トップに戻る

スペキュレーション(Speculation)

2005/4/25 赤桐

 20世紀のはじめごろイギリスかアメリカでプレイされていたゲームのようです。とても楽しい確率とマネージメントのゲーム(ギャンブルゲームとも言う)です。

 単純なゲームですが、わたしの参加しているゲーム会では、かなり人気がありました。


カード

 普通の52枚のトランプを使います。

プレイヤー

 3人〜12人くらい。

用意するもの

 52枚の普通のトランプを使います。

 カードの強さは、次の通りです:

  (強い)10(弱い)

 各プレイヤーは同数のカウンター(ポーカーチップなど)を持ちます。

ディール

 ディールの前に、各プレイヤーは同じ数だけのカウンターをテーブル中央に出します。ディーラーだけは2倍のカウンターを出します。カウンターが集められたところをプールと呼びます。

 ディーラーは各プレイヤーに1枚ずつ3枚のカードを裏向きに配ります。そのあと、1枚のカードを表向きに自分に配ります(ディーラーは自分だけには4枚のカードを配ることになります)。

 このゲームでは、このとき表向きになったカードのスートのことを切札と呼びます。たとえば、ハートのカードが表向きになったら、ハートが切札です。

 なお、各プレイヤーは自分に配られたカードを見ることはできません。

プレイの目的

 プレイが終わったときに、配られたカードの中の切札の中で最も強いカードを持っていたプレイヤーが、プールにあるカウンターをすべてもらうことができます。

 強い切札は、自分に配られていることもありますし、カウンターを払って他のプレイヤーから買うこともできます。

プレイ

 まず、ディーラーは表になっている切札を売るかどうかを決めます。

 売る場合には、最低価格(カウンター数)をきめてせりにかけ、最高価格(最も多くのカウンター)を宣言したプレイヤーにそのカウンターの数をもらって売ることになります。せりは座っている順番に関係なく参加できます。もちろん、参加するには、最低価格以上で、そのときについている最高価格より高い値段で値付けしなければなりません。

 買ったカードは表向きにして買ったプレイヤーの前に置きます。カードを売らなかった場合や誰も買わなかった場合には、元の持ち主(ディーラー)の前に表向きに置きます。

 そのあと、ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順にプレイを行います。

 各プレイヤーは自分の番になったら自分に配られたカードのカードのどれでも1枚を表向けにします。

 もしそれが今までに表向けになった中で一番強い切札だったら、ディーラーの最初のプレイと同じように、自分のものにするか、最低価格をきめてせりにかけるかします。この場合、それまでに一番強い切り札だったカードは無価値になるので、捨て札します。

 表になったカードが切札でなかったり、今まで出た切札より弱い切札だった場合には、単に捨て札になります。

 それとは別に、自分の番の時に、残っている裏向きのカードを何枚でもせりにかけて売ることもできます。まとめてせりにかけても、1枚ずつまたは何枚かずつせりにかけてもかまいません。こうして買ったカードは裏向きのまま買ったプレイヤーのカードになります。

 あるプレイヤーの番のときに、そのプレイヤーが表になった一番強い切札を持っている場合は、裏向きのカードを表にすることはしません。裏向きのカードを売らなければ、パスをするだけです。カードがなくなったプレイヤーもパスをします(せりには参加できます)。

 こうして最強の切札つまりAが表になるか、一番強い切札を持っているプレイヤー以外のプレイヤーの全カードが表にされて捨て札されたときにプレイは終了し、一番強い切札を持っているプレイヤーがプールのカウンターをすべて取ります。

オプションルール

 1.表向きにしたカードが5かジャックの場合にはカウンターを1枚場に出す。

 2.1人分(3枚)よけいに配る.最後にこのカードを開けてこの中に一番強い切札があれば、場のカウンターは次のディールに持ち越しとなる。


別ルール

 私の参加しているゲーム会(「なかよし村とゲームの木」)で改良?されたルールです。草場純氏監修の「ザ・トランプルール」という本に書かれていますのでそれを基に上記と違う点を述べます。

 1.切札だけが強さをもっているのではなく、すべてのカードが強さを持ちます。強さの順位は強い順に10です。同じランクならば(強い順に)スペード、ハート、ダイヤモンド、クラブの順で強さがきまります。つまり、Sが最強になります。

 2.配られたカードはずらしながら重ねて置きます。裏向きになったカードで売ることができるのは、一番上の裏向きカード1枚だけです。