トップに戻る

5000ラミー
(Five Thousand Rummy)

2013/4/6 赤桐

 5000ラミーは北アメリカでプレイされているゲームです。500ラミーと似ていますが、かなり異なるところもあります。


人数

 3人〜8人。個人戦で行います(パートナー戦にはなりません)。

カード

 4人までのときは、通常の52枚のカードを使います。5人以上では、52枚のカードを2組使います。

ディール

 最初のディーラーは任意の抽選で決めます。たとえば、ドローして(裏向きのカードから1枚取って)、最も低いランクのカードを引いたプレイヤーが最初のディーラーになります。このときのランクは(低)10K(高)です。同じランクならば引き直しです。

 次回からは、ディーラーは時計回りの順に交代します。

 ディーラーは、左隣から時計回りに、各プレイヤーごとに必要なすべてのカードを配ります。

 まず、ディーラーはプレイヤーに表向きに1枚のカードを配ります。このカードが10のカードなら、その数のカードを追加でこのプレイヤーに配ります。表向きのカードがAなら11枚を、JKQなら10枚を追加で配ります。

 ディーラーに配られた表向きのカードのランクがワイルドカードになります。

プレイ

 ディーラーの左隣から時計回りの順に次のようなプレイを行います。

 )山札または捨て札の山からカードを取ります。山札から取るときは一番上のカードを1枚取ります。捨て札の山から取るときは、一番上のカードを1枚取る場合と、もっと下のカードを取る場合があります。捨て札の山の下の方のカードを取るためには、あとで述べる制約があります。

 )次に、メルド(Meld)およびレイオフ(Lay Off)をすることができます。メルドとは、ある組み合わせのカードを、手札から出してテーブルに公開することです。レイオフとは、自分または他のプレイヤーのメルドに対して、カードを付け加えることです。メルドまたはレイオフは、両方または片方を、いくつ行ってもかまいませんし、全く行わなくてもかまいません。

 )自分の手札から1枚のカードを捨て札します。捨て札するときには、捨て札の山の上に表向きに置きますが、下の全部のカードのインデックスが見えるように、少しずつずらしながら置きます。

メルド(Meld)

 メルドのカードの組合わせは、次の2種類があります:

  1. 3枚以上の同じランクのカード。例えば、のカードを3枚とか、キングを4枚とかです。2組のカードを使うときには、同じランクの同じスートのカードが含まれていてもかまいません。ワイルドカードも何枚でも含むことができます。
  2. 3枚以上の同じスートのシークエンス(続き札)。例えば、C-C-C10-Cなどです。の下としても、の上としても使えます。つまり、----も可能です。ただし、--というようなメルドはできません。ワイルドカードを使うときは、どのカードの代わりに使うかを宣言しなければなりません。

メルドの例です:

[c6][h6][d6] 

[s10][sj][sq][sk][sa]

 メルドは、自分の前のテーブルに表向きに出さなければなりません。手札の中に上記の組み合わせがあっても、メルドとはみなされません。

レイオフ(Lay Off)

 手札は、メルドにするだけでなく、自分や他のプレイヤーのメルドに付け加えることもできます。これをレイオフ(付け札)と呼びます。レイオフできるのは、メルドに加えたときに、上記のメルドの条件に当てはまるカードです。

 つまり、同じランクのメルドに対しては、さらに同じランクのカードをレイオフできます。例えば、が3枚のメルドがあった場合、残りの1枚のが手札にあれば、これをレイオフすることができます。 

[ca][da][ha] ← [sa]

 また、同じスートのシークエンスのメルドを、さらに延長するようなカードもレイオフできます。例えば、C-C-Cというメルドがあった場合、手札にCCがあれば、レイオフすることができます。また、CCを持っている場合、その両方のカードをレイオフできます(もちろん、Cをレイオフしないで、Cをレイオフすることはできません)。

[c2][c3][c4] ← [ca][c5][c6]

 また、自分や他のプレイヤーのレイオフの後に、そのカードに続けてレイオフする事もできます。例えば、H-H10-Hというメルドがあり、誰かがHQをレイオフしていた場合、HKをレイオフすることもできます。

[h9][h10][hj] ← [hq] ← [hk]

 他のプレイヤーのメルドにレイオフする場合には、レイオフのカードは、それを付けるメルドのところではなく、自分のテーブルの前に置きます。自分のメルドにレイオフする場合には、メルドに続けて置いてかまいません。

 レイオフするときには、どのメルドに付けるかを宣言します(特に、レイオフできるメルドが2個所以上ある場合には、はっきり言わなければなりません)。

 ワイルドカードをレイオフすることもできますが、もちろん、どのメルドに付けるかをはっきり宣言する必要があります。

 なお、メルドをしていないとレイオフできないというような制限はありません。

ワイルドカードに対するレイオフ

 シークエンス(続き札)のメルドやレイオフにワイルドカードが使われている場合、ワイルドカードが代りをしている真のカードを持っているプレイヤーは、それをワイルドカードの代わりとしてレイオフすることができます。

 ただし、レイオフされたワイルドカードも、そのままメルドやレイオフに残ります。

捨て札からカードを取る場合

 捨て札の山の一番上からカードを取る場合には、山札から取った場合と同じように普通にプレイできます。ただし、取ったカードを(あるいは取ったカードと同ランク同スートのカードを)その回に捨て札することはできません。

 捨て札の山のそれ以外のカードを取るためには、次のような制限や義務があります。

  1. 目的のカードだけでなく、それより上のカードはすべて取らなければなりません。
  2. 目的のカード(取ったカードの束の一番下のカード)を使ってメルドを作るか、そのカードをレイオフしなければなりません。これができなければ、このように捨て札の山の下の方から取ることはできません。

 ただし、取ったカードの束の上の方のカードも使ってメルドやレイオフしてよいので、極端な例では、Cが目的のカードで、その上の方に他のが2枚捨ててあれば、手札にが1枚もなくても、Cを取って3枚のメルドを作ることができます。

ラミー宣言

 メルドを1つでも作っているプレイヤーは、他のプレイヤーがレイオフに使えるカードを捨て札したら、ラミー宣言して、捨て札したカードを取ることができます。取ったプレイヤーはそのカードをレイオフしたあと、手札から1枚を捨てます。

 ラミー宣言があっても、プレイの順番は変わりません。

プレーの終わり

 次のいずれかが起こったら、プレイは終了します。

  1. 捨て札をして誰かのプレイヤーの手札がなくなったとき、そのプレイヤーの上がりでプレイは終了します。ただし、捨て札するカードはレイオフに使えるカードであってはなりません。
    手札を0枚にして捨て札しないで自分の番を終えることは可能ですが、上がりにはなりません。
  2. 山札がなくなったとき、プレイの番のプレイヤーが捨て札を取らない場合、プレイ終了となります。

得点

 各カードは次のような点数をもっています。

Aがワイルドカードのとき 200点
普通のA、ワイルドカード 各100点
10、J、Q、K 各10点
2~9 各5点

 プレイが終わると、自分がメルドまたはレイオフしたカードの点数の合計から、手札の点数の合計を引いたものが、得点になります(マイナス点になることもあります)。

 上がったプレイヤーに対するボーナス点はありません。

ゲームの終わり

 ディールが終わりって得点計算した結果、累計点が5000点に到達していたプレイヤーがいたら、ゲームは終了します。最も高い点数のプレイヤーが勝者となります。同点ならば、さらにディールを続けます。

 精算を行う場合には、各プレイヤーが他の各プレイヤーとの得点差を受け取りまたは支払います。