トップに戻る

ディフェレンツラー・ヤス(Differenzler Jass)

2020/4/4 赤桐

スイスでポピュラーなゲームです。 毎週テレビ番組で放送されているということです。

ルールはJohn MaLeod氏のWWW(http://www.pagat.com) に基づきます。


人数

3人〜4人。

カード

普通の52枚のカードから、各スートのを除いた36枚のカード を使用します。

スイスでは、場所により、スイス固有のカードを使用します。 これについては注1で述べることにします。

カードの強さの順位

各スートのカードの強さの順位は、切札とそうでないスートでは異なります。

切札以外: (最強)10(最弱)

切札: (最強)10(最弱)

カードの点数

各カードには次の点数があります。

カード 点数
切札のジャック 20点
切札の 14点
エース 各11点
キング 各4点
クイーン 各3点
切札以外のジャック 各2点
10 各10点
切札以外の 0点
0点

最後のトリックを取ったプレイヤーには、さらに5点が与えられ ます。

従って1つのディールの合計点数は157点になります

ディール

最初のディーラーは任意のやり方で決めます。次回からは、通常は反時計回りに交代します。

ディーラーは、右隣のプレイヤーから反時計回りに、3枚ずつまつめてすべてのカードを配りきります。 各プレイヤーの手札は3人プレイなら12枚、4人プレイなら9枚になります。

ディーラーに配られた最後のカード、つまり、配り始める前にカードの束の一番下にあったカードは、 表向きにされます。このカードのスートが切札になります。

宣言

ディーラーの右隣のプレイヤーから反時計回りの順に1人ずつ、 自分の取る予定の点数(取ったカードの点数の合計点)を宣言します。

プレイ

ディーラーの右隣のプレイヤーが最初のリードをして、トリックテイキングゲームのプレイを行います。 反時計回りにプレイは進行します。

フォローのルールは、次のように一般的なトリックテイキングゲームのものです(他のヤスゲームとは異なります)。

  1. リードされたスートのカードがあれば、そのスートを出します。
  2. なければ、どのカードを出してもかまいません。
  3. 切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。
  4. 切札が出ている場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。
  5. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。

罰点

プレイが終了すると、各プレイヤーは下記の点数を合計します。 

この点数と宣言した点数との差(絶対値)がこのディールの罰点となります。

ゲーム

あらかじめ決めておいたディール数が終わったらゲーム終了です。 ゲーム数は、プレイヤーが平等にディーラーになるように、プレイヤー数で割り切れる数にします。

終了時に最も罰点の少ないプレイヤーが勝者となります。

バリエーション

次のようなルールもあります。

  1. 宣言する点数は他のプレイヤーに見せないで紙に書いておく。
  2. 宣言した点数ちょうどの点数を取ったら、罰点を10点マイナスする(結果がマイナスになってもよい)。 ただし、0点を宣言したプレイヤーは、点数のないトリックを1トリック以上取らなければ10点マイナスされない。

注1

スイスのカードのスートは、どんぐり(Eichel)、花(Rose)、楯(Schilte)、鈴(Schelle)、の4つのスートからなっています。 便宜的に、どんぐり=スペード、花=クラブ、楯=ダイアモンド、鈴=ハートと考えてよいでしょう。

各スートはアス(As=エース)、ケーニッヒ(Koenich=キング)、オーバー(Ober,クイーンに対応)、 ウンター(Unter,ジャックに対応)、バナー(Banner=旗,10に対応)、からなります。 オーバーはスートのマークを上の方に持った士官、ウンターはスートマークを下の方に持った士官です。


なかよし村で2020年4月4日にプレイしました。

宣言したトリック数ちょうどを取るのが目的のゲームはたくさんありますが、 宣言した点数ちょうどを取るゲームは始めてでした。

ピッタリの点数を取るのは大変ですが、達成した人もいました。 10のカードの点数が高いのにあまり強くないのも、計画を立てにくくしています。 難しいですが面白いゲームです。