1997/7/11 赤桐
Robert Abbott氏の作ったゲームです。
カードゲームというより、市販のファミリーゲームに近い雰囲気で楽しめるゲームです。
2人以上。
2人か3人のときは、52枚のカードにジョーカーを2枚加えた54枚のカードを使います。
4人以上のときは、これを2組、つまり108枚のカードを使います。
各プレイヤーに10枚ずつ配り、残りは山札とします。
山札の1番上のカードは、表向きにして山札の横に置きます。これがスターターパイルの最初のカードになります。
手札にできるだけ強いポーカーハンドを作ることがプレイの目的となります。
スターターパイルのカードを得るためにビッドを行いますが、ビッドによって提供するものもカードです。つまり、スターターパイルのカードと手札の交換を行います。
ビッド(オークション)を行うことがこのゲームのプレイになります。
ビッドは席順に関わりなく自由に行うことができます。しかし、もちろん今までのビッドよりも強いビッドしかできません。
最も強いビッドを行ったプレイヤーがスターターパイルのカードをもらって、ビッドしたカードをそこに出します。
ビッドの強さは、出すカードのポーカーハンドの強さによって決まります。ただし、役に関係ないカードはビッドに使用しません。従って、ビッドの強さは弱いものから順に次の通りです。
1枚のカードでは、もちろんランクが高いほうが強いのですが、同じランクならば、(強)スペード、ハート、ダイアモンド、クラブ(弱)の順の強さになります。なお、ランクは(強)A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2(弱)の順です。
ジョーカーはAより強いカードとなります。
ビッドのときは、まずランクだけを言います。例えば、「9」です。それに対して同じランクのカードをビッドしたいときには、「ハート9」と言うように言います。最初のプレイヤーは9を持っていれば、さらに「スペード9」というようにビッドできます。
2組のカードを使ったときには、同一のカードが存在しますが、その場合には最初にランクをビッドしたプレイヤーの方が強いと見なされます。上記の例で、最初に9をビッドしたプレイヤーが9を持っていた場合には、「ハート9」のビッドのあとで、やはり「ハート9」とビッドすることができるわけです。
2枚以上のカードのビッドの時には、スートによる強弱はありません。普通のポーカーハンドと同じように、同じ役ならばランクが問題になります。
同一のカード(同ランクで同スートのカード)は片方しかビッドのカードとして使うことはできません。例えば、Kの2枚をワンペアとしてビッドすることはできません。
ジョーカーはワイルドカードではありません。しかし、ジョーカーだけを集めて、ワンペア、スリーカード、フォーカードとして使うことはできます。ツーペアやフルハウスやその他の役で使うことはできません。ジョーカーはランクとしては最も強くなります。
ワンペア、スリーカード、フォーカードのビッドの時には、役の名前とランクをビッドします。例えば、「8のワンペア」というようにです。
そのほかのビッドのときは、まず役の名前だけをビッドします。例えば、「ストレート」とか「ツーペア」とかです。同じ役をビッドしたい場合には、「エースハイのストレート(最も高位のカードがエースであるストレート)」というようにランクをつけてビッドします。
役もランクも全く同じならば、最初に役の名前だけでもビッドしたプレイヤーのほうが強いと見なされます。
ビッドが終わると、最も強いビッドをしたプレイヤーが次の(1)〜(3)をその順に行います。
(1)ビッドした枚数と同じ枚数のカードをスターターパイルの上の方から取ります。
ビッドしたカードの枚数よりスターターパイルの枚数が少ないときには、足りない枚数は、山札から、他のプレイヤーに見せないで取ります。
(2)次に、ビッドしたカードをスターターパイルに表向きに置きます。
スターターパイルはすべてのカードのインデックスが見えるように、少しずつずらして置きます。
ビッドしたカードが複数のときには、どの順序でそれらのカードを置くかは自由です。
スターターパイルから取ったカードを、ビッドしたカードとして直ちにスターターパイルに戻すことはできません。
(3)最後に、山札から1枚のカードを取ってスターターパイルの上に表向きに重ねます。
次のいずれかの場合、プレイが終了します。
1)山札からスターターパイルに置いたカードがジョーカーだった場合、直ちにプレイは終了します。
2)山札からスターターパイルに置いたカードが山札の最後のカードだった場合、その回のプレイをしてから終了します。
3)誰かがプレイの終了を宣言した場合、直ちに終了します。終了宣言は、ビッドの最中でも行うことができます。ただし、スターターパイルが8枚かそれ以上でなければ、終了宣言はできません。
手札で最高のポーカーハンドを作ることができたプレイヤーが勝者となり、得点できます。同じ強さのプレイヤーが2人以上あった場合には、得点を分けあいます。
ポーカーハンドを作るときには、同一のカード(同ランク同スートのカード)を2枚使うことはできません。また、ジョーカーを使うこともできません。
得点は、プレイが終了したときにスターターパイルにあるカードの点数の合計になります。カードの点数は次の通りです。
A |
10点 |
J、Q、K、ジョーカー |
5点 |
2〜10 |
1点 |
終了宣言を行ったプレイヤーが最高のポーカーハンドを持っていたときには、さらに25点のボーナス点がもらえます。もし最高のポーカーハンドでなければ、25点のマイナス点がそのプレイヤーにつきます。
最初に150点に達したプレイヤーが勝者になります。