1995/11/18 赤桐
Sid Sackson氏の"A Gamut of Games"で紹介されているゲームです。Phil Laurence氏という人が創作しました。
創作ゲームにはめずらしいほど、バランスのとれた、楽しめるゲームです。
2人、3人、4人または6人。4人および6人のときは、1人おきのプレイヤーがパートナー(チーム)になります。
2人のときは通常の52枚、3人以上のときは2組を使用した104枚を使用します。2組を使った場合は裏の色や模様は同じでなくてもかまいません。
ドローして最も強いカードを引いたプレイヤーが最初のディーラーとなります。この場合、Aが最強で、K、Q、J、10...2と続きます。同位札は引き直しとなります。次回からは、ディーラーは時計回りに交代します。
ディーラーは1枚ずつ、各プレイヤーの手札が5枚になるように配ります。そのあと、テーブルに3枚表向きに出します。これが最初の場のカードになります。残りは山札として、テーブル中央に裏向きに置きます。
プレイ中のカードの点数は次の通りです。
A | 各20点 |
K〜J | 各10点 |
10〜2 | その数字のとおりの点数 |
次の組み合わせのカードを手札から出してプレーした場合、その時点においてのみ、次の点数がつきます。このとき、普通のカードの点数は計算しません。
同じスートの5と5 | 55点 |
同じスートの5と4 | 54点 |
同じスートの5と3 | 53点 |
同じスートの5と2 | 52点 |
同じスートの4と4 | 44点 |
同じスートの4と3 | 43点 |
同じスートの4と2 | 42点 |
同じスートの3と3 | 33点 |
同じスートの3と2 | 32点 |
同じスートの2と2 | 22点 |
ディーラーの左隣のプレイヤーから順に時計回りにプレイを行います。
プレーを行う人は、山札よりドローして(山札の一番上のカードを取り)、そのカードを全員に見せます。もしそのカードのスートが場札のどれとも一致しない場合には、そのカードを場に置き、そのプレイヤーの番は終わりになります。そうでない場合には、そのカードを手札に加えて、自分の番を終わるか、あるいはパックを行います。
前記の例外として、場札に4つのスートがすべて出ている場合には、ドローしたカードは他のプレイヤーに見せません。この場合、必ずパックを行わなければなりません。もしそれができない場合には、自分の手札をすべて他のプレイヤーに見せて、できないことを証明したあと、自分の番を終えます。
自分の手札の1枚の点数または同一スートの複数のカードの点数の合計が、同じスートの場札の1枚よりも1点でも多い時には、手札からそれらのカードを出してその場札を取ることができます。手札から出すカードには、前記の特別の組み合わせの点数を含めることができます。
パックするために、必ずしもその回にドローしたカードを使用する必要はありません。また、ドローしたカードのスートと異なっていてもかまいません。
取った場札と使用した手札はまとめて「パック」として自分の前に置きます。パックは表向きにして、全部のカードのインデックスが見えるように、ずらして置きます。
パックにより取ることのできる場札は1枚だけです。また、1回のプレイの番では、1度しかパックすることができません。
自分が以前に作ったパックと新しいパックは、たとえ同一スートであっても、まとめて1つのパックにすることはできません。
パックが終わると、自分の番を終了するか、スチールを行います。
スチールはパックを行った後でのみ行うことができます。
スチールとは他のプレイヤーのパックを盗ることです。自分のパートナーのパックを盗ることもできます。
スチールのできるパックは、その回にパックを行ったスートとは異なるスートのパックでなければなりません。また、スチールは何度も行えますが、それらはすべて異なったスートでなくてはなりません。従って、例えばハートでパックしたプレイヤーは、その後、スペード、クラブ、ダイアモンドのパックを、1回ずつスチールできるわけです。
スチールが終わると、そのプレイヤーの番は終わります。
スチールするためには、スチールされるパックと同一スートで、スチールされるパックの点数合計よりも大きな点数合計のカードまたはカードの組を出さなければなりません。
スチールされるカードには特別の組み合わせの点数を計算することはできません。スチールのために出すカードには特別の組み合わせの点数を含めることができます。
スチールが行われると、スチールされたパックのカードと、スチールするために使ったカードをいっしょにして、1つのパックとして、スチールしたプレイヤーの前に置かれます。
同一の相手のパックであるならば、同じスートの複数個のパックをスチールすることもできます。この場合、それらのパックの点数の合計よりも大きな点数を出す必要があります。スチールが終わると、これらのカードはすべて同じパックとなります。
山札がなくなると、取ったプレイヤーがプレイしたあと、そのディールは終了となります。
ディールが終了すると、各スートについて次の事を行います。
各スートについて、各プレイヤー(パートナー戦などでは各組)が持っているパックの数で、いちばん少ない数がどれかを調べ、各プレイヤー(各組)がその数だけのパックを放棄します。これをスローオフ(Throw Off)と呼びます。放棄するパックは、できるだけ点数の少ないパック でかまいません。
スローオフが終わると、各プレイヤー(各組)のパックのカードの点数の合計が得点となります。ただし、このときのカードの点数は、プレイ中の点数と多少異なり、次のようになります。
A | 20点 |
K〜8 | 10点 |
7〜2 | 5点 |
カードの組み合わせによる点数は得点にはなりません。
1人(または1組)が500点に達したとき、ゲームは終了します。2人 (組)以上が同時に500点に達したときは、点数の多い方が勝ちます。もし同点ならば、次のディールを行います。