2009/12/5 赤桐
Robert Abott氏の作ったカードゲームの1つです。氏はバベルやエリューシスなどといった比較的有名なゲームも作っています。ルールは氏の"Abott's New Card Games",1963,New Yorkという本によりました。
2人。
52枚の普通のカード2組を混ぜて使います。
カットして高いランクのカードのほうがディーラーになります。Aは最も低いカードとして扱います。同じランクならば再びカットします。次回からはディーラーは交代します。
ディーラーは各プレイヤーに8枚ずつカードを配ります。残りは山札(Stock Pile)として裏向きにテーブルの中ほどに置きます。
山札の横は、捨て札をするための場所、つまり捨て札の山になります。
下図のように、テーブルの上に自分のスクエアと相手のスクエアをイメージします。スクエアとはカードを置く場所です。実際に印をつける必要はありません。
3 | 2 | 1 | ||
相手のスクエア→ | 6 | 5 | 4 | |
9 | 8 | 7 | ||
山札 | 捨て札の山 | |||
7 | 8 | 9 | ||
自分のスクエア→ | 4 | 5 | 6 | |
1 | 2 | 3 |
このゲームの目的は、自分のスクエアの縦横斜めの8つの列にそれぞれ同じスート(マーク)または同じ色のカードを並べることです。
ディーラーでないプレイヤーが最初にプレイし、交代でプレイしていきます。
プレイヤーは、まず山札の一番上から1枚を取って手札に加えます。そのあと、手札から1枚を自分のスクエア、相手のスクエア、捨て札の山のいずれかに置いて、プレイが終了します。
捨て札の山に置くときには、重ねて表向きに置きます。捨て札はもう使われることはありません。自分か相手のスクエアに置くときには、使用するカードによって次のように置くことができます。
カード | 使用法 | |||
---|---|---|---|---|
自分/相手のスクエア | 置き場所 | 空き/カードの上 | 表/裏 | |
A〜9 | 自分または相手スクエア | 対応する番号 | 空き場所または裏向きのカードの上 | 表 |
10 | 自分のスクエア | どこでも | 空き場所または裏向きのカードの上 | 表 |
J | 自分または相手スクエア | どこでも | 表裏のカードの上 | 裏 |
Q | 自分のスクエア | どこでも | 表裏のカードの上 | 裏 |
K | 自分のスクエア | どこでも | 空き場所または表裏のカードの上 | 表 |
上表のようにA〜9のカードは、自分または相手スクエアの対応する番号にしか置くことができません(Aは1の位置)。例えば、3のカードは自分のスクエアの3のところか、相手のスクエアの3のところに(そこが空いているか裏向きのカードが置かれていたら)、表向きに置くことができます。
10とKは自分のスクエアのどこでも置けますが、表向きのカードの上に置けるのはKだけです。JとQのカードだけは裏向きに置きます。空いた場所には置くことができず、カードの上だけです。Jだけ相手スクエアにも置けます。
自分の番で、まだ手札からカードをどこかに置いていない(捨て札もしていない)とき、自分のスクエアの点数が5点以上あれば、上がりを宣言して、プレイを終了することができます。
上がったプレイヤーは1点減点されます。
誰かが上がるか、山札の最後のカードを引いたプレイヤーがプレイを行ったら、そのディールのプレイが終了します。
次のような点数の合計が各プレイヤーの得点となります(上がりの得点は減算)。
スクエアの点数: スクエアの縦3列、横3列、斜め対角線2列の8列のそれぞれについて、同じスートのカードが3つ並んでいたら2点、同じ色だが同じスートでないカードが3つ並んでいたら1点として、それを合計します。
ボーナス点: スクエアの点数合計が5点より多いとき、5点を超える1点ごとにさらに1点を加算します。
上がり: 上がったプレイヤーは1点を減算します。
例えば、スクエアの点数が7点で上がりをした場合、7点+(7-5=)2点-1点で8点の得点となります。
4ディール行って、得点合計の多いほうが勝者となります。
向かい合った2人がパートナーになります。スクエアは各チームについて1つずつです。どちらかのパートナーの前にスクエアを置きます。
パートナーどうしは話し合ってはいけません。ただし、上がりをしようとするときだけは、パートナーに上がってよいかどうか聞くことができます。
ディーラーは時計回りに交代します。プレイはディーラーの左隣から時計回りの順に行います。
2009年12月5日、なかよし村でプレイしました。
相手の邪魔をしながら自分の点数を上げていくというもので、市販のゲームにもよくある気がしますが、とても面白く遊べました。ミルボーンなどと比べると、図形的な戦略の面白さがあって、優っている気がします。