2002/7/6 赤桐
現在、米国で主流になっているカナスタのルールだそうです。オリジナルのカナスタとはずいぶん違ってます。ルールはhttp://www.pagat.comによりました。
4人。向かい合った2人がパートナーを組みます。
52枚の通常のカードに2枚のジョーカーを加えた54枚のカードを2組使用します。合計108枚のカードを使うことになります。カードの裏模様は違っていてもかまいません。2組のカードは混ぜ合わされます。
カードの点数は以下のようになります。後述するようにカードの組み合わせをうまく作ってテーブルに出せば、そのカードの点数が得点になります。また、ゲーム終了時に手札に残ったカードの点数はマイナス点(失点)になります。
ジョーカー | 50点 | |
2 | 20点 | |
A | 20点 | |
K、Q、J、10、9、8 | 10点 | |
7、6、5、4 | 5点 |
3のランクのカードにはカードの点数はありませんが、ボーナス点がつきます。
ジョーカーと2のカード全部はワイルドカード(代札)になります。ワイルドカードは、他のカードの代わりとして使うことができます。
ワイルドカードでないカードを、ナチュラルカードと呼びます。
メルドというのは、カードの特定の組み合わせをテーブル上に見えるように出して、得点を得ることです。
アメリカン・カナスタでは、同じランク(数位)のカードが3枚〜7枚あれば、それをメルドすることができます。例えば8のカード3枚とか、キングを5枚とかです。7枚のカードのメルドを特にカナスタ(Canasta)と呼びます。
1つのメルドのカードは重ねて置きますが、インデックスが見えるように、ずらしておきます。縦にずらすことが多いようです。チーム(パートナー2人)のメルドは区別する必要はなく、同じ所に置いておきます。
自分のチームのメルドに、カードを付け加えることもできます。これをレイオフ(Lay Off)と呼びます。
←
メルドには1枚か2枚のワイルドカードを入れることができますが、3枚以上のワイルドカードを使うことはできません。ワイルドでないカードも2枚以上は必要です。
ただし、7のランクのメルドにはワイルドカードを入れることはできません。また、Aのランクのメルドにワイルドカードを使うことができるのは、そのメルドを作るチームの最初のメルドの時だけです(そのとき1枚のワイルドカードしか使っていなければ、後でもう1枚のワイルドカードを付け加えることはできます。)
ワイルドカードだけのメルドを作ることもできます。2またはジョーカーの3枚〜7枚のセットです。2とジョーカーを何枚ずつ組み合わせてもかまいません。自分のチームに6枚以下のワイルドカードのメルドがある場合には、ワイルドカードを新たに他のメルドに使うことはできません。
1つのチームが同じランクのメルドを2つ以上作ることはできません。したがって、7枚のメルド(カナスタ)を作ってしまったら、そのランクのカードはそのチームにとっては無用のものになります。
7枚のカードからなるメルドのことをカナスタと呼びます。カナスタにはカードの点数に加えてボーナス点がつきます。
ワイルドカードを含むものをミックスドカナスタ、含まないものをナチュラルカナスタと呼びます。ワイルドカードだけでできたカナスタは、ワイルドカナスタと呼びます。
カナスタは、普通のメルドと異なり、一番上のカードだけが見えるように重ねて置きます。ナチュラルカナスタとミックスドカナスタを区別するため、ナチュラルカナスタの一番上のカードには赤のカードを、ミックスドカナスタの一番上のカードには黒のカードを置きます。
最初のディーラーは任意のやり方で決めます。次のディールからは、時計回りにディーラーが交代します。
ディーラーは、左隣のプレイヤーから時計回りに、1枚ずつ、各プレイヤーの手札が13枚になるよう配ります。
その後、4枚のカードを山にしてテーブルに置き、さらに3枚のカードを別の山にしてテーブルにおきます。これはタロン(talons/wings/bonus cards)と呼ばれます。
残りのカードは山札(Stock)としてテーブル中央に置きます。山札の隣には捨て札を置く場所がありますが、最初は空いています。プレイ中の捨てられたカードは、ここで「捨て札の山(Discard Pile)」となります。
山札の下から何枚目か(例えば、6枚目)のカードは横にしておきます。これは、山札がもうすぐなくなるという目印になります。
各プレイヤーは、自分の最初の番のとき、手札に3のカードがあれば、そのカードをメルドと同じように全部テーブルに表向きに置き、同じ枚数のカードを山札から引きます。引いたカードに3が含まれていたら、同じことを繰り返します。(ただし、後述するスペシャルハンドを作る目的で、3を手札に残しておくこともできます。)
そのあと通常のプレイを行います。
各プレイヤーは、自分の番の時に、次のようなプレイを行います。
