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サタット(Satat)

2017/6/3 赤桐

モーリシャス共和国で盛んなゲームです。インドのコートピース(Court Pieace)というゲームと関係があるようです。

ルールはPagat.comによります。


プレイヤー

4人。向かい合った2人がパートナーになります。

カード

普通の52枚のトランプを使います。ジョーカーは使用しません。

各スートのカードの強さは、強いものから次のようになります。

10

ただし、Hハート2)はすべてのカードの中で最も強いカードとなります。

最初の切札選定者とディーラー

最初の切札選定者切札を決めるプレイヤー)は、 ドローして最も強いカードを引いたプレイヤーになります。 このときにはAが最も弱くなるのでKが最高です。また、Hは他のと同じ強さになります。 最も強いカードを引いたプレイヤーが2人以上いたら、そのプレイヤーたちで引き直しを行います。

切札選定者の右隣のプレイヤーがディーラーになります。

ディール

ディーラーは、右隣のプレイヤーにカットしてもらったあと、 左隣のプレイヤーから始めて、時計回りに、各プレイヤーに5枚ずつまとめて配ります。

そのあと、各プレイヤーに4枚ずつ2回配ります。手札は13枚になります。

切札決め

切札選定者は、最初に5枚のカードが配られたとき、次のカードが配られる前に、 自分のカードを見て、次のどれかを行わなければなりません。

  1. 切札のスートを決める。例えば、「スペードを切札にします。」などと宣言します。
  2. 最後に配られる4枚のカードによって決めることにする。
  3. 5枚の中に絵札(キング、クイーン、ジャック)が1枚もなければ、それを見せて配り直しをさせることができます。 全プレイヤーのカードが配り直しになります。ただし、配り直しは2回までで、3回続けて配り直すことはできません。

最後に配られる4枚のカードによって決めることにした場合は、 最後に切札選定者に配られる4枚は裏向きのまま横に並べます。 切札選定者がこのなかの1枚を中を見ないで表向きにします。 この表向きになったカードのスートが、切札のスートになります。

切札選定者のパートナーによる配り直し

切札選定者のパートナーは、自分に配られた13枚の手札に切札が1枚もなければ、それを宣言することができます。 切札選定者の同意があれば、全プレイヤーのカードが配り直しになります。

プレイ

切札選定者が最初のリードをして、 時計回りにトリックテイキングゲームを行います。

フォローの規則は次のようになります:

  1. リードされたスートのカードがあれば、それを出さなければなりません。そのようなカードが何枚かあれば、そのうち1枚を出します。
  2. リードされたスートのカードがなければ、どのカードでも1枚を出します。

切札がプレイされれば、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。 そうでなければ、リードされたスートで最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。 勝ったプレイヤーが、自由に手札から1枚を出して、次のリードを行います。

ただし、Hのカードに関しては、次のように全く例外的にプレイされます。

  1. どんな場合でもHをプレイすることができます。
  2. 他にハートのカードを持っていないときにハートがリードされても、Hをプレイしなくてもかまいません。
  3. Hをリードしたときは、他のプレイヤーは切札をプレイしなければなりません。 切札がなければ、何をプレイしてもかまいません。
  4. Hは必ず勝ちます。

プレイは、どちらかのチームが7トリック勝つまで続けます。 7トリック勝ったチームがそのディールの勝者となります。

ただし、1つのチームが最初から7トリックを続けて勝った時は、 そのチームのプレイヤーで相談して、続けてプレイしてもかまいません。 この場合は、そのチームが負けるか、13トリック全部勝つまで続けます。

最初から7トリックを続けて勝った時は「7-0勝ち」となります。 ただし、プレイを続けた時は7-0勝ちにはなりません(通常の勝ちにはなります)。 13トリック全部勝つと「13-0勝ち」になります。

次回の切札選定者とディーラー

次回の切札選定者とディーラーは次のようになります。

交換

7-0勝ちがあったときは、次のディールでは、カードが13枚配られて切札が決まってから、次のような交換を行います。 この交換は同時に行います(もらったカードを見ないで渡します)。

13-0勝ちがあったときは、同様にして、2枚のカードを同時に交換します。

ゲーム

ゲームの終わりについては決まっていません。多くの回数勝つことが目的となります。

シグナル

パートナーとの情報交換のため、次のシグナルを使うことができます。

  1. ピレ(Pile): プレイするときにカードでテーブルを叩く。そのスートのその時点で最も強いカード(Hは含まない)を持っているという意味。
  2. グラテ(Grate): プレイするときにカードでテーブルを擦る。そのスートの最後のカードをプレイしている(手札にもうそのスートはない)という意味。
  3. ハート2の宣言: プレイで最初のリードの前に、自分がHを持っていることを言う。
  4. ビレ(Vire): パートナーがリードして自分がプレイする時だけ使用。手のひらを下にしてテーブルに置き、手のひらを上にし、また下にする。 パートナーが勝ったら、リードしたスートと同じ色の別のスートを次にリードするように指示。
  5. レセ(Lese): 左隣のプレイヤーがリードをした時だけ使用。手札を持っていない方の指で手札の裏を叩く。 プレイするカードで勝つつもりなので、パートナーに弱いカードを出すように指示。

これらのシグナルはトーナメントなどの公式試合では使えません。 最初の3つのシグナルは私的なゲームでは普通に使われます。 最後の2つのシグナルはあまり使われないので、使うには全員の了解が必要です。

もちろん、シグナルを使える場面でも、使わなくてもかまいません。 シグナルを偽って出すことも可能です。

トルップ・カシエット(Trup Kasiet)

サタットの派生ゲームです。切札を最初は秘密にします。


2017年6月3日に、なかよし村でプレイしました。

最初の5枚配られただけで切札を決めるのはかなり苦しく、後の4枚を運に任せる人も結構いました。

トルップ・カシエットまた違った面白さで、とても興味深いゲームです。