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ササッキ(사사끼/44A/sasaki)

2022/6/4 赤桐

北朝鮮や韓国でプレイされている大貧民系の遊びです。

ルールはJohn McLeod氏のインターネットのサイト(http://www.pagat.com/)によりました。


プレイヤー

4人。

プレイのときに2人ずつが臨時のパートナーになります。あるいは1人対3人の戦いになることもあります。

目的

プレイの目的は、手札をすべて出してしまうことです。 これを上がりといいます。3人が上がったらプレイ終了です。

カード

トランプ1組からのカードをすべて抜いた48枚を使います。ジョーカーも使いません。

カードの強さは、強いものから、10の順です。

カードの組み合わせ

プレイのときには1枚または次のようなカードの組み合わせをプレイすることができます。

通常の組み合わせ

次のような3つのタイプの組み合わせ(または1枚)があります。 最初にプレイするプレイヤーは、どのような組み合わせ(または1枚)でもプレイできますが、 その後にプレイするプレイヤーは、同じタイプの組み合わせで、同じ枚数で、今まで出ているものより強いものしかプレイできません。

  1. 1枚: 1枚のカードです。強さはカードの強さに従います。
  2. 2枚(pair): 同じランクのカード2枚です。強さはカードの強さに従います。
  3. シークエンス: 同じランクの3枚以上の続き札です。-10-Jなどです。 スートは関係ありません。Aは続きません。シークエンスで最も強いカードが強いほうが強い組み合わせになります。 最初のプレイ以外では今まで出ているものと同じ枚数でなければなりません。

特別の組み合わせ

特別の組み合わせのカードは、最初にプレイできるほかに、どのタイプ・枚数の通常の組み合わせの後にでもプレイできます。

特別の組み合わせのカードがプレイされた後は、同じタイプ同じ枚数でそれより強い組み合わせ、またはそれより強いタイプの特別の組み合わせをプレイすることができます。

弱いものから順に次の4つのタイプの特別の組み合わせがあります。

  1. 3枚(triplet): 同じランクのカード3枚です。強さはカードの強さに従います。
  2. ササッキ(사사끼/44A): が2枚とが1枚の組み合わせです。スートは無関係です。このタイプ内での強弱はありません。
  3. 4枚(four of a kind): 同じランクのカード4枚です。強さはカードの強さに従います。
  4. 豚(pig/돼지): 2枚の赤い10(H10D10)。

豚のあとに2枚の黒い10(S10C10)を出すと豚に勝つことができます。 これを黒豚と呼びます。

ただし、豚の後に出すとき以外は、単なる10の2枚となります。 また、豚の後に出したあとも単なる10の2枚となり、J2枚などに負かされます。

ディールと宣言

カードは誰かがシャッフルをして、テーブルにカードを広げておきます。

各プレイヤーは、反時計回りに1枚ずつ、一番上からカードを取り、手札にします。 全部のカードを取ってしまうので、各プレイヤーの手札は12枚になります。

H10を持っているプレイヤーとD10を持っているプレイヤーが臨時のパートナーになります。 1人でこの2枚を持っていたら、このプレイヤーは他の3人を相手に戦うことになります。

これらのカードを持っていることは、通常は言ってはいけません。 プレイされて初めてパートナーが分かります。

ただし、どちらかのカードを持っているプレイヤーはプレイの前にそれを見せることもできます。 この場合はもう1枚を持っているプレイヤーも見せなければなりません。 そして、その2枚のカードを交換します。 これを「走る(running/달리기/タルリギ)」と呼びます。 これにより、プレイ後の得失点が2倍になります。

1人で2枚のカードを持っている場合は、両方のカードを見せて走るを宣言することができます。

これに対して、相手チームの誰でも1人が、「止める(stop/멎는/モッタ)」を宣言して、さらに得失点を2倍、つまり4倍にすることができます。

プレイ

プレイが昼間行われるときは、Hを持っているプレイヤーが最初にプレイします。 夜間行われるときはSを持っているプレイヤーが最初にプレイします。 実際にプレイするカードにはこのカードを含まなくてもかまいません。

最初にプレイを行うプレイヤーは自由に1枚または組み合わせのカードを表向きに場に出します。 プレイは反時計回りに行われますが、以降のプレイヤーは、それより強い組み合わせをプレイしなければなりません。 (通常の組み合わせや同じタイプの特別の組み合わせを出すときは、同じタイプ・枚数でなければなりません。) プレイできないときやしたくないときは、パスします。パスをしたあとにプレイすることも可能です。

プレイのあと、ほかのプレイヤー全員が続けてパスをすると、そのプレイは終了します。 場に出ていたカードは片付けられて、もうプレイには使用されません。 最後にプレイしたプレイヤーが、1枚または組み合わせのカードを自由に表向きに出してプレイを再開し、同様にプレイが続けられます。

手札をすべて出してしまったプレイヤーは、上がりとなり、プレイから抜けます。 3人のプレイヤーが上がったら、プレイ終了です。

なお、上がったプレイヤーの最後のプレイあとに全員がパスをした場合、その右隣の上がっていないプレイヤーが最初のプレイを行います。

蹴る・刺す

プレイの例外として、1枚カードがプレイされたとき、そのカードと同じランクのカードを2枚持っているプレイヤーは、順番に関係なくそのカードをプレイすることができます。 これを「蹴る(chada/차다/チャダ)または「寝る(jata/자다/チャダ)」と呼びます。 このプレイは、通常のプレイより優先されます。

「蹴る」があったときは、そのあと通常のプレイはできません。同じランクの残りの1枚を持っているプレイヤーだけが、順番に関係なくそれをプレイできます。 これを「刺す(kkojda/꽂다/コッタ)」あるいは「コタ(kkota/꼬타)」と呼びます。 (「蹴る」をプレイしたプレイヤーを含め、誰でも「刺す」をプレイできます。)

「刺す」があるか、「蹴る」があって「刺す」のプレイがなかったとき、その回のプレイは終わりになります。 最後に「刺す」か「蹴る」をプレイしたプレイヤーが、次の最初のプレイを行い、そこから反時計回りにプレイが進行します。

得点

各チームのプレイヤーの上がった順番(順位)により、次のような得点があります。

2対2のプレイのとき

1対3のプレイのとき

この得失点は、「走る」、「止める」により2倍、4倍になります。

ゲーム

ゲーム終了の規定はないようです。

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2022年6月4日、なかよし村でプレイしました。

「蹴る」「刺す」を始め、なかなか面白いプレイが楽しめました。

ただ、誰がパートナーなのかわからないので、プレイの目的がぼやけるような感じもありました。 点数的にも2人が上位に来るのはなかなか難しく、地味な展開になりがちでした。 しかし、「走る」を積極的に使えば、パートナー戦として、もっと面白くなりそうです。