまいません。
  3. 切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。
  4. 切札が出ている場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。
  5. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。

勝ったプレイヤーは、取ったトリックに含まれる次のカードの点数を得点します。

カード 得点
切札の 4点
切札の 3点
切札の 2点
切札の 1点
切札の 9点
切札の 10点
切札以外の 5点
その他 0点

得点は直ちにプレイヤーの累計点に加算します。

プレイ後の得点

プレイが終わったら、各プレイヤーは取ったカードの合計点数を次の表に基づいて計算します。 (この点数は直ちに得点になるわけではなりません。)

カード 点数
4点
3点
2点
1点
10 10点

この点数を最も多く取ったプレイヤーが、8点を得点します。 2人が(最も多い点数で)同じ点数なら、4点ずつ得点します。 3人が同じ点数なら、誰も得点しません。

ゲーム

121点以上取ったプレイヤーが敗者となります。 プレイ中にこうなったら、プレイは打ち切られて、ゲーム終了となります。

プレイ後の計算で2人が4点ずつ得点した場合は、2人が121点以上になる可能性がありますが、 その場合は、両方が敗者になります。

得点の記録

現地ではクリベッジボードを2つ使うか、3人用のクリベッジボードを使って得点を記録しています。


注:

プレイ後の点数が3人同点だった場合の扱い、および、2人が121点以上になった場合の扱いは、 はっきりしたルールがないようで、Pagat.comの筆者(Mike Jones氏)の提案となっています。


2021年11月6日、なかよし村でプレイしました。

できるだけ勝たないようにするのはハートなどの仲間と同じですが、 切札があるのが比較的珍しいかもしれません。 プレイ中に終了になるのも、終盤になるとかなり作戦に影響があり、スリルがあります。 素晴らしいゲームというほどではありませんが、結構楽しめます。