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ロンダ(Ronda)

2010/10/2 赤桐

 モロッコで盛んにプレイされているカシノ系のゲームです。ルールは主にPagat.comによります。


プレイヤー

 2人〜4人。4人のときは向かい合った2人がパートナーになります。

カード

 通常の52枚のカードの各スートから10のカードを除いた40枚のカードを使用します。正式にはスペイン・パックのカードを使います。

 はそれぞれ 10、11、12の数を表わしますが、の次はJ(10)に続きます。

ディール

 最初のディーラー任意の方法で決めます。各ディール毎にディーラーは反時計回りに交代します。

 ディールは、ディーラーの右隣から始めて、反時計回りに各プレイヤーに3枚ずつまとめて配ります。次に、テーブル中央に1枚ずつ4枚を配ります。

 テーブル中央に配られるカードは、表向きに重ねないで置きます。このようにテーブルに置かれたカードを「場札」と呼ぶことにします。また、場札が置かれる場所を、「」と呼ぶことにします。

 残りのカードは、裏向きのままテーブルに置いておきます。

 場のカードの中で同じランクのカードがあれば、そのランクで最初に配られたカードを除き、同じランクのカード(全部)を配り残りのカードの中に入れてシャッフルした後、再び場に配ります。

 場のカード全部が続き札になっていたときには、最後に配られたカードを配り残りのカードの中に入れてシャッフルしたあと、再び場に1枚配ります。続き札とは、AJQKの順でカードが続いているものです。スートは関係ありません。(ただし、配られた順序がその通りでなく、並び替えて、続き札になっているときも含みます。)

 上記の配り直しは、場のカードに同じランクのカードがなく、4枚の続き札でもなくなるまで続けられます。

再ディール

 全プレイヤーが手札を使ってしまったら、配り残りのカードから各プレイヤーに3枚ずつまとめて配ります。手札がなくなるたびに、配り残りのカードがなくなるまで、再ディールは行われます。

ロンダとトリンガ

 配られた手札に2枚または3枚の同じランクのカードがあれば、必ず宣言しなければなりません(再ディールのときにも)。2枚の同じランクのカードはロンダ(Ronda)と呼ばれ1点となり、3枚はトリンガ(Tringa)と呼ばれ3点となります。

 ただし、ロンダやトリンガの点数を得られるのは1人のプレイヤーだけです。そのとき最も強いロンダまたはトリンガを持っていたプレイヤーが、全員のロンダとトリンガの点数を合計したものを得ることができます(もちろん、パートナー戦のときにはパートナー2人の得点になりますが)。

 強さは、トリンガはロンダより強く、強いランクのロンダまたはトリンガが弱いランクのものより強くなります。ランクの強さはAが最弱で、Kが最強になります。最強のものが、同じランクのロンダの場合は、ほかのプレイヤーが弱いロンダを持っていたとしても、1点ずつの得点となります。

 1人しかロンダやトリンガを宣言しなかった時は、すぐに得点となりますが、2人以上がトリンガを宣言したり、トリンガの宣言なしで2人以上がロンダを宣言しているときは、プレイして、誰が最も強いか分かった時に得点します。

 ロンダを宣言しなかった時は他のプレイヤー(チーム)に1点が与えられます。トリンガならば5点です。ロンダやトリンガの宣言をしたのに持っていなかった時も、同様に1点または5点が他のプレイヤーに与えられます。 

プレイの目的

 手札から1枚を出して、同じ数字の場札などを取っていくことがプレイになります。

 プレイの目的は、できるだけ多く取ることです。また、場札を全部取った場合、さらに得点になります。

プレイ

 ディーラーの右隣から反時計回りの順にプレイを行います。

 プレイヤーは、手札から自由に1枚をテーブルに出します。出したカードで場札を取ることができたら、その場札と出したカードをまとめて、プレイヤーの前に裏向きに置きます。これが、取ったカードになります。取ったカードは、もうプレイには使われません。

 カードを1枚出しても場札を取ることができなかった場合には、出したカードはそのままテーブルに置かれて、場札となります。

 いずれにしても、手札から1枚プレイすると、そのプレイヤーの番は終わります。

 場札を取ることができるのは、出したカードと同じランクのカードが場にあるときだけです。そのカードを取ることができます。(同じランクのカードが場に2枚以上あることは、あり得ません。)

 さらに、そのカードより上に続くカードがあれば、続いている限り、それも取ることができます。

 たとえば、場にJKのカードがあるときにをプレイすると、場のだけでなく、上へ続くカードのの6、7、Jも取ることができますが、続いていないKや下に続いているは取ることができません。

