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ラーフ・アンド・ライダウン
(Laugh and Lie Down)

1996/10/3 赤桐

 Justin du Coeur氏が17世紀の書物から復元したゲームです。16世紀にも言及している文献があるそうです。

 花札やカシノなどのゲームにやや似ているものの、類例のないゲームです。


人数

 5人。

カード

 通常の52枚のカード。

ディール

 ディーラーの決めかたは明確ではありませんが、Justin de Coeur氏はドローして高位のカードのプレイヤーが最初のディーラーになることを薦めています。次のディールからは時計回りに交代すればよいでしょう。

 ディールの前に各プレイヤーは2チップずつ、ポットに支払います(テーブル中央に置きます)。ただし、ディーラーだけは、3チップを払います。こうして、ポットには11チップが入ることになります。

 ディーラーは各プレイヤーの手札が8枚になるように配り、テーブルに12枚のカードを表向きに配ります。(このルール説明では、花札の呼び方に従って、このようにテーブルに置かれたカードを場札と呼び、場札の置かれているところを、と呼ぶことにします。

プレイ

 ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順にプレイを行います。

 手札の中に場札と同じランクのカードがあったら、そのカードを出して、同じランクの場札を取ることができます。取るときには、出したカードもいっしょに取ります。例えば、が場にあり、手札にもがある場合には、を出して、場札のと手札から出したを取ることができます。

 取ったカードは表向きにして、取ったプレイヤーの前に置きます。もちろん、場札や手札とは区別されなければなりません。

 このようなプレイを1回行うとそのプレイヤーの番が終わり、左隣のプレイヤーの番になります。

 場に同じランクのカードが2枚あって、それと同じランクのカードを手札から出した場合は、場札のうち1枚のカードしか取ることができません。しかし、場札に同じランクのカードが3枚あった場合は、同じランクのカードを手から出せば場の3枚全部を取ることができます(花札と同じルールです)。

ライダウン

 手札の中に、場札と同じランクのカードが1枚もないときには、そのプレイヤーの手札はすべて表向きにしてテーブルに置かれ、場札に加えられます。これを「ライダウン(Lie Down)」と呼びます。そのプレイヤーは、そのディールではもうプレイできません。そのプレイヤーをとばしてプレイすることになります。

特別措置

 つぎのような絶対にプレイに使用することのできない2枚や4枚の同ランクのカードは、いつでも宣言して、すぐに取ったカードの中に入れて、取ったカードとして扱うことができます。

  1. 手札の中の4枚の同ランクのカード。
  2. 手札に2枚の同ランクのカードがあって、同じランクの他の2枚のカードを誰かが取っていったとき。
  3. 手札に3枚の同ランクのカードがあった場合、そのうちの2枚。

 特別措置によって、他のプレイヤーより早く手札がなくなったプレイヤーは、もうプレイができません。

 なお、特別措置のできる状態になったのにすぐに宣言しなかった場合には、他のプレイヤーは代わりに宣言してそのカードを取っていくことができます。(プレイしている人が2人だけになったときには、相手の手札は論理的にはすべて分かるはずなので、そのような時のためのルールでしょうか?)

プレイの終了

 残ったプレイヤーが1人になったときに、プレイが終了します。つまり他のプレイヤーがライダウンするか、手札をプレイしおわった時です。(残ったプレイヤーは、もうプレイできません。)

 そのとき場に残っているカードと、残ったプレイヤーの手札は、すべてディーラーのものになります。(ディーラーの取ったカードとして扱います。)

得点

 最後まで残ったプレイヤーが、ポットから5チップをもらいます。

 その後、全プレイヤーは自分の取ったカードの枚数を数えます。その枚数が8枚より多ければ、8枚より2枚多いごとに1チップをポットからもらいます。8枚より少なければ、8枚より2枚少ないごとに1チップをポットに支払います。ちょうど8枚ならば、もちろん支払いも収入もありません。

 こうして、最終的にポットは0になるはずです。


4人ゲーム

 ディールは、各プレイヤーに10枚、場に12枚です。

 最後に残ったプレイヤーに対するボーナスは、3チップです。各プレイヤーは取ったカード10枚を基準にして、ポットとのチップのやり取りをします。