2023/2/4 赤桐
タイでポピュラーなゲームです。500ラミーの一種のようですが、罰則や罰点などが増えています。
ルールは伊藤拓馬氏著の「タイの民間ゲーム」に拠ります。
2人〜4人。すべて個人戦で行います。
通常の52枚のカードを使います。ジョーカーは使いません。
2、3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、Aの並び順です。
プレイは時計回りで行うことも反時計回りに行うこともあります。 カードを配るときもプレイと同じ廻り順で行います。
最初の親は任意の方法で決めます。 次回からは、前回勝ったプレイヤーが親になります。
親はカードをシャッフルして、各プレイヤーに次の枚数のカードを配ります。
残りのカードは山札としてテーブル中央に置きます。
山札の一番上のカードは表向きにして山札の横に置きます。 これが捨て札の列の最初のカードになります。 この最初のカードのことをパイ・フアと呼びます。
このゲームでは、次のどちらかの組み合わせを作っていきます。 このような組み合わせを作って公開することをメルドと呼びます(タイ語の呼び方ではなく一般的なラミーの用語です)。 メルドは、テーブルの自分に近い位置に、すべてのカードのインデックスが見えるように、ずらして表向きに置きます。 (タイでは縦にずらすことが多いようです)。
1.同位札(トーン)
同じランクのカード3枚または4枚の組み合わせです。 例えば、。例えば、K、K、Kの3枚です。
2.続き札(リアン)
同じスートの3枚かそれ以上の続き札のことです。 例えば、9、10、J、Qの4枚はシークエンスになっています。
AはKと続き、Q-K-Aという続き札になりますが、2とは続きません。 A-2-3は続き札ではありません。
親から時計回りの順に次のようなプレイを行います。
1. 山札または捨て札の列からカードを取ります。
山札から取るときは一番上のカードを1枚取ります。
捨て札の列から取るときは、次のルールに従います。
捨て札の列からカードを取ってメルドを作ることをグートと呼びます。
2. 次に、メルドまたは付け札をすることができます(しなくても構いません)。
これを行うことができるのは、1度でもグートをしていたプレイヤーだけです。グートをした番で行うこともできます。 (グートをしていなければ、手札の中にメルドを作ることのできるカードがあっても、これを行うことはできません。)
手札から何組でもメルドを行うことができます(手札から3枚以上の組み合わせを自分の前に表向きに置きます)。
また、自分または他のプレイヤーのメルドに対して、自分の手札からカードを付け加えてもメルドの条件を満たすならば、そうすることができます。 これを付け札(ファーク)と呼びます。 いくつ付け札してもかまいません。 他のプレイヤーの組み合わせに付け札するときは、そのプレイヤーのところではなく自分のテーブルの前に置き、どこに付け札したかを宣言します。
メルドや付け札には、その番で捨て札の列から取っていたカードも使うことができます。
3. 自分の手札から1枚のカードを捨て札します。
捨て札するときには、捨て札の列の一番後ろに加えて、横に並べます。
次のいずれかが起こったら、プレイは終了します。
各カードには次のような点数があります。
カード | 点数 |
---|---|
A | 15点。 |
2〜10 | 数字通りの点数(2〜10) |
J、Q、K | 各10点 |
2、Q | 上記の例外として各50点(パイ・サペードと呼ぶ) |
プレイが終わると、自分がメルドまたは付け札したカードの点数の合計から、手札の点数の合計を引いたものが、得点になります(マイナス点になることもあります)。
上がったプレイヤーには50点が加わります。
通常は、一度でもグート(捨て札を取ってメルドする)をしなければ手札からメルドをすることはできません。 しかし、グートをしなくても、手札をすべてメルドすれば上がることができる状態になれば、例外的にメルドして上がることができます。 (この場合も捨て札して上がらなければなりません。)
50点の上り点の代わりに100点を得ます。
上がった時に、自分のメルドや付け札がすべて同じスートのときは、50点の上り点の代わりに100点を得ます。
ノック・ムートでノック・シーの場合は、上り点は200点になります。
パイ・フア(配るとき山札からめくって最初の捨て札にしたカード)をグートで取ったプレイヤーは、50点がもらえます。
他のプレイヤーのメルドにパイ・サペードを付け札したら50点の得点になります。
付け札されたメルドの持ち主は、50点の罰点となります。
次の罰点があります(マイナス点をもらいます)。
捨てたカードを取って上りになったときに、捨てたプレイヤーは50点の罰点となります。 これをティン・ゴーと呼びます。
この罰点の対象の捨て札は、グートの対象になるカード(取ったカードの中で最も古い捨て札)です。 そのカードを以前に捨てていたプレイヤーが罰点になります。
誰かが上がった時に一度もグートしていなかったプレイヤーは、50点の罰点となります。
自分が捨て札したカードが原因で他のプレイヤーにパイ・フアが取られたら、捨て札したプレイヤーは50点の罰点となります。
例えばパイ・フアが3で、あとで5が捨て札され、 他のプレイヤーが手札の4を使って3(と5)をグートした場合、 5を捨て札したプレイヤーが罰点となります。
自分が捨て札したカードが原因で他のプレイヤーにグートされてパイ・サペードを含むメルドをされたら、捨て札したプレイヤーは50点の罰点となります。 次のどちらかの場合に限ります。
例えば、捨て札の列に既に2があるときに、2を捨て札し、 あとで他のプレイヤーが手札の2を使ってをグートした場合、 2を捨て札したプレイヤーが罰点となります。
捨てたカードと既に捨てられているカードを合わせるとメルドになるようなカードを捨てた場合、 つまりグートに使えるはずのカードを捨て札した場合には、50点の罰点になります。 (上りのときに捨てたカードにはこの罰点はありません)。
例えば、7と6が捨て札の列の中にあるのに、8を捨て札したような場合です。
公開されているメルドに付け札できるカードを捨て札したときは、50点の罰点となります。 (上りのときに捨てたカードにはこの罰点はありません)。
グートしていないプレイヤーがこれを行っても罰点になります。
ディールが終わって得点計算した結果、累計点が最初に決めておいた点数(500点など)に到達したプレイヤーがいたら、ゲームは終了します。 最も高い点数のプレイヤーが勝者となります。同点ならば、さらにディールを続けます。
プレイの回数を決めておくこともできます。
精算を行う場合には、各プレイヤーが他の各プレイヤーとの得点差を受け取りまたは支払います。
パイ・フアがパイ・サペードである場合、それを取ったプレイヤーは50点でなく100点を得る。
カードが配られたとき、パイ・サペードが2枚手札にあり、それを公開したら50点になる。
パイ・サペードを捨てて上がった時は、50点の代わりに100点の上り点になる。
2023年2月4日、なかよし村でプレイしました。
罰点がかなり大変なゲームでした。50点はかなり大きいです。 しばらく前に捨て札したカードを取られたときにも罰点になる可能性があるので、誰の捨て札か分かるように捨て札に色チップを置いたりもしていました。
それでも、ゲームは面白く、結構盛り上がりました。