2016/7/30 赤桐
中国の江蘇省淮安市付近でプレイされているゲームです。ゲームの名前は卵を投げるという意味ですが、元々は掼弾と書いていたようで、爆弾を投げるということです。 大貧民系の遊びです。ルールはJohn McLeod氏のインターネットのサイト(http://www.pagat.com/)などによりました。
4人。向かい合った2人がパートナーになります。
プレイの目的は、手札をすべて出してしまうことです。これを上がりといいます。片方のパートナー2人が上がったらプレイ終了です。
各チームは、プレイによってレベルを上げることを目的とします。 最初はレベル2です。 プレイで最初に上がったプレイヤー(1位)のいるチームは、レベルが上がります。 レベルは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、Aと上がります。
レベルAになったチームが、その後のディールで、上がる順序が1位と2位または1位と3位になれば、ゲーム終了です。
2組のトランプとジョーカー4枚を使います。ジョーカーは2種類必要で、それぞれ大王(赤ジョーカー)と小王(黒ジョーカー)と呼びます。それぞれ2枚です。 カードの強さは、大王、小王、A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2、(A)です。 Aは時には2の下のカードとなりますが、これについては後で説明します。
各ディールで、1つのランクのカードが級牌と呼ばれ、 Aと小王の間の強さになります。 例えば、5のランクが級牌となれば、8枚の5のランクのカードが級牌です。
前回の1位プレイヤーのいるチームのレベルがそのディールの級牌のランクとなります。 最初のディールでは2のランクです。
級牌のうち、ハートのカードはワイルドカード(逢人牌)としても使えます。 例えば、2のランクが級牌のときは、2の2枚がワイルドカードです。 ジョーカー以外の他のカードの代わりに使えますが、強さは、代わりになったカードの強さとなります。
誰かがシャッフルをして、左隣のプレイヤーがカットしますが、左隣のプレイヤーはカットの前に最も上のカードを表向きにします。 その結果、表向きのカードはカードの束の中に入ることになります。
シャッフルをしたプレイヤーから反時計回りの順に、各プレイヤーは1枚ずつカードをカードの束の一番上から取り手札にします。 全部のカードを取ってしまうので、各プレイヤーの手札は27枚になります。
2ディール目以降では、前回最初に上がったプレイヤーがシャッフルを行います。 その左隣のプレイヤーがカットを行いますが、1枚を表向きにするということは行いません。 最初にカードを取るのは、前回4位の(上がることができなかった)プレイヤーです。 1位と2位が同じチームの時は、上がれなかったプレイヤーは2人いますが、 どちらが最初にカードを取るかは、話し合いで決めます。
2ディール目以降では、そのディールの手札を取ったあと、前回4位のプレイヤーは、 ワイルドカード以外の、手札の最も強いカードを表向きに出し、1位のプレイヤーがそれを取ります。 1位のプレイヤーは、手札からどれでも1枚、表向きに4位のプレイヤーに渡します。 1位の4位のプレイヤーが同じチームの場合も、これは行います。 ただし、4位のプレイヤーが2枚の大王を持っていたら、カードは1枚も渡しません (抗貢と言います)。
前回同じチームが1位2位だったときは、負けたチームのプレイヤーがそれぞれ1枚を表向きに出します。 1位のプレイヤーが強いほうのカードを取り、2位のプレイヤーが残りを取ります。 同じ強さなら、1位のプレイヤーがどちらを取るかを決めます。 このときも、1枚を返しますが、返す相手は自分の取ったカードを出したプレイヤーです。 ただし、負けたチームに大王が2枚あれば、カードは1枚も渡しません (1人で大王2枚を持っているか、大王を1枚ずつ持っている場合)。
どの場合も、もらったカードをそのまま返すことはできません。
最初のディールでは、表向きになったカードを引いたプレイヤーが最初のプレイを行います。
2ディール目以降では、カードを進貢したプレイヤーが次回の最初のプレイを行います。 2人が進貢したときは、強いカードを渡したプレイヤーが最初のプレイを行います。 同じ強さなら、2人の話し合いで決めます。 2枚の大王があって、進貢がなかったときは、前回1位のプレイヤーが最初のプレイを行います。
