2001/6/7 赤桐
1965年ごろから日本で流行したゲームのようです。1970年代になってからはやりだしたという説もあります。
日本で作られたゲームだと言われています。現在これに似たゲームは世界中でプレイされていますが、どれもそれほど古いゲームではないので、その可能性も十分あります。しかし2枚以上のカードがプレイ可能なところなど中国のゲームに似た特徴もあるので、あるいは中国起源かもしれないと私は思っています。
このゲームは、「大貧民」と呼ばれたり「大富豪」と呼ばれたりします。さまざまなルールがありますが、ここでは出来るだけ一般的なルールを紹介したいと思います。
3人〜7人位。5人、6人が最も面白いようです。
普通のトランプにジョーカー1枚または2枚を加えた53枚〜54枚のカードを使用します。
強さの順位は強いものから、ジョーカー、2、A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3です。スートは強さに関係しません。
ディーラーは右隣のプレイヤーから反時計回りに、裏向きに1枚ずつ、すべてのカードを配ってしまいます。(手札の数が1枚多いプレイヤーと少ないプレイヤーがでることがありますが、かまいません。)
プレイの目的は、自分の手札を出来るだけ早くなくすことです。
ディーラーからプレイを始めます。プレイは時計回りの順で行われます。
自分の番の時には、手札から1枚またはそれ以上のカードを出すか、パスをします。カードの出し方は次のようなものあります。
1)1枚出すやりかた
最初のプレイヤーは、どのカードでも1枚出すことができます。それ以降のプレイヤーはそのカードよりランクの高いカードを出さなければなりません。出せないときや出したくないときはパスをします。パスは何回でもできます。
2)2枚以上の同じランクのカードを出すやりかた。
最初のプレイヤーは、同じランクのカード2枚以上をまとめて出すことができます。どのランクでもかまいません。例えば5と5の2枚をまとめて出せるわけです。
それ以降のプレイヤーは同じ枚数のランクの同じカードしか出せません。しかも、いままで出ているカードより高いランクでなければなりません。例えば、5と5の後には6のランク以上の2枚の同ランクのカードしか出すことが出来ません。
3)3枚以上の続き札を出すやりかた
これは「連番」とか「階段」とか呼ばれることもあります。
最初のプレイヤーは同じスートの3枚以上の続き札を自由に出すことができます。例えば、5と6と7などです。
それ以降のプレイヤーは、同じ枚数の続き札しか出すことができません。しかも、今までに出たものよりも強い続き札でなければなりません。今までのものより1枚でも強いカードがあれば強い続き札になります。例えば、5-6-7より6-7-8が強くなります。
例えば3枚の続き札ならば、3-4-5の続き札がもっとも弱い続き札で、K-A-2が最も強い続き札になります。A-2-3や2-3-4などは続き札にはなりません。
誰かがプレイをした後に全員が続けてパスをしたら、今までに出たカードはすべて片付けられ、最後にプレイしたプレイヤーが自由に最初のプレイを行います。上記の1)2)3)のいずれを行ってもかまいません。
こうしてプレイを続けていくうちに、手札がなくなったプレイヤーはプレイから抜けていきます。最初に手札がなくなったプレイヤーが1番、次になくなったプレイヤーが2番というようになります。
1人を除いて全員の手札がなくなったらプレイ終了です。
なお、全員が続けてパスをしたときに、最後にプレイしたプレイヤーの手札がなくなっていた場合には、その左隣のプレイヤーが最初のプレイを行います。
ジョーカーは最強のカードとして使うほかに、2枚以上の同ランクのカードを出したり、3枚以上の続き札を出したりするときに他のカードの代わりとして使うことができます(代札といいます)。例えば2のカードとジョーカーで、2のランクのカード2枚として使えるわけです。
革命
4枚の同じランクのカードをプレイして革命を宣言すれば、次のプレイヤーの番からそのディールが終わるまで、カードの強さのランクが逆転します。同じランクの4枚の中にはジョーカーが混じっていてもかまいません。
革命が起きてもジョーカーが最強であることは変わりません。その次に強いカードが3になり、4、5、6、7、8、9、J、K、Q、Aと続き、2が最も弱いカードとなるわけです。
