2020/3/7 赤桐
中国でプレイされている大貧民の系統のゲームです。
ルールはJohn McLeod氏のインターネットのサイト(http://www.pagat.com/)によりました。 中国江西省吉安市泰和県で2013年に習ったルールだということです。
3人〜5人。まず4人ゲームを紹介します。
普通のトランプから2、3、8を除いた40枚のカードを使います。
ランクの並びは、高位の(強い)ものから順に A、K、Q、J、10、9、7、6、5、4になります。
シャッフルを行い、左隣のプレイヤーにカットしてもらった後、カードの山をテーブル中央に置きます。
そのあと、反時計回りにの順にテーブル中央に置かれたカードの一番上を1枚ずつ取っていきます。 これをカードがなくなるまで続けます。 各プレイヤーは10枚の手札を持つことになります。
最初のプレイでは、誰がシャッフルしても、誰から最初に取ってもかまいません。
2回目以降では、前回の「親」(後述)が最初にカードを取ります。 シャッフルを行うのは、前回の親の左隣りのプレイヤーです。
ビッドは、最初のブレイではハートの4が手札にあるプレイヤーから始めます。 2回目以降では、前回の親が始めます。 ただし、前回親がブレイに失敗していたときは、その右隣のプレイヤーから始めます。 そのあと反時計回りの順にビッドを行います。
最初の一巡では、親になるかどうかを宣言します。 誰かが親になると宣言したら、それでビッドは終了です。 もちろん、そのプレイヤーが親になります。
誰もその宣言を行わなければ、もう1巡のビッドがあります。 各プレイヤーはパスをするか、カードの交換をします。 最後にカードの交換を行ったプレイヤーが親になります。
カードの交換をするときは、欲しいカードのスートとランクを宣言します(1枚だけ)。 例えば「ハートのキング」などと言います。 そのカードを持っているプレイヤーは表向きにそのカードを出します。 宣言したプレイヤーは、自分の不要なカードを裏向きに返します。
次のカードを要求することはできません。
また、次のカードを返すことはできません。
2回目のビッドも1巡だけなので、一度パスや交換をしたプレイヤーは再びビッドすることはできません。
2回目のビッドも全員パスなら、カードをシャッフルして再プレイします。 シャッフルするプレイヤー、最初に取るプレイヤー、最初にビッドするプレイヤーは変えません。 (最初のプレイなら、ハートの4が手札にあるプレイヤーが最初にビッドします)。
親からプレイを始めます。プレイは反時計回りの順で行われます。
最初にプレイする人は、手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出します。カードは後で述べる組み合わせのうち1つでなければなりません。
それ以降のプレイヤーは、同じ種類の組み合わせの同じ枚数のカードで、 今までに出ているものより強いカードの組を出さなければなりません(同じ強さではだめです)。 ただし、あとで述べる例外があります。
出せないときや出したくないときはパスをします。パスは何回でもできます。
通常のトリックテイキングゲームのように各プレイヤーに1度だけプレイの機会があるのではなく、 カードを出している限り、何順でもプレイは回ります。1度パスをしたプレイヤーが、後でプレイをすることもできます。
誰かがカードを出した後に、他の全員が連続してパスをしたら、1つの回が終わります。
1つの回が終わると、プレイされたカードは裏向きにされて横に置かれます。このカードはもうプレイには使われません。
次に、最後にカードを出したプレイヤーが手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出して次の回のプレイを始めます。
こうしてプレイを続けていくうちに、手札がなくなったプレイヤーがでたらプレイは終了します。
プレイできる組み合わせの種類と、同じ種類の中での強弱のつけかたは次の通りです:
どのカードでも1枚出すことができます。 強さは前述したカードの強さの順です。 スートは関係ありません。
同じランクのカード2枚をまとめて出すことができます。 例えば9と9の2枚をまとめて出せるわけです。 強さはカードのランクの順です。 スートは関係ありません。
3枚以上の続き札です。 スートは関係ありません。 Aは使えません。 7と9はつながりません。
シークエンスの最も高位のランクのカードを比べて、ランクの高いほうが強いことになります。
同位カード2枚ずつが2つ以上の続き札になっているときにまとめて出すことができます。 たとえば4--4-5-5というようにです。 スートは関係ありません。 Aは使えません。 7と9はつながりません。
シークエンスの最も高位のランクのカードを比べて、ランクの高いほうが強いことになります。
同じランクのカード3枚をまとめて出すことができます。 強さはランクの順です。スートは関係ありません。
より弱い同位カード3枚が出されている場合だけでなく、 これより前に述べたどの組み合わせのカードが出ている場合でも、出すことができます。 爆弾と呼ばれます。
同位カード4枚の組み合わせです。強さはランクの順です。
より弱い同位カード4枚が出されている場合だけでなく、 これより前に述べたどの組み合わせのカードが出ている場合でも、出すことができます。 これも爆弾と呼ばれます。
誰か1人が手札をすべて出してしまったら、プレイは終了します。
ゲーム点は、最初の1巡のビッドの時に親になっていたら、プレイヤーの数プラス1点(つまり4人ゲームなら5点)です。 2巡めのときは、交換を行ったプレイヤーの数(親も含める)がゲーム点になります。
手札を出しきったプレイヤーが親の時は、親の勝ちとなり、そうでなければ親の負けです。 親が勝った時は、そのゲーム点を他のプレイヤーそれぞれから貰います。 親が負けた時は、そのゲーム点を他のプレイヤーそれぞれに支払います。
ゲーム終了の規則は特にありません。
なかよし村で2020年3月7日にプレイしました。
大貧民の系統には珍しく、少ないカードでプレイするゲームです。 8のランクが抜けているというのも面白い工夫です。
とても評判がよかったです。バランスがよく、お勧めです。