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スペード(Spades)

1996/2/28 赤桐
2007/6/2改定

 スペードは、1930年代ごろにアメリカで生まれ非常にポピュラーになってきたゲームですが、最近まで本などではほとんど紹介されない謎のゲームでした。当然、日本を含め、アメリカ以外ではほとんど知られていませんでした。

 しかし、インターネットでゲームができるようになり、マイクロソフトやその他のサイトでスペードがプレイできるようになってから、日本でも知られるようになっりました。現在アメリカではスペードの本は何冊も発行されています。

 トリックテイキングゲームです。


人数

 4人。向かい合った2人がパートナーになります。

カード

 通常の52枚のカード。各スートにおけるカードの強さは、強いものから順に、10です。

ディール

 最初のディーラー任意の方法で選びます。次回からは、ディーラーは時計回りに交代します。

 カードは1枚ずつ、各プレイヤーの手札が13枚になるように配ります。

ビッド

 ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順に、1人ずつすべてのプレイヤーがビッドを行います。ビッドでは、自分がとれると思うトリック数をビッドします。

 ビッドのとき、自分が1トリックもとらないようにできると考えたら、ニル(Nill)とビッドすることができます。ニルと宣言しないで「0」とビッドすることはできません。

 また、今までの合計点数が100点以上負けているチームのプレイヤーのうち1人は、自分の手札を見ないでおいて、ダブル・ニル(Double Nill)と宣言できます。これもニルと同じように1トリックもとらないという宣言だが、得点が違います。このビッドがあったらビッドしたプレイヤーはビッド終了後(プレイ開始前)に、パートナーに自分の手札から2枚のカードを裏向きに渡します。パートナーは2枚のカードを裏向きに返します(渡されたカードを返すこともルール上は可能である)

 なお、2チームのビッドの合計が13トリックよりも上でも下でもちょうどでも、問題ありません。

プレイ

 プレイの目的は、パートナー2人のビッドした合計数のトリックを取ることです。例えば、プレイヤーA3トリックとビッドし、そのパートナーのプレイヤーB5トリックとビッドしていたら、合計8トリック取ることが目的となります。このとき、プレイヤーA5トリック取って、プレイヤーB3トリック取ってもかまいません。

 ニルのビッドがあった場合は、パートナー2人で2人の合計ビッド数(=ニルをビッドしなかったほうがビッドした数)を取ることと、ニルをビッドしたプレイヤーが1トリックも取らないことの2つの目的をもってプレイすることになります。ダブル・ニルの場合も同様です。 

 最初のリードはディーラーの左隣のプレイヤーが行います。プレイは時計回りです。

 スペードが常に切札になり、通常のトリックテイキングゲームと同様に次のようににプレイします:

  1. リードされたスートのカードがあれば、そのスートを出さなければなりません。
  2. なければ、どのカードを出してもかまいません。
  3. 切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。
  4. 切札が出ている場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。
  5. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。

 ただし、まだ誰もスペードをプレイしていない時には、スペードのリードはできません。つまり、誰かがスペードのラフ(他のスートのリードの時に切札を出すこと)をしてはじめて、それ以降のトリックで、スペードのリードができることになります。

 とはいえ、もちろん手札にスペードしかない場合には、スペードのリードができます。この場合も、それ以降のトリックでは、誰でもスペードのリードができるようになります。

得点

 あるチームが、ビッドしたトリック数(パートナー2人のビッドの合計数)と同じかそれ以上のトリック数を取った場合、つぎの1,2の合計点数が得られます。

  1. ビッドしたトリック数を10倍した点数。
  2. ビッドしたトリックを越えたトリック数(オーバートリックの数)と同じ点数。

 例えば、6をビッドして、8トリックを取った場合は、6x10+2=62点を得点します。

 逆に、ビッドしたトリック数かそれ以上を取ることができなかった場合、ビッドしたトリック数を10倍した点数が、マイナスの得点となります。(ビッドしたトリック数に何トリック足りなかったかは関係ありません。)

 例えば、7をビッドして5トリックしか取れなかった場合は、7x10=70点のマイナス点となります。

 ニルのビッドが成功したときは、100点を得点します。失敗したときには、マイナス100点となります。

 ニルのビッドがあった場合も、パートナーのもう1人が行った通常のビッドに対する得失点も計算します。ニルのビッドを行ったプレイヤーがニルに失敗した場合、そのプレイヤーが取ったトリックも、もう1人のプレイヤーが宣言した通常のビッドに対する、取ったトリック数に含めます。

 ダブル・ニルも同様に得点しますが、成功したときは200点、失敗したときはマイナス200点となります。

 さらに、あるチームのオーバートリックの数(ビッドしたトリック数よりたくさん取ったトリック数)の累計が10 を超える毎に、そのチームにマイナス100点がつきます。

 つまり、そのチームの得点の1の位が10に繰り上がるごとに、マイナス100点となるわけです(チームの得点がマイナスの場合を除く)。

ゲーム

 ディールを何回か行い、どちらかのチームの累計点が500点以上になったら、ゲーム終了です。

 累計点の多いチームの勝ちとなります。