そのディールで再び4枚の同じランクのカードがプレイされて宣言があったときには、反革命が起こり、強さのランクは元に戻ります。これは最初の4枚と同じ回に出された場合でもそうなります。例えば、Jの4枚のカードが出されて宣言があった後、次のプレイヤーが(順位が逆転しているので)6を4枚出して宣言したら、その次のプレイヤーからは普通の強さのランクになります。
プレイの結果、順位によってプレイヤーの階級が次のように決まります。
プレイヤーの数 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 |
3人 | 富豪 | 平民 | 貧民 | ||||
4人 | 富豪 | 平民 | 平民 | 貧民 | |||
5人 | 大富豪 | 富豪 | 平民 | 貧民 | 大貧民 | ||
6人 | 大富豪 | 富豪 | 平民 | 平民 | 貧民 | 大貧民 | |
7人 | 大富豪 | 富豪 | 富豪 | 平民 | 貧民 | 貧民 | 大貧民 |
2回目以降のプレイの前に席順を変えます。まず前回第1位のプレイヤーが最も良い席に座ります。そのあと2位のプレイヤーがその右隣に座り、3位のプレイヤーがその右隣というように座ります。最下位のプレイヤーは1位のプレイヤーの左隣にくることになります。
前回最下位のプレイヤーがディーラーになります。やはり、右隣のプレイヤー(1位のプレイヤー)から反時計回りに、1枚ずつすべてのカードを配ります。
2回目以降では、プレイの前にカードの交換があります。
大貧民のプレイヤーはまず自分の手札の最も強いカード2枚を裏向きに大富豪に渡します(同じ強さのカードが2枚以上あった場合は、どれを渡してもかまいません)。大富豪は渡されたカードを手札に入れてから、どのカードでも自由に2枚のカードを裏向きに大貧民に渡します。
貧民と富豪との間でも同じように交換しますが、交換するカードは1枚です。
7人の場合、2位の富豪と6位の貧民が交換し、3位の富豪と5位の貧民が交換します。
平民はカードの交換はありません。
普通はいつゲームの終了するかは決めておきません。あらかじめ何ディール行うか決めておくことも良いでしょう。
最終的な勝敗も決めないことが多いのですが、決めたい場合には、各ディール終了ごとに、大富豪2点、富豪1点、平民0点、貧民-1点、大貧民-2点などとして、累計点を記録しておけばよいでしょう。
配り方やプレイや席順の方向(時計回り、反時計回り)は、いろいろな流儀があります。
大富豪からプレイを始めることもあります。
ジョーカーは入れないこともあります。
ジョーカーは代札とはならず、単なる最強のカードのこともあります。
人数が多いときにはカードを2組使うこともあります。
3枚以上の続き札を出せるというルールがないこともあります。
革命のルールがないこともあります。
ジョーカーを含んだ同位札4枚を出しても革命にならないことがあります。
面白くするため、大富豪が座布団2枚の上に座り、大貧民に座布団がなかったりなど、待遇に差をつけることをよくやります。
階級の決め方は次のようなものもあります。
プレイヤーの数 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 |
3人 | 大富豪 | 平民 | 大貧民 | ||||
4人 | 大富豪 | 富豪 | 貧民 | 大貧民 | |||
6人 | 大富豪 | 富豪 | 富豪 | 貧民 | 貧民 | 大貧民 | |
6人 | 超大富豪 | 大富豪 | 富豪 | 貧民 | 大貧民 | 超大貧民 | |
7人 | 大富豪 | 富豪 | 平民 | 平民 | 平民 | 貧民 | 大貧民 |
7人 | 超大富豪 | 大富豪 | 富豪 | 平民 | 貧民 | 大貧民 | 超大貧民 |
ジョーカーや2を出して上がる(手札をなくす)ことはできないというルールです。革命時は3では上がれなくなります。
同位札2枚以上で上がることを禁止することもあります。
8を含むカードを出すと、そこでプレイはストップして、8を含んだカードを出したプレイヤーが最初のプレイを行えるというルールです。
スペード3が最強のカードとなります。ジョーカー1枚のプレイに対してだけ最強となるというルールもあります。
続き札で4枚以上出したときも革命ができるというルールです。
1枚ずつカードをだしていくとき、同じスートのカードが続けて出されたら、次のプレイヤーからはそのスートのカードしか出せなくなるというルールです。
大富豪が1位になれなければ、次回は大貧民になるというルールです。
ジャックを含むプレイをするとそのときのプレイがストップするまで、革命状態にすることができます(ランクの強弱が逆になります)。