1.山札の一番上のカード1枚を取る(ドロー)、または捨て札の山の全部を手に取る。
2.メルドやレイオフを行う。あるいは、しなくてもよい。
3.手札から1枚のカードを捨てる。
ドローは、山札の一番上のカードを、手札に加えることです。
もしそのカードが3だったら、そのカードを表向きにしてテーブルに出し、再びドローします。(手札に残しておいてもかまいません。)
捨て札を取る場合には、一番上のカードだけでなく、捨て札の山の全部のカードを取らなければなりません。
捨て札を取るためには、捨て札の一番上のカードと手札の(ワイルドカードでない)同じランクの2枚のカードで、直ちにメルドを作らなければなりません。
すでに3枚〜4枚のメルドをしているランクのカードでも。手札に2枚そのランクのカードがあり、山札の一番上のカードがそのランクのカードならば、捨て札を取ることができます。手札の2枚と捨て札の一番上のカードは直ちにメルドのカードに付け加えられます。5枚以上のメルドの場合には、このようにしようとするとメルドの枚数が7枚を越えてしまうので、捨て札を取ることはできません。
捨て札を取った後なら、その同じ回にでも、捨て札の山の中にあったカードを使って自由にメルドを作ったりレイオフすることもできます。
最初のメルド(後述)をしていないときには捨て札をとることはできませんが、最初のメルドをするのと同時に捨て札を取ることもできます。
一度にいくつメルドをしても、レイオフしてもかまいません。
メルドには既に述べたようなカードの制限があります。レイオフを行う際にも、その制限を破るようなレイオフはできません。
メルドしたカードを、手札に戻したり、他のメルドに移すことはできません。
あるチームが最初のメルドを作るときには、そのメルドのカードの点数の合計は次の点数以上でなければなりません。2つ以上のメルドを同時に作って、その合計が次の点数以上でもかまいません。
今までのディールで得ている得点 | 必要な点数(ミニマムカウント) | |
3000点未満 | 125点 | |
3000点〜4995点 | 155点 | |
5000点以上 | 180点 |
最初のメルドの中には、3枚以上のナチュラルカード(ワイルドカード以外のカード)の入ったメルドか、ワイルドカードだけのメルドが1つ含まれていなければなりません。
捨て札から取ってメルドを作るのと、最初のメルドを同時に行うこともできますが、このときには捨て札を取る前に上記の条件を満たすメルドを作り、それから手札のナチュラルカード2枚と捨て札の一番上のカードを使ってメルドを作らなければなりません。
手札からナチュラルカナスタ(ワイルドカードを含まないカナスタ)をメルドとして出す場合には、上記の制限を満たしていなくても最初のメルドとすることができます。
手に6枚の同位カードがあって、捨て札の1番上と合わせるとナチュラルカナスタになる場合には、最初のメルドとしてそれを使うことはできません。
最初のメルドを行ったプレイヤーはタロンの山の1つを取って自分の前に置きます。最初のメルドを行った番の次の自分の番がきたら、その山を手札に入れることができます。このなかに3のカードがあればそれをテーブルに出して同じ枚数を山札から引くことができます。
各チームには1回ずつタロンのカードを取る機会があります。(最初にタロンを取るチームは4枚の山を、次のチームは3枚の山を取ることになります)。
捨て札は、捨て札の山の上に表向きに行います。下のカードが見えないように重ねます。捨て札の下のカードを見ることは禁止されています。
次の制限があります。
メルドを作ったりレイオフをしたあと捨て札をして手の内のカードがなくなれば上がりになり、そのディールは終了します。捨て札をしないで上がることはできません。また、捨て札ができなくなるまで(手札がなくなるまで)メルドやレイオフをすることははできません。
ただし、上がるためには、自分のチームが少なくとも2つのカナスタを作っていなければなりません。そうでない場合には、捨て札すると手札がなくなるような状態までメルドやレイオフををしてはいけません。
なお、上がろうとするプレイヤーは、自分の番のとき、上がってもよいかどうかを自分のパートナーに訊ねてもかまいません。パートナーは、これに対して、「はい」か「いいえ」で答えます。このように訊ねた場合には、その返事に従わなければなりません。パートナーに訊ねずに上がることもできます。
誰も上がらずに山札がなくなったときには、その次のプレイヤーは、可能であれば捨て札の山を取ってメルドを作ることができます。捨て札を取らなければディールは終了となります。捨て札をとることができる場合でも、取らないでディールを終了させてもかまいません。
捨て札を取ったプレイヤーが上がらずに捨て札した場合には、次のプレイヤーは同じように行動します。
