1988/11/5 赤桐
1991/12/27小訂正
リベルシは16世紀の終りごろスペインからフランスに伝えられ、フランス化されたゲームです。一時は熱狂的にプレイされ、ギャンブルとして巨額の金がこのゲームに費やされましたが、18世紀の終り頃には下火になりました。
ハートの系統のゲームであり、切札なしで行なうトリックテイキングゲームですが、ハート(やブラックレディー)と同じ様に、なるべくトリックを取らない方が有利となります。
ギャンブルゲームらしい、スリリングなゲームです。
プレイヤーは4人です。カードは48枚使います。通常のトランプを使うときには、各スートの10の札を抜きます。各カードには、固有の点数があります。カードの強さのランクと点数は次の通り。(全スート共通)
ランク | A | K | Q | J | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
点数 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ディーラーはカードを引いて一番強い札を引いたプレイヤーがなります(同じ強さは引きなおし)。以後、ディーラーは反時計回りに交代します。
ディーラーは45チップを場に出した後、ディーラーの右隣のプレイヤーから順に反時計回りに1枚ずつ各プレイヤーに全カードを配ります(1人12枚)。
各プレイヤーは自分のカードの中の1枚を捨てます。捨てたカードはプレイに使われません。その後、ディーラーの右隣のプレイヤーのリードで通常のトリックテイキングのゲームがおこなわれます。プレイは反時計回りです。
プレイが終ると、一番少ない点数しか取らなかったプレイヤーが勝者となります。同点の場合は、トリックをより少なく取ったプレイヤーが勝者です。同数の場合は、ディーラーの右隣から反時計回りにまわって、最初の同点同数のプレイヤーが勝者となります。
勝者以外のプレイヤーは自分の取った点数分のチップを勝者に渡します。
次のような場合、特殊な得点をしたり、勝者が変ったりします。
ハートのジャックを持っていて、自分で取らなかった場合、場に出ているチップを全額もらえます(ただし、プレイの前に捨てた場合を除く)。逆に、自分で取ってしまった場合には、場のチップを2倍にしなければなりません。
取ったカードの中に、エースが4枚か、あるいはエースが3枚とジャックが含まれている場合、そのプレイヤーが勝者になります。
全トリックを取ったプレイヤーがいた場合、勝者に対するチップのやりとりはなくなります。全トリックを取ったプレイヤーの右隣のプレイヤーは、全トリックを取ったプレイヤーに32チップ支払います。その他のプレイヤーは、全トリックを取ったプレイヤーに16チップずつ支払ます。