2023/5/6 赤桐
中国でプレイされている大貧民の系統のゲームです。 2010年代に四川省で生まれたようです。
ゲーム名は直訳すると「空しく眼を見開く」で、「やきもきするだけでどうすることもできない」という意味の慣用語になっています。
ルールはPagat.comによりました。
3人〜6人。
普通のトランプジョーカー2枚を加えた54枚のカードを使います。
ランクの並びは、高位のものから順に 2、A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3になります。
ジョーカーは特別の働きをします。
最初の親は適当な方法で決めます。 次回からは前回の勝者が親になります。
親はシャッフルを行い、左隣のプレイヤーにカットしてもらった後、カードの山をテーブル中央に置きます。
そのあと、親から反時計回りにの順にテーブル中央に置かれたカードの一番上を1枚ずつ取っていきます。 これを各プレイヤーの手札が5枚になくなるまで続けます。 ただし、親は手札が6枚になるまで続けます。
残ったカードは裏向きのままテーブルに置かれ山札となります。
親からプレイを始めます。プレイは反時計回りの順で行われます。
最初にプレイする人は、手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出します。カードは後で述べる組み合わせのうち1つでなければなりません。
それ以降のプレイヤーは、同じ種類の組み合わせの同じ枚数のカードで、 今までに出ているものより1ランクだけ強いカードの組を出さなければなりません。 ただし例外があります。 詳しくは後で述べます。
出せないときや出したくないときはパスをします。パスは何回でもできます。
トリックテイキングゲームのように各プレイヤーに1度だけプレイの機会があるのではなく、カードを出している限り、何順でもプレイは回ります。 1度パスをしたプレイヤーが、後でプレイをすることもできます。
誰かがカードを出した後に、他の全員が連続してパスをしたら、1つの回が終わります。
1つの回が終わると、プレイされたカードは裏向きにされて横に置かれます。このカードはもうプレイには使われません。 各プレイヤーは、最後にカードを出したプレイヤーから反時計回りの順に、山札からカードを1枚ずつ取ります。 (山札にカードがなくなったら、それ以降のプレイヤーは山札を取りません。そのあともプレイは続けます。)
次に、最後にカードを出したプレイヤーが手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出して次の回のプレイを始めます。
こうしてプレイを続けていくうちに、手札がなくなったプレイヤーがでたらプレイは終了します(山札が残っていても)。
ジョーカー以外のカードを1枚出すことができます。
最初にプレイするときはどのカードでも出すことができますが、誰かがプレイした後は、最後にプレイされたカードより1つだけランクが上のカードだけがプレイできます。 ただし、2があれば、それをプレイすることもできます。 スートは何でもかまいません。
同じランクのカード2枚をまとめて出すことができます。 例えば6と6の2枚をまとめて出せるわけです。
誰かが同位カード2枚をプレイした後は、最後にプレイされたカードより1つだけランクが上の同位カード2枚だけがプレイできます。 ただし、2が2枚あれば、それをプレイすることもできます。 スートは何でもかまいません。
3枚以上の続き札です。 スートは関係ありません。 2は使えません。 Aがシークエンスの最高位のカードになります。
誰かがシークエンスをプレイした後は、最後にプレイされたカードより1つだけランクが上の同じ枚数のシークエンスだけがプレイできます。 スートは何でもかまいません。 例えば、4-5-6のシークエンスのあとには5-6-7のシークエンスだけを出すことができます。
同位カード2枚ずつが2つ以上の続き札になっているときにまとめて出すことができます。 たとえば4--4-5-5というようにです。 スートは関係ありません。 2は使えません。
誰かがダブルシークエンスをプレイした後は、最後にプレイされたカードより1つだけランクが上の同じ枚数のダブルシークエンスだけがプレイできます。 スートは何でもかまいません。 例えば、上記の4枚がプレイされた後なら、5-5-6-6のダブルシークエンスだけがプレイできます。
爆弾は特別な組み合わせです。 爆弾は通常の組み合わせがプレイされた後に自由にプレイできます。枚数などは関係ありません。 爆弾がプレイされた後には、より強い種類の爆弾または同じ種類でより上位ランクの爆弾だけがプレイできます(1つ上のランクだけでなく上位ランクであればプレイ可能)。
爆弾の種類は弱いものから順に次のものがあります。
1.同位カード3枚(三張)
同じランクのカード3枚の組み合わせです。 強さはランクの順です。 スートは関係ありません。 2-2-2が最も強い組み合わせになります。
2.同位カード4枚(四張)
同じランクのカード4枚の組み合わせです。 強さはランクの順です。 スートは関係ありません。 2-2-2-2が最も強い組み合わせになります。
3.ダブルジョーカー
ジョーカー2枚の組み合わせです。 最も強い爆弾になります。
ジョーカーはワイルドカードです。 他のランクの代わりに使うことができますが、ジョーカー以外のカード1枚以上と組み合わせて使わなければなりません。
例えば2とジョーカーでも同位カード2枚となります。 10、Jと組み合わせれば、9-10-Jまたは10-J-Qのシークエンスになります。
ダブルシークエンス、同位カード3枚、同位カード4枚に使用することもできます。
ジョーカーは単独ではプレイできません。 ただし、手札がジョーカー1枚だけで最初にプレイする場合(つまりその前に自分がプレイした後に全員がパスをして、そのあと最後に残っていたジョーカー1枚をプレイするとき)に限り、プレイできます。
誰か1人が手札をすべて出してしまったら、そのプレイヤーの勝ちでプレイは終了します。 プレイの途中で終了することもあります。そのとき山札が残っていてもかまいません
勝てなかったプレイヤーは、手札の枚数がそのままマイナス点となります。
勝ったプレイヤーは、他の各プレイヤーのマイナス点を合計したものが、プラス点となります。
ゲーム終了の規則は特にありません。
プレイヤーが4人以上または3人以上のときに、トランプを2組使うこともできます。
ジョーカーは4枚になりますが、2枚ずつ区別がついている必要があります。 つまり、大ジョーカー2枚と小ジョーカー2枚が必要です。
ダブルジョーカーは、大ジョーカー1枚と小ジョーカー1枚の組み合わせになります。
同位カード3枚は爆弾でなく普通の組み合わせとすることもあります。
負けたプレイヤーの手札にAがあれば、その枚数により支払いが2倍、3倍、4倍、5倍になるというルールもあります。
Pagat.comの日本語訳がここにあります。
2023年5月6日、なかよし村でプレイしました。
非常にバランスの取れたゲームで楽しめました。
1つ上のランクしか出せないためにランクが急に上がることがなく、かえって中低位のカードが出しやすくなっていました。 手札の枚数もあまり多くならないので、スピード感のあるゲームでした。
ただ、上がるためには爆弾が必要なことが多く、運の要素がかなり大きいゲームです。