自分のチームがメルドを全く行っていない場合(3を出すのはメルドではありません)、山札から1枚カードをドローしたときに手札の14枚が次の組み合わせになっているときには、それを見せて、上がることができます。
A、2、3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、ジョーカーの各カードが1枚ずつ手札にある場合です。スートは関係ありません。
各ランクのカードが2枚ずつ手札にある場合です。3やジョーカーが含まれていてはいけません。スートは関係ありません。
2が含まれている場合には、7のペアとAのペアも含まれていなければなりません。
たとえば、A、A、4、4、5、5、10、10、J、J、Q、Q、K、Kはペアズになります。A、A、2、2、5、5、7、7、J、J、Q、Q、K、Kもペアズになります。しかし2、2、4、4、5、5、7、7、10、10、Q、Q、K、Kは2が含まれていて7はありますが、Aがないのでペアズではありません。
4枚の同じランクのカードが2組と、3枚の同じランクのカードが2組の組み合わせです。スートは関係ありません。
たとえば、A、A、A、A、5、5、5、10、10、10、Q、Q、Q、Qの場合です。
プレイが終わった後、次のように得点を計算して合計します。
作ったカナスタについては、カナスタを構成しているカードの点数が合計されて得点になります。
さらに、次のボーナス点が加算されます。
ミックスドカナスタ(7のランクは不可) |
300点 |
ナチュラルカナスタ(Aと7のランク以外) | 500点 |
Aまたは7のランクのナチュラルカナスタ | 2500点 |
ツーズカナスタ(2だけでできたワイルドカナスタ) | 3000点 |
ジョーカーカナスタ(ジョーカーが4枚と2が3枚のワイルドカナスタ) | 2500点 |
上記以外のワイルドカナスタ |
2000点 |
上がったチームには100点のボーナスがつきます。
チームが1つ以上のカナスタを作っているときには、メルドしているカードの点数が合計されて得点となります。
カナスタを1つも作っていないときには、そのカードの点数がマイナス点となります。
カナスタを作っているかどうかに関わりなく、カナスタにならない次のメルドには罰点(マイナスのボーナス点)があります。
ワイルドカードを含まないAのメルド |
-2500点 |
(ワイルドカードを含まない)7のメルド | -2500点 |
ワイルドカードだけのメルド | -2000点 |
プレイ終了時に手札にあるカードそれぞれについて、そのカードの点数が罰点(マイナス点)になります。(3については別の扱いになります。)
つぎの場合には、さらに罰点が追加されます。
1人の手札に3枚以上の7があったとき |
-1500点 |
1人の手札に3枚以上のAがあったとき | -1500点 |
なお、手札についての罰点は上がったチームのパートナーについても計算します。
プレイ終了時にテーブルに出してあったり手札あったりする3のカードについて、次の得点があります。(テーブルにあっても、手札にあっても同じ扱いです)。
赤い3が1枚 |
100点 |
赤い3が2枚 | 300点 |
赤い3が3枚 | 500点 |
赤い3が4枚 | 1000点 |
黒い3が1枚 |
100点 |
黒い3が2枚 | 300点 |
黒い3が3枚 | 500点 |
黒い3が4枚 |
1000点 |
ただし、カナスタを1組も作っていないチームは、上記の点数が罰点(マイナス点)となります。また、カナスタを1組だけ作っているチームは、上記のような3についての得点や罰点はありません。
スペシャルハンドで上がったチームは通常の得点計算を行いません。次の点数だけがそのチームの得点となります。(上がりのボーナスもつきません)。
ストレート |
3000点 |
2を含まないペアズ | 2500点 |
2、7、Aを含むペアズ | 2000点 |
ガーベッジ | 2000点 |
相手チームは通常通り得点計算します。
プレイ終了後の得点計算で、累計点が8500点に到達したチームがあればゲーム終了となります。もちろん点数の多い方が勝者となります。同点ならば、引き分けです。
勝者に特にボーナスはなく、精算は点数差で行います。
7やワイルドカードを含まないAのメルドでカナスタになっていないものがそのチームにあるときには、上がることができないというルールを採用することもあります。
捨て札の山が空のとき、他に捨てることのできるカードがあれば、カナスタになっているランクのカードを捨てることはできないというルールを採用することもあります。
最初のメルドのときに「3枚以上のナチュラルカード(ワイルドカード以外のカード)の入ったメルドか、ワイルドカードだけのメルドが1つ含まれていなければなりません。」というルールは採用しないこともあります。
スペシャルハンドについて、次のようなルールを採用することもあります。