2006/11/4 赤桐
インドネシアでプレイされているゲームです。トリックテイキングゲームですが、ヨーロッパのゲームとはかなり変わったところがあります。
ルールはJohn McLeod氏のサイトhttp://www.pagat.com/によりました。
3人〜4人。(4人が普通)。
4人の時は、普通の52枚のトランプを使います。ジョーカーは使いません。3人の時は、普通の52枚のトランプからスペードまたはクラブのカードをすべて除いた、39枚のカードを使います。
各スートのカードの強さは(強)A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2(弱)です。
最初のディールは誰が行ってもかまいません。次回からは、累計得点の最も低いプレイヤーがディーラーになります。(同点の時のルールは不明なので、プレイのときは何か取り決めをしておいてください。誰がディーラーになっても、ゲームにはほとんど関係ありません。)
カードをシャッフルした後、1枚ずつ全カードを配りきります。各プレイヤーの手札は13枚になります。最初のディールは反時計回りに配りますが、次回のプレイの時は時計回りに配ります。このように、時計回りと反時計回りを交互に行います。
ディールが終わったら、各プレイヤーは手札の中の1枚をビッドのために裏向きにテーブルに出します。全員が出したら、それを表向きにします。
出されたカードの数字は、そのプレイヤーがビッドするトリック数を表します。Aは1トリック、2〜10はその数字のトリック数、J、Q、Kは0トリックとなります。
ビッドのカードの中で、最も大きいトリック数を表しているカードのスートが、切札のスートとなります。同じトリック数ならば、スペード>ハート>ダイアモンド>クラブの順の優先順位になります。(最も大きいトリック数のカードを出して、出したカードのスートが切札になったプレイヤーを、最上位ビッダーと呼びことにします。)
もし、全員のビッドのカードのトリック数の合計が13トリックより大きければ、マイン・アタス(main atas)のプレイを行います。この場合は、各プレイヤーのプレイの目的は、できるだけたくさんトリックを取ることになります。
もし合計が13トリックより小さければ、マイン・ババ(main bawah)のプレイを行います。この場合は、各プレイヤーのプレイの目的は、できるだけトリックを取らないことです。
ビッドのカードのトリック数の合計が13トリックちょうどの場合は、最上位ビッダーは、各プレイヤーのビッドのトリック数を1つかそれ以上ずつ増やすか、1つかそれ以上ずつ減らさなければなりません。増やした場合にはマイン・アタスのプレイを行い、減らした場合はマイン・ババのプレイを行います。
例えば、ビッドされたカードが5、5、3、Kだった場合、それぞれ5、5、3、0トリックを表しますが、最上位ビッダーつまり5を出したプレイヤーは、1トリックずつ増やして、それぞれ6、6、4、1トリックとしてマイン・アタスのプレイを行うことができます。2トリック以上増やすこともできるので、それぞれ7、7、5、2トリックなどとしてもかまいません。あるいは、1トリック減らしてそれぞれ4、4、2、-1トリックとしてマイン・ババのプレイをしてもかまいません(トリック数がマイナスになってもかまいません)。2トリック以上減らすこともできます。
ビッドが終わったら、ビッドに使ったカードは手札に戻します。
トリックテイキングゲームを行います。最上位ビッダーが最初のリードを行います。プレイは時計回りに行います。
プレイのルールは次のようになります。
ただし、切札のリードができるのは、切札のカードが1枚でも既にプレイされている場合、あるいは、手札に切札しかない場合に限られます。
切札は、リードするときもそれ以外のときも、出すときには必ず裏向きに出します。1トリックのプレイが終わってから表向きにします。
プレイが終了したら、各プレイヤーは自分の取ったトリック数と自分のビッドしたトリック数(最上位ビッダーによって修正された場合は、修正後のトリック数)を比べて、それぞれが次のように得点します。
普通13ディール行います。合計点数の最も多いプレイヤーが勝者です。
プラスの得点の場合も2倍にしないで、そのまま得点とすることもあります。
マイン・ババで、0トリックをビッドして1トリックも取らなかった場合、5点の得点としないで、そのまま0点とすることもあります。
2006年11月4日に、なかよし村でプレイしました。非常に好評でした。
マイン・アスタを主に考えてビッドすれば良いのか、マイン・ババを考えてビッドすべきなのか悩ましい上、ビッドに適したカードが手札にないこともあります。そのつもりがなくても、出したカードのスートが切札になることもあるので、気をつけなければなりません。
プレイについては、すぐに切札狩りをすることができないのが変わっている点です。また、後で切札リードがされた時など、切札を裏向きに出すときには、推理とカンが必要です。
手札によってはどうしようもないこともありますが、色々考えてプレイでき、スリルある展開も楽しめる面白いゲームです。