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スポイルファイブ(Spoil Five)

1995/4/28 赤桐

 非常に古い歴史をもつゲームですが、現在ではアイルランドの国民ゲームとなっています。トリックテイキングゲームです。

 強さのランクが少しわかりにくいですが、ルールは簡単で、色々な人数で気軽に楽しめるゲームです。


人数

 3人〜10人。3人〜7人のゲームが普通ですが、5人がベストです。

カード

 通常の52枚のカードを使います。

カードの強さ

 切札スートでは、強いものから順に、H10Hは切札のスートに属します)です。

 切札以外のスートでは、強いものから順に、10 です。

参加料

 各プレイヤーはゲーム開始前に自分のチップをもらいます。

 各プレイヤーは、各ディールの前に1チップずつ参加料をテーブルに出します。出されたチップはまとめて置かれますが、これをプールと呼びます。

ディール

 最初のディーラー任意のやり方で決めます。ディーラーはディール毎に左隣のプレイヤーに移ります。

 ディーラーは、ディーラーの左隣から時計回りに、まず2枚ずつ各プレイヤーに配り、次に3枚ずつ配ります。各プレイヤーは5枚ずつの手札を持つことになります。

 残りのカードはテーブル中央に裏向きに置きますが、1番上のカードだけは表向きにします。このカードのスートが切札になります。(Hが表になったときはハートが切札です。)

交換

 切札のを配られたプレイヤーは、プレイが始まる前に、自分がそのカードを持っていることを宣言しなくてはなりません。もしこれを怠ると、その切札のはプレイのときに1番弱い切札となります。

 切札のの保有を宣言したプレイヤーは、宣言のあと、切札表示のカードをもらって、自分の不必要なカードを1枚裏向きに捨てることができます。

 切札表示カードがの場合は、ディーラーがこのカードをもらって、不必要なカードを1枚裏向きに捨てることができます。

プレイ

 下記以外は、トリックテイキングゲームの通常のルールに従います。

 最初のリードはディーラーの左隣のプレイヤーが行います。

 切札以外のリードのときには、リードされたスートのカードを出すか、切札を出すかします。(リードされたカードを持っていても、切札を出してかまいません)。リードされたスートのカードも、切札も持っていない場合に限り、それ以外のカードを捨て札することができます。

 切札がリードされたときには、切札があれば出さなければなりません。ただし、持っている切札が上位3枚の切札(H)の中のカードだけであり、しかも、リードされた切札が持っている切札のどれよりも弱いカードである場合に限り、切札以外のカードを捨て札することができます。

全トリック

 最初の3トリックを続けて勝ったプレイヤーは、その時点でそのディールを終了させることができます。

 それをしないで4トリック目のリードを行った場合には、5トリック全部に勝つことを目指したものとみなされます。この場合、もし全トリックを取ることができなかったら、全く得点できません。

得点

 3トリック以上取ったプレイヤーは、プールのチップを全部もらいます。

 全トリックを取ったプレイヤーは、それに加えて、各プレイヤーから1チップずつもらいます。

 誰も3トリック以上取らなかったときや、最初の3トリックを続けて勝ったプレイヤーがゲームを続けて、全トリック取ることに失敗したときには、プールは次に持ち越しとなります。この場合にも、次のディールの前に各プレイヤーは参加料を出して、プールに加えます。

ゲーム

 チップの枚数により、きちんとゲームを終了させるときには次のようにするといいでしょう。

 最初に各プレイヤーは、20枚のチップを持ちます。

 誰かのチップがなくなり、参加料を出すことができなくなったら、ゲームは終了となります。

 ただし、この時にプールが残っていたら、誰も参加料は出さずに、新しいディールを始めます。

 なお、全トリック取ったプレイヤーが出たときに、チップを持っていないプレイヤーがいた場合には、そのプレイヤーだけはチップを払う必要はありません。


 伝統的には、カードの強さは、黒のスート(スペードとクラブ)では次のようになります。

 今もほとんどの人がこれに従ってプレイしているのですが、誰でも楽しめるゲームなのに、無益に繁雑になることをきらって上記のルールを書きました。

 また、最初のディーラーは、誰かがカードを表向きに配っていき、最初にジャックを配られたプレイヤーがなるというルールもあります。