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カックリ(かっくり)

2017/2/4 赤桐

福井県越前市矢船町でプレイされているゲームです。ルールは山口泰彦氏の「最後の読みカルタ」に基づきます。 ただし、トランプで遊べるようにしました。

ゲーム名は、「勘ぐり」から来ているようです。


プレイヤー

5人~8人(2人~4人でもプレイは可能だがあまり面白くない)。

カード

「小松」と呼ばれるカードを使用しますが、ここでは普通のトランプを使った遊び方を紹介します。

普通のトランプから各スートの10を除いた48枚を使用します。

各カードの順序は次のようになります(スートは無関係です)。

A(1)Q(10)J(11)K(12)

小松カードでは、スートはパオ(棍棒)、イス(刀剣)、オウル(貨幣)、コツ(聖杯)で、 絵札はトオ(女従者)、バン・ウマ(騎士)、キリ・キシャ(王)となります。

カウンター

各プレイヤーは同額のポーカーチップなどのカウンターを持ちます。伝統的には、20個の白い碁石を持ちます。

最初の親はドローして前記の順序で最も高位のカードを引いたプレイヤーとなります。 (が最高位。) 最も高位の人が2人以上いるときは最も低位のカードを引いたプレイヤーです。 最も低位のプレイヤーが2人以上いたときのルールは決まっていませんが、全員で引き直しなどで良いでしょう。

2回目のディールからは、前回勝ったプレイヤー(上がったプレイヤー)が親になります。 ただし、親を右隣のプレイヤーに譲ることもできます。譲られたプレイヤーもさらに右隣に譲ることができます。

ディール

親は、左隣のプレイヤーにカット(「手を入れる」)をしてもらったあと、 右隣のプレイヤーから反時計回りの順に3枚ずつ2回配ります。 残ったカードはハコ(山札)としてテーブル中央に置きます。

このあと、自分の手札をまだ見ていないプレイヤーは、親の手札と自分の手札を交換することができます。 これを「フワル」と言います。 複数のプレイヤーがこれを行うことも可能です(2人目以降は交換された後の親の手札と交換することになります)。 これが終わるまで、親は手札を見ることはできません。

フワルが終わったことを確認したら、親はハコ(山札)の一番上を取って表向きにし、自分とハコの間に置きます。 これが最初の場札になります。 このようにハコの一番上のカードを表向きにして場札にすることを、ハコを起こすといいます。

8人プレイの時は、配り残りのカードがないので、 クラブの(パオの:「ながひばし」)を手札に持っているプレイヤーは、プレイから下りることになり、 手札がシャッフルされてハコとなります。

親がクラブのを持っていたときも同じですが、 親は右隣のプレイヤーに移ります。

降り

自分の最初の番が始まるときか、それより前になら、プレイから降りることができます。 降りるプレイヤーは、そのことを宣言し、1単位のカウンターをテーブル中央に置き、 自分の手札を裏向きに自分の前に置きます。

ただし、降りたプレイヤーも、他のプレイヤー全員の承諾があれば、 前に置いたカードを手札にして、プレイに参加することもできます。 このとき、出していたカウンターは自分に戻ります。

ウタズ

手札の中にクラブ(パオ:「アカチョロ」)以外ののカードが3枚あれば、 そのプレイヤーの勝ちでプレイが終わります。これを「ウタズ」と呼びます。

ウタズのプレイヤーは、全プレイヤーから3単位のカウンター(白碁石3個)をもらいます。 降りたプレイヤーも、クラブので降ろされたプレイヤーも支払います。 ただし、降りるときに払ったカウンターは自分に戻ります。

ウタズを持っているプレイヤーは、自分の手札を1枚もプレイしない間はいつでも、ウタズを宣言して勝つことができます。 たとえ他のプレイヤーが上がったあとでも、これは有効で、このプレイヤーの勝ちとなります。

逆に、1枚でもプレイしてしまったら、ウタズは無効です。

プレイ

親から始め、反時計回りの順にプレイを行います。

各プレイヤーは、場札に続くランクのカードを1枚ずつ何枚でも出すことができます。 スートは関係ありません。 例えば、場札がなら、などとプレイできます。

プレイヤーがK(12)をプレイしたときは、そのプレイヤーは自由にどのカードでも出して、プレイを続けることができます。 例えば、場札がQ(10)で、J(11)K(12)をプレイしたら、 そのプレイヤーは続けて7などと出すこともできるわけです。

出すことができるカードがあっても出さなくてもかまいません。 例えば、と出すことができても、だけプレイして終了してもかまいません。 あるいはまったく出さなくてもかまいません。

プレイが終了したときは、そのことを口頭で伝えるようにします。 最後にプレイされたカードが次のプレイヤーの場札になります。

プレイの例外

上記のプレイのルールには以下のような例外があります。

3本(サンボン)

同じランクのカードを1枚出す代わりに3枚出すこともできます。これを3本と呼びます。

付け打ち

A(1)またはが場札の時には、同じランクのカードをプレイすることもできます。 例えば、が場札のときは、とプレイできます。

また、A(1)およびをプレイするときは、2枚以上の同じランクのカードを出すことができます。 例えば、を2枚、を4枚、を1枚というように出すこともできます。

三束(サンゾク)

手札が同じランクのカード2枚ずつ3組で構成されているとき、 「サンゾク」を宣言することにより、 同じランクのカードを2枚ずつプレイすることができます。 また、2枚ずつしかプレイできなくなります。

手札がこのようになっていなくても「サンゾク」を宣言することは可能ですが、 2枚ずつ出さなければならないので、上がれなくなります。

特殊札

クラブ(パオ:「アカチョロ」)とダイアモンド(オウル:「タイコ」)は、 プレイの時にどのランクのカードの代わりにでも使うことができます。

ハコ

誰かがプレイしたあとに誰もプレイしないで一周したときは、最後にプレイしたプレイヤーは、 最後に出したカードに続けて出すことができればそうしてもかまいませんが、 そうしないときはハコ(山札)の一番上のカードを表にして場札にし(ハコを起こし)、プレイすることができます。

ハコを起こすことのできるプレイヤーは、何も行わず、その権利を右隣のプレイヤーに譲ることもできます。 譲られたプレイヤーもやはり右隣のプレイヤーに譲ることもできます。

なお、最初にこのようにしてハコを起こすときは、誰かがカットしてもかまいません。 これを「お始め」「お始まり」といいます。

ハコを起こすときに、ハコのカードが1枚もないときには、 ハコを起こすプレイヤーが、場に出ているカードと降りたプレイヤーのカードをすべて集め、 その右隣のプレイヤーがカットして、ハコとします。

ハコを起こしたあとに誰もカードを出さないまま一周したときは、 ハコを起こしたプレイヤーが、再びハコを起こす番になります。 つまり、このプレイヤーは、ハコを起こすか、今までのカードに続けてプレイするか、右隣に譲るかします。

特殊札をハコから起こしたときは、元のランクのままです。 プレイの最初に特殊札を起こしたときも、そうなります。

上がり

手札をすべて出したプレイヤーがいたら、そのプレイヤーの勝ちでプレイは終わります。

このプレイヤーは降りていないプレイヤーから1単位のカウンター(白碁石1個)をもらい、 降りたプレイヤーの出したカウンターももらいます。

プレイヤーが手札6枚をすべて同じ番に出して上がったら、 上記の代わりに、降りていないプレイヤーから2単位ずつのカウンターをもらいます。 これを「グリ」と呼びます。


なかよし村、未プレイです。