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マス(Mas)

1996/9/10 赤桐

 スウェーデンのゲームです。mjolnarmatteとかSkitgubbeとも呼ばれるそうです。ノルウェーではMattisと呼ばれます。

 スボイ・コジリデュダックデュラックなどと同じグループに属すると思われます。

 この種のゲームは日本人にはなじみがなく、うまくプレイするための考え方がわかりにくのですが、このゲームは作戦のたてがいのある非常に面白いゲームのように思えました。(なかよし村での評判は、必ずしもよくなかったのですが。)

 ルールは John McLeod氏のインターネットサイト(http://www.pagat.com/)のものに従います。


人数

 3人がベストですが、2人や4人でも遊べます。

カード

 52枚の普通のカードを使います。カードの強さのランクは、10という普通の順です。

ディール

 ディーラーは各プレイヤーに3枚ずつカードを配ります。残ったカードは裏向きにテーブルに置いておきます。これが山札となります。

目的

 プレイは2つのフェーズからなります。第1フェーズの目的は、次のフェーズで有利となるようなカードを集めることです。第2フェーズでは、できるだけ早く手札をなくすことが目的となります。

第1フェーズ

 第1フェーズはトリックテイキングですが、1トリックには2人しか参加しません。

 ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードを行います。

 リードが行われると、次の(左隣の)プレイヤーはがカードを1枚プレイして、そのトリックは終ります。フォローの義務はありません。スートに関係なく、最も強いカードを出したプレイヤーがトリックに勝ち、次のリードを行います。(従って、リードしたプレイヤーが勝つ限り、同じ2人でプレイが行われ、他のプレイヤーはプレイに参加できません。)

 同じ強さのカードがプレイされたときには、引き分けになります。プレイされたカードは、そのまま横に置いておいて、同じプレイヤーがリードして再びプレイを行います。これに勝ったプレイヤーが、引き分けの時に出たカードも全部もらえます。

 プレイを行ったプレイヤーは、カードを出すとすぐに、山札から1枚を補充します。

 プレイを行うときにはいつでも、手札からプレイしないで、山札を1枚めくって、そのカードをプレイすることもできます。なお、このように山札をめくったら、必ずそれをプレイしなければなりません。

 最後に残った山札を取るときには、それを公開します。そのスートが第2フェーズの切札になるからです。そのカードはプレイするときまで公開しておきます。

 山札がなくなっても、プレイは続けます。リードするべきプレイヤーが、手札がなくてリードが行えなくなったら、第1フェーズは終了します。

 トリックで取ったカードが第2フェーズの手札となります。もし手札が残っていれば、それも第2フェーズの手札に加えます。

 最後のトリックが引き分けだった場合には、それぞれが自分の出したカードを引き揚げます。これも第2フェーズの手札になります。

第2フェーズ

 第2フェーズでは、最後の山札を取ったプレイヤーが最初のリードを行います。

 リードするカードは、どのカードでもかまいません。1枚を出します。

 リードがあったら、各プレイヤーは次のいずれかのプレイを行います。

  1. 手札から1枚のカードをプレイする。プレイするカードは、直前にプレイされたカードと同じスートで、もっと強いカードでなければなりません。ただし、直前にプレイされたカードが切札でない場合には、切札のスートならばどのカードでもプレイすることができます。
  2. 直前にプレイされたカード(1枚)を取って、手札に加える。

 場にプレイヤーの数と同じ枚数のカードがプレイされたら、1トリックが終ります。場のカードは片づけられ、もう使われなくなります。最後にカードを出したプレイヤーが、次のリードを行います。

 例えば、3人でプレイしている場合、Aがリードし、Bがカードを出し、Cが場からカードを取ったら、場のカードは1枚なので、再びAの番になります。Aがカードを出して、Bもカードを出した場合、場のカードは3枚になるので、1トリックがおわります。Bが次のリードを行います。

 場に1枚しかカードがないときに、そのカードを取った場合、次のプレイヤーがリードを行います。

 手札のなくなったプレイヤーはプレイから抜けます。1人を除く全員の手札がなくなったら、プレイ終了です。

 最後に手札を残したプレイヤーが敗者となります(このゲームは1人の敗者だけを決めるゲームです)。敗者はマスとよばれます。


シークエンスのリード

 第2ステージで、同じスートの2枚以上の続き札をリードすることができるというバリエーションです。

 これに対してプレイするには、おなじスートの同じ枚数のより強いシークエンスか、(直前のシークエンスが切札以外だった場合には)同じ枚数の切札のシークエンスでなければなりません。

 プレイヤーの数と同数の組のシークエンスがプレイされたら、1トリックが終ります。