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リブズ(Ribs)

2015/10/3 赤桐

由緒のよく分からないゲームですが、少なくとも10~20年前から英国でプレイされているようです。John McLeod氏が自分のホームページ(http://pagat.com)で紹介しています。


人数

4人~10人くらい

カード

普通のトランプから各スートののカードを除いた10のカードを人数によって必要なだけ使います。必要な枚数は人数に8を掛けたものです。このゲームではスートはプレイに関係しないので、どのスートを使ってもかまいません。

例えば、5人でプレイする時は、1つのトランプの組のすべての10のカードと、もう1つのトランプの組の1つのスートの10の、合計40枚のカードを使ってプレイできます。

カードの強さと点数

カードの強さは、強いのから順に、10です。点数は次のようになります。

ディール

最初のディーラーはどのような方法で決めてもかまいません。 ディーラーはディールごとに左隣のプレイヤーに移ります。

ディーラーは、ディーラーの左隣から時計回りに、2枚ずつまとめて各プレイヤーに4回配ります。 各プレイヤーの手札は8枚になります。

プレイの概要

このゲームはトリックテイキングゲームに似ていますが、かなり違うところもあります。

各プレイヤーは2枚ずつカードを出していきます。 全員が2枚のカードを出したら、1つのトリックが終わります。 そのあと、出したカードにより、他の人のカードを取ったり、取られたりします。 あるいは、自分の出したカードだけを自分で取ることができることもあります。 プレイで使用したカードは、そのあとプレイでは使いません。 このようなプレイを4回繰り返して、1つのディールが終わります。

ただし、各トリックを始める前に、ビッドを行って、誰が最初にカードを出すかを決めます。 つまり1ディールで4回のビッドを行います。

ビッド

最初のビッドでは、ディーラーが最初のビッドを行います。それ以降のトリックのビッドでは、前回ビッドに勝って最初にカードを出したプレイヤーからビッドを行います。ビッドは時計回りに1人ずつ行います。

ビッドはトリックで自分が取る点数を予想して、点数の数字で行います。最初にビッドするプレイヤーは必ず2をビッドしなければなりません。それ以降のプレイヤーは、既にビッドされた数字より大きい数字をビッドするか、パスをすることができます。数字をビッドするときは、今までの最大の数より1つだけ大きい数でなければなりません。一度パスをしたプレイヤーはその後ビッドできませんが、パスをしなければ何回でもビッドできます。

1人以外の全員ががパスをしたら、パスをしなかったプレイヤーがビッドに勝ったことになり、トリックで最初にプレイを行うことになります。

プレイ

ビッドに勝ったプレイヤーが最初のプレイ(リード)をします。 この最初のプレイは、手札から2枚のカードを裏向きにテーブルの自分に近いところに置きます。 この2枚のカードをリブズ(ribs)と呼びます。 他の各プレイヤーは、リードしたプレイヤーの左隣から時計回りの順に、2枚のカードを自分の近くに表向きに出します。

ただし、各プレイヤーは1ディールに1回だけは、リブズを出す以外に、裏向きにカードを出すことができます。 これをフォールド(fold)とよびます。 フォールドされたカードは、誰も取ることはできません(自分も取れません)。

カードの取得

プレイが終わると、リブズのカードは表向きにされます。 プレイされたカードを誰が取るかは、次のように決まります。

  1. フォールドされたカードは、裏向きのまま、全員共通の捨て札の山に捨てられます。カードが何であるかを見ることはできません。
  2. リブズのカードと全く同じ2枚のカード(スートは無関係)を出したプレイヤーがいたら、そのプレイヤーが、リブズや自分のカードを含む全員のカードを取ります。これをクラック(cracked the ribs)と呼びます。2人以上のプレイヤーがクラックした場合には、先にプレイしたプレイヤー(リードしたプレイヤーから時計回りで最も近いプレイヤー)が、他のクラックしたプレイヤーを含む全員のカードを取ります。
  3. クラックされなかったときは、リブズ以外のプレイヤーは、次の2つの条件の両方に当てはまるときは、自分の出したカードだけを自分で取ることができます。そうでないときは、リブズのプレイヤーがそのカードを取る権利を得ます。
  1. クラックされなかったとき、リブズのプレイヤーは、上記3で取る権利のあるカードの合計点数がビッドした数字と同じかそれ以上なら、取る権利のあるカードとリブズのカードを実際に取ることができます。そうでないときは、フォールドしていない他の全プレイヤーは、上記3に関わらず、自分の出したカードを自分で取ることができ、リブズのカードは全員共通の捨て札の山に捨てられます。

得点

4トリックが終わると、1ディールのプレイが終了します。各プレイヤーは、自分が取得したカードの点数を合計します。最も高い点数のプレイヤーが1ゲーム点を得ます。最も高い点数が同点ならば、同点の全員が1ゲーム点を得ます。

ゲーム

5ゲーム点(または取り決めた他のゲーム点)に達したプレイヤーがゲームの勝者となります。

ポーカーチップなどを使ったゲーム

用語の説明

支払いと獲得

ゲームの前に、各プレイヤーはラージ・ステークをラージ・ポットに入れます。

パス以外のビッドを行うごとに、スモール・ステークをスモール・ポットに入れます。 ただし、最初に2をビッドするときは、入れなくてかまいません。

各トリックで、リブズのプレイヤーは、ビッドした点数以上のカードを他のプレイヤーから勝ち取った時は、 スモール・ポットにあるチップをすべて獲得します。 そうでないときは、スモール・ポットのチップはすべてラージ・ポットに移します。

1ディール(4トリック)が終わった時、1位のプレイヤーはラージ・ポットの50%を得ます。2位と3位のプレイヤーは、それぞれ25%を得ます。 同点のときは、適切に分割します。例えば1位と2位が同点なら、(50% + 25% ) ÷ 2 = 37.5%ずつ受け取ることになります。ゲーム点はつけません。


バリエーション

次のようにプレイされることもあります。

レモン(Lemons)

バリエーションの1つです。のカードはレモンと呼ばれ、最も強いカードになります。このカードは、ビッドの成功/失敗を判定するときは通常通り1点ですが、4トリック終わって点数を数えるときは次の点数になります。

  1. 自分の取ったレモンの数がゲームで使用しているレモンの総数の半数以下なら、レモン1つにつきマイナス3点。
  2. 総数の半数より多くのレモンを取ったら、全部のレモンの合計点数が10点。

あるいは、半数より多くのレモンを取ったとき、各レモンにつき3点とすることもあります。


2015年10月3日になかよし村でプレイしました。どうやったらプレイで勝つかが分かりにくく、戦略が立てにくかったのですが、慣れてくれば面白くなりそうなゲームでした。クラックは、ある程度狙うことができ、時々発生します。