トップに戻る

ブキドミノ(Bukidomino/Buki)

2016/9/3 赤桐

オーストリアでプレイされているゲームです。ダブル・エイトのドミノ(0から8までの目のあるドミノ)を使います。 ルールはPagat.comに従います。

プレイヤー

4人(パートナー戦にはなりません)。 そのうち1人が、バンカーとなります。バンカーもプレイに参加します。

ドミノ

ダブル8のドミノ(45枚)からすべてのダブルのドミノを除いた36枚を使います。 ダブル8のドミノは入手困難なので、普通はダブル9のドミノから、9の目のあるドミノとダブルを除くことになるでしょう。

バンカーとポーカーチップ

プレイの前に、ポーカーチップなどを各プレイヤーが、同額ずつ持ちます。 また、プレイヤーの1人をバンカーに決めます。 このゲームでは、ポーカーチップをバンカーに対して賭けていくことになります。

バンカーは、賭ける額の最低額と最高額を決めておきます。通常、最高額は最低額の3倍になります。

ディール

全員でドミノを裏向きにシャッフルし(混ぜ)たあと、各プレイヤーは6枚のドミノを取り、手札とします。

配り残りのドミノはスタム(Stamm)と呼ばれ、図のように並べますが、プレイには使いません。

プレイ

プレイは時計回りに1人ずつ行います。

最初にプレイするプレイヤーは、最初のディールでは最も「重い」ドミノを配られているプレイヤーです。 つまり、2つの目の数の合計が最も大きいドミノを持っているプレイヤーです。 同数なら、片方の目の数が大きいほうになります。

2回目以降のディールでは、前回の勝者が最初にプレイします。 前回が引き分けだった時は、前回最後にプレイした(ドミノを出した)プレイヤーが、最初にプレイします。

最初に出すドミノは、どのドミノでもかまいません。

各プレイヤーは最初に置かれたドミノからドミノをつないでいきます。 他のドミノゲームと同じように、ドミノの同じ目をつなぎます。 ドミノは1列につないでいくだけです。 ただし、図のようにジグザグに置いていきます(理論的には、通常の1列に置くドミノゲームと変わりません)。

手札の中にプレイできるドミノがあれば、必ずプレイしなければなりません。 もちろん、プレイできるドミノやプレイできる場所が複数あれば、どれにしてもかまいません。

プレイできなければ、パスを宣言して、何もプレイしません。

賭け

バンカー以外のプレイヤーは、自分の3回目のプレイの番でドミノを出すかパスをする前までには、 ポーカーチップを図の位置に置き、賭けを行わなければなりません。 賭ける額は、最低額以上、最高額以下です。賭けないということは、できません。 バンカーはこれを行いません。

プレイの終了

誰かが自分のドミノをすべてプレイしたら、プレイ終了です。そのプレイヤーが勝者になります。

全員がドミノを持っているのにプレイができない状態になったときも、プレイ終了です。 これをブロックの状態と呼びます。 このときは、全員が自分のドミノの目の合計を数え、最も合計数の少ないプレイヤーが勝者になります。 最も合計数の少ないプレイヤーが同数で2人以上いたときは引き分けとなります。

精算

勝ったプレイヤーは、賭けたチップを自分に戻し、賭けた額の2.5倍をバンカーから受け取ります。 負けたプレイヤーの掛けたチップは、バンカーのものになります。 バンカーが勝った時は、他のプレイヤー全員が賭けていたチップを受け取ることになります。

なお、バンカー以外のプレイヤーが勝った時は、勝ったプレイヤーは、次回のプレイでは、3回目ではなく、 1回目のプレイの番の前に賭けを行わなければなりません。

プレイの結果が引き分けだった時は、賭けたチップはそのままになり、次回の持ち越しとなります。 減らすことはできませんが、自分の3回目のプレイの前なら、それを増やすことはできます(合計額が最高額以下)。

観戦者の賭け

1人のプレイヤーの手だけを見ている観戦者は、そのプレイヤーの勝ちに賭けることができます。 ただし、バンカーは賭けを断ることもできます。 ある観戦者の賭けを受け、別の観戦者の賭けを断ることもできます。

別ルール

1.各プレイヤーが7枚ずつドミノを持つこともよくあります。スタムは8枚になります。

2.プレイヤーは4回目のプレイの番の前に、賭けたチップを増やすことができるというルールもあります。 ただし、バンカーはこれを断ることもできます。


プレ(Pulle)

同じドミノを使う別のゲームです。 プレイヤーは4人で、1人7枚ずつドミノを取ます。 ゲームの前に、各プレイヤーは同額のポーカーチップをプレ(プール)と呼ぶ場所に置きます。

プレイはブキドミノと同じですが、終了時に、全員が自分の残りのドミノの目の数を数え、累計していきます。

累計点が101点以上になったプレイヤーは、次回からはプレイに参加できません。 こうして最後に残ったプレイヤーが勝者となり、プレのチップをすべてもらいます。

全員が101点以上になってしまったら、全員の累計点を0点に戻し、全員が最初と同じ額を追加でプレに置き、プレイを再開します。

買い戻しルール

4人全員がまだプレイに残っているとき、プレイの前ならいつでも、最初にプレに置いた額の半額をプレに置けば、 自分の累計点を他の3人のうち真ん中の累計点にすることができるというルールです。 例えば、自分の累計点が96点、他のプレイヤーの累計点がそれぞれ37点、54点、88点なら、 自分の累計点が54点になります。

なお、他の3人うち2人の累計点が同じなら、その同じ累計点になります。 他の3人の累計点がすべて同じなら、その累計点に1点を足したものになります。

各ディール得点ルール

プレとは別に、各ディールの勝者が、他のプレイヤーから支払いを受けるというルールです。 ブロックした時(全員がドミノをプレイできなかった時)の勝者は、通常の半額を受け取ります。

例えば、プレへの支払いが3チップのとき、各ディールへの勝者へは1チップの支払いなどになります。


オーストリアの普通のブロックゲームとドローゲーム

ブキドミノと同じ36枚のドミノを使います。 単純に各ディールの勝者を決めていくゲームです。 ポーカーチップによる賭けはありません。

プレイヤー

2人~4人(4人でもパートナー戦にはなりません)。

ディール

全員でドミノを裏向きにシャッフルし(混ぜ)たあと、各プレイヤーは次の枚数のドミノを取り、手札とします。

プレイ

ブロックゲームでは、ブキドミノとまったく同じようにプレイします。

ドローゲームでは、プレイできないときは、配り残りのドミノから、プレイできるようになるまで、1枚ずつドミノをドローします。 配り残りのドミノがなくなったら、パスをします。 (3回ドローしてもプレイできないとき、パスをするというルールにすることもあります)。

勝者の決め方(引き分けを含む)は、ブキドミノとまったく同じです。


2016年9月3日、なかよし村でプレイしました。

プレイ自体は普通のブロック・ドミノですが、賭けがあることで楽しめました。