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サンガ(Zanga)

2023/6/3 赤桐

アフリカ大陸の北西沿岸のカナリア諸島(スペイン領)でプレイされているトリックテイキングゲームです。 スペインのアンダルシアのいくつかの地域でもプレイされていますが、ルールが少し異なります。 初期のオンブルの子孫の1つです。

ルールは、http://www.todoingenio.com/zanga/ や https://funjdiaz.net/folklore/07ficha.php?ID=4628&NUM=462 に基づきます(スペイン語から英語へのDeepL翻訳による)。


プレイヤー

4人。向かい合った2人がパートナーになります。

カウンター

各チームは16個のカウンターを持ちます。 現地では石や豆を使います。ポーカーチップでもかまいません。以下の説明ではチップと呼んでおきます。

カード

スペインの伝統的なカード40枚を使います。 各スートにのある48枚のものなら、そのカードを抜きます。

普通のトランプを使うときは各スートの10のカードを抜きます。

スペインのカードのスートは、エスパーダ(Espada/剣)、バスト(Basto/こん棒)、コパ(Copa/カップ)、オロ(Oro/金貨)です。(エスパーダがスペードに、バストがクラブに、コパがハートに、オロがダイアモンドに相当すると考えてかまいません。)

各スートのカードは、レイ(Rey/12/キング)、カバヨ(Caballo/11/馬)、ソータ(Fante/10)、(As)です。レイは冠を被った人物。カバヨは馬に乗った人物。ソータは冠も馬もない人物です。普通のトランプを使うときは、カバヨ=クイーン、ソータ=ジャックと考えます。

カードの強さ

切札以外のスートでは、カードの強さの順位は次のようになります(強いものから順):

切札は次のようになります。

ディール

最初のディーラー任意の方法で決めます。 次回からは反時計回りで交代します。

ディーラーは左隣にカットしてもらったあと、右隣から反時計回りに4枚ずつまとめて2回カードを配ります。 残ったカード8枚はテーブル中央に置いておきます。これをサンガ(Zanga)と呼びます。

宣言

ディーラーの右隣のプレイヤーは、4チップをテーブルに置き、次のいずれかの宣言を行います。

  1. プレイ
  2. 1人プレイ
  3. パス: このときはさらに1チップをテーブルに置きます。

残りの3人も反時計回りに同様の宣言をします(4チップを置く必要はありませんが、パスのとき1チップを置く必要はあります)。 今までにプレイが宣言されていた時は、1人プレイまたはパスしか宣言できません。1人プレイが宣言されていた時はパス(して1チップ置く)だけです。

最初の3人が全員パスのとき、最後のプレイヤーは上記の宣言のほかに、手札をサンガ(配り残りのカード)と交換してプレイすると宣言することもできます。 全員がパスをしたときは、同じディーラーで配り直しとなります。

なお、宣言のときに十分な数のチップがチームにないときは、ある分だけ払えば良いです。

プレイ

プレイまたは1人プレイを最後に宣言したプレイヤーが切札を決めます。 (サンガと交換することを宣言していた時は、その前に、手札をすべて捨ててサンガを手札とします)。

1人プレイのときはパートナーはプレイしないで宣言したプレイヤーだけがプレイを行います。

ディーラーの右隣のプレイヤーが最初のリードを行います。 (そのプレイヤーのパートナーが1人プレイをしているときは、その右隣のプレイヤーが最初のリードをします。) プレイは反時計回りに行われ、通常のトリックテイキングゲームのルールに従います。

プレイヤーはリードされたスートのカードが手札にあれば、そのスートのカードを出さなければなりませんが、なければどのカードを出してもかまいません。

ただし、切札がリードされたとき、エストゥーチェの切札(エスパディーラ、マリーラ、バスティーロ)しかない場合には、切札を出す必要はありません。 この場合の例外として、持っているエストゥーチェよりつよいエストゥーチェをリードされた場合に切札がそのカードしかなければ、出さなければなりません。 (リードされた場合だけです。途中で出てきても関係ありません)。

どちらかが5トリックを取ったら、プレイは終わります。 切札を決めた側が最初のトリックから続けて5トリックを取った時は、2人で話し合い(手札の内容を離すのは禁止)、全トリックを取るために続けてプレイするかどうか決めなければなりません。

得点

ゲーム

ディールが終わって、どちらかのチームのチップがなくなったら、ゲーム終了です。 チップを全部取得したチームの勝ちとなります。


注:

最初に宣言を行うプレイヤーは、エスパーダのを持っているプレイヤーとすることもあります。 誰も持っていなければ、エスパーダのプレイヤー、それも無ければのプレイヤーというようにします。 エスパーダを誰も持っていなければ、配り直しになります。

このとき、このプレイヤーが最初のリードを行いますが、エスパーダのをプレイする必要はありません。


2003年6月3日、大井町ポップコーンズでのなかよし村例会でプレイしました。

カードのランクが難しく、スペインのカードでプレイしたこともあり、たどたどしいプレイになってしまいましたが、 トリックテイキングゲームとして、普通に面白くプレイできたように思います。