 スートは関係ありません。

 出したカードで取ることができるときは、取れるものを全部必ず取らなければなりません。

ワン/ファイブ/テン

 直前のプレイヤーがプレイして場に残っているカードを、次のプレイヤーが同じランクのカードをプレイして取った場合、ワン(este/caida/cao/taper/bouah'd/darba/b'wahed)と言って1点を得ることができます。(続き札で取った場合はワンにはなりません。)

 ただし、配り直しの前に最後にディーラーがプレイしたカードと同じランクのカードを次のプレイヤーがプレイしても、ワンにはなりません。

 3人以上がプレイしている場合、ワンのあとで次のプレイヤーが同じランクのカードをプレイすると、そのプレイヤーは5点を得ます。これをファイブ(b'khamsa)と呼びます。この場合、自分の出したカードと、前のプレイヤーが出したカードと取ったカード(続き札によって取ったカードも含む)は、このプレイヤーのものになります。(カードはこのプレイヤーのものになりますが、ワンの得点は返しません。)

 4人プレイの場合、ファイブのあとで次のプレイヤーが同じランクのカードをプレイすると、そのプレイヤーは10点を得ます。これをテン(b'achra)と呼びます。この場合、自分の出したカードと、前のプレイヤーが出したカードとその前のプレイヤーから奪ったカードは、このプレイヤーのものになります。(カードはこのプレイヤーのものになりますが、ファイブやワンの得点は返しません。)

メサ

 プレイで場札を全部取ってしまうことを、メサ(mesa/missa,/lahsa)と呼び、1点の得点となります。

 メサがあって次のプレイヤーが1枚場にプレイしたあと、その次のプレイヤーがそれと同じランクのカードを出すと、メサとワンの複合で2点になりますが、これをツーと呼びます。そのあと、3人以上プレイで、3人目が同じランクを出したときはファイブではなくシックスとなり6点になります。そのあと、4人プレイで、4人目が同じランクを出すとイレブンになり11点となります。

 配り残りのカードがない状態での最後のプレイヤーのプレイでは、メサは認められません。(ワンなどは認められます。)

プレイの終わり

 全プレイヤーが手札をすべて使いきり、配り残りのカードがなくなれば、プレイは終了です。

 残った場札は、最後に場札を取ったプレイヤーのものとなります。

得点

 プレイの後、取った枚数を数えます。2人および4人ゲームでは、20枚を超える枚数1枚につき1点を得点します(4人ゲームではパートナー2人の取った枚数を合わせます)。3人ゲームでは13枚を超える枚数1枚につき1点を得点します。

ゲーム

 取った枚数の得点を計算して、あるプレイヤー(チーム)の累計得点が41点かそれ以上になっていたら、ゲーム終了です。得点の高いプレイヤー(チーム)が勝者となります。

 プレイ中の得点(カードの枚数以外の得点)で41点に達したら、その時点でもゲームは終了します。

 相手のロンダやトリンガによるゲーム終了を防ぐために、嘘のロンダやトリンガを宣言することもできます。ロンダやトリンガが無いことが明らかになる前に、ワン/ファイブ/テン/メサなどで41点に達したら勝つことができます。なお、嘘のロンダやトリンガの宣言だと確信したら、宣言して手札を見ることができます。このとき嘘の宣言をしていたらその罰点を受け取りますが、正しければ疑われたロンダやトリンガの宣言をしたプレイヤー(チーム)の勝ちになります(ただし3人プレイのときは手札を見ることはできません)。


バリエーション

ディーラーの義務

 最後にプレイするディーラーがやや有利なのを緩和するルールです。プレイの一番最後でのディーラーのプレイに、次の得失点がつきます。

  1. ディーラーがK(12)で場のカードを取ることができたら、5点を得点。
  2. ディーラーが場のカードを取ることができないか、のカードで場のカードを取ったら、他のプレイヤー(チーム)は5点を得点。
  3. ディーラーが2~Qのカードで場のカードを取ったら、得失点なし。

場にカードを配らない

 4人ゲームまたは2人ゲームで可能です。最初に場にカードを配りません。4人ゲームでは、初回だけ4枚配り、追加ディールは3枚です。2人ゲームでは、常に各プレイヤーに4枚ずつカードを配ります。

 4枚配られた場合、手にロンダが2組ある可能性があります。4枚同じランクのカードの場合は、トリンガにはならず、ロンダ2組として得点します。


 なかよし村で2010年10月2日にプレイしました。手札が3枚だけなので選択の幅が狭いのですが、面白くプレイできました。