最初にプレイを行うプレイヤーは何枚かのセットになったカード(または1枚)を表向きに場に出します。 プレイは反時計回りに行われますが、以降のプレイヤーは、セットの種類が同じで、 今までに場に出ているよりも強いセットをプレイしなければなりません。 プレイできないときやしたくないときは、パスします。パスをしたあとにプレイすることも可能です。
プレイのあと、ほかのプレイヤー全員が続けてパスをすると、そのプレイは終了します。 場に出ていたカードは片付けられて、もうプレイには使用されません。 最後にプレイしたプレイヤーが、1枚または2枚以上のセットのカードを自由に表向きに出してプレイを再開し、同様にプレイが続けられます。
手札をすべて出してしまったプレイヤーは、上がりとなり、プレイから抜けます。 どちらかのチームの2人のプレイヤーが上がったら、プレイ終了です。
なお、上がったプレイヤーの最後のプレイあとに、ほかのプレイヤー全員がパスをしたら、上がったプレイヤーの代わりに、そのパートナーが最初のプレイを行います。
手札が10枚以下のプレイヤーは、聞かれたら、自分の手札の枚数を正確に答えなければなりません。
プレイで使用できる通常のセットは次の通りです。
1枚(単牌/単張): どの1枚でも出すことができます。ワイルドカードは他の級牌と同じ強さになります。
ペア(対牌/対子): 同じランクの2枚のカードです。スートは違っていても同じでもかまいません。 大王2枚や小王2枚でもかまいません。 強さは2枚のカードのランクで決まります。 ワイルドカード2枚のときは、他の級牌2枚と同じ強さです。
トリプル(三張牌/三興): 同じランクの3枚のカードです。ジョーカーのトリプルはないので、級牌3枚が最も強いトリプルになります。
フルハウス(三帯両): 同じランクの3枚のカードと、同じランクの2枚のカードの組み合わせです。強さは3枚のカードのランクだけで決まります。 級牌3枚と他の同ランクのカード2枚が最も強くなります。
ストレート(順子/単順): 5枚の続き札です。スートは同じでなくてかまいません(すべて同じなら別の種類になります)。 ストレートでは、級牌は、続き順も強さも、元の位置に戻ります(ただしワイルドカードは他のカードの代わりに使用できます)。 ジョーカーを使うこともできません。 AはKの上としても2の下のカードとしても使えます。 ただし、2の下のカードとしても使ったときは弱いカードとなります。 10-J-Q-K-Aが最も強いいストレートで、A-2-3-4-5が最も弱いストレートです。 Q-K-A-2-3のようなストレートはありません。
チューブ(三連対/木版): 同じランクの2枚のカードの3組の続き札です。ストレートと同様の続き順と強さになります。 Q-Q-K-K-A-Aが最も強く、A-A-2-2-3-3が最も弱くなります。
プレート(鋼板/三順): 同じランクの3枚のカードの2組の続き札です。ストレートと同様の続き順と強さになります。 K-K-K-A-A-Aが最も強く、A-A-A-2-2-2が最も弱くなります。
爆弾というのは特別のセットのことです。 プレイの規則の例外として、爆弾は普通のセットのあとでいつでも出せます。 爆弾のあとは、同じ種類の爆弾で強いランクのものか、より強い種類の爆弾が出せます。 弱いものから、次の種類の爆弾があります。
ワイルドカードの使い方をまとめると次のようになります。
なお、ワイルドカードとして使用するときは、どのカードの代わりにするかを宣言しなくてはなりません。
最初に上がったプレイヤーのいるチームは、パートナーの順位により、次のようにレベルが上がります。
前回最初に上がったプレイヤーのいるチームを親チームと呼ぶことにします。
レベルAのチームが、親チームの状態から、1位2位または1位3位となったときゲームが終了します。
ただし、レベルAのチームが親チームのときに1位2位または1位3位になることに3回失敗したら、レベル2に戻ります。 また、レベルAのチームが親チームのときに、相手チームの最初に上がるプレイヤーがAのカードだけを出して上がった場合も、レベルAのチームはレベル2となります。
Pagat.comに載っているバリエーション(別ルール)を紹介します。 百度百科とQipaile.comも参考にしました。
2014年2月7日に、なかよし村でプレイしました。大貧民系のゲームとして特に目立った特徴は感じませんでしたが、面白く遊べました。