2011/7/2 赤桐
Robert Abott氏の作ったカードゲームの1つです。ルールは氏の"Abott's New Card Games",1963,New Yorkという本によりました。
4人、または2人。まず4人ゲームを紹介します。
52枚の普通のトランプを使います。ジョーカーは使用しません。各プレイヤーのマーカーも必要です。
カットして低いランクのカードのほうがディーラーになります。Aは最もランクの高いカードとして扱います。同じランクならばそのプレイヤーで再びカットします。次回からはディーラーは時計回りに交代します。
ディーラーは、テーブルの上に6x6(6列6行)になるよう表向きにカードを置きます。残りのカードは裏向きにして置きます。プレイには使用しません。
下図のように、テーブルの上にカードが置かれますが、カードの置かれている場所は、カードが取り除かれた後でも、プレイのマスとして有効です。
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各プレイヤーは、自分に最も近い、レイアウトの隅にあたるカードの上に、自分のマーカーを置きます。
ディーラーの左隣のプレイヤーから始め、時計回りの順に、1人ずつプレイを行います。
プレイヤーは、自分のマーカーを、レイアウトの中で、縦または横のどちらかに、どれだけでも動かすことができます。ただし、他のプレイヤーのマーカーのあるマスに入ったり、それを飛び越したりすることはできません。自分の番の時にはマーカーを必ず動かさなければなりません。他のプレイヤーのマーカーに妨害されてどこにも動けないときに限りパスをすることができます。
移動したマスにカードが置いてあるときには、必ずそれを取ります。カードがないときには、なにもしません。取ったカードは自分の前に表向きに置きます。
理論的には、レイアウトの全部のカードが取られたときに終了します。あるいは他のプレイヤーの妨害により、誰も有用なカードを取ることができなくなった時に終了します。
実際には、勝者が明らかになった時点で終了させます。
取ったカードの中で最も強いポーカーハンドを作ることができたプレイヤーが勝者になります。同じ強さの場合には、引分けとなり、誰も得点しません。ポーカーハンドについての説明はここを見てください。
自分のプレイの番のとき、他のプレイヤーの名前を挙げて、そのプレイヤーとパートナーになることを宣言することができます。この2人はパートナーとなり、残りの2人もパートナーとなります。
このようなパートナー宣言が1度あると、それ以降は誰もパートナー宣言をすることはできません。
パートナー宣言があってもプレイのルールは変わりません。
パートナー宣言がある前には、自由にプレイについて会話をすることができます。
パートナー宣言後は、プレイの終了について確認する以外は、プレイについての会話はできません。
パートナー宣言で指名されたプレイヤー: 自分が勝った場合には7点。それ以外の場合は0点。
パートナー宣言を行ったプレイヤー: 指名したプレイヤーが勝った場合には3点。それ以外の場合は0点(自分が勝った場合にも0点)。
パートナー宣言に関わらなかったプレイヤー: 自分が勝ったら6点。パートナー宣言に関わらなかったもう1人のプレイヤーが勝ったら4点。それ以外は0点。
パートナー宣言がなかった場合: 勝ったプレイヤーは10点。それ以外のプレイヤーは0点。
最も強いポーカーハンドが2人以上いて引分けの場合には、パートナー2人で引き分けた場合でも、誰も得点しません。
それまでのディールで16点以上の累計得点のあるプレイヤーは、他のプレイヤーとパートナーになったとき、パートナーのマーカーを自分で動かすことができます(パートナーの番のときに行います)。パートナーとなった2人のプレイヤーの両方が16点を超えていた時は、このようなプレイはできません。
ディールが終わって、20点以上の累計得点のあるプレイヤーがいたら、そのプレイヤーの勝ちでゲームが終了します。そのようなプレイヤーが2人以上いた場合には、累計得点の多いほうが勝者となります。
同点の場合には、同点でなくなるまでディールを続けます。
カードは5x5に配ります。マーカーは最初、対角線上の位置に置きます。
勝ったプレイヤーが10点を得ます。40点でゲームです。
もちろんパートナー宣言はありませんが、それ以外のルールは、4人ゲームと変わりません。
なかよし村で7月6日にプレイしました。
勝手にパートナー宣言をするというルールが興味深いゲームです。また、そのときの得点も絶妙です。プレイでは、他のプレイヤーの動向をみながら作戦を立てなければいけません。注意力も必要です。