2008/5/3 赤桐
中国の大貧民ゲームです。「游(ゆう)」は泳ぐとか遊ぶとかいう意味です。このゲームの6人のチーム戦のことを、サンジアシー(三家喜、San Jia Xi)とも呼びます。それが最も面白いということです。
ルールはJohn McLeod氏のインターネットのサイト(http://www.pagat.com/)によりました。
4人〜6人。4人または6人のときにはチーム戦にすることができます。チーム戦については後で説明します。
普通の52枚のカードと2枚のジョーカーを使います。2枚のジョーカーは区別できなければなりません。1枚を赤ジョーカー、もう1枚を黒ジョーカーとします。
ランクの並びは、弱いものから、3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、A、2、黒ジョーカー、赤ジョーカーになります。
最初の親は任意のやりかたで決めます。
まず、親は、シャッフルを行い、誰かに、カットしてもらってから、テーブル中央に裏向きにすべてのカードを置きます。
そのあと、親から順に反時計回りにテーブル中央に置かれたカードの一番上を1枚ずつ取っていきます。これを全部のカードがなくなるまで続けます。プレイヤーの人数によっては、プレイヤーの手札の数が1枚違うことがありますが、かまいません。
親が最初にプレイします。プレイは反時計回りに行われます。
最初にプレイする人は、手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出します。カードは後で述べる組み合わせのうち1つでなければりません。
それ以降のプレイヤーは、同じ種類の組み合わせのカードを同じ枚数出さなければなりません。しかも、今までに出ているものより強いものでなければなりません。出せないときや出したくないときはパスをします。パスは何回でもできます。
トリックテイキングゲームのように各プレイヤーに1度だけプレイの機会があるのではなく、カードを出している限り、何順でもプレイは回ります。1度パスをしたプレイヤーが、後でプレイをすることもできます。
誰かがカードを出した後に、他のプレイヤー全員が連続してパスをしたら、1つのプレイが終わります。それまで出されたカードは脇に置かれ、もうプレイには使われません。
最後にカードを出したプレイヤーが手札から1枚またはそれ以上のカードの組を出して次のプレイを始めます。もしこのプレイヤーの手札がなくなっていた場合には、その右隣のプレイヤーが最初のプレイを行います。
こうしてプレイを続けていくうちに、手札がなくなったプレイヤーはプレイから抜けていきます。手札のあるプレイヤーが1人だけになったらプレイが全部終了です。
プレイできる組み合わせの種類と、同じ種類の中での強弱のつけかたは次の通りです:
どのカードでも1枚出すことができます。強さは、弱いものから3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、A、2、黒ジョーカー、赤ジョーカーの順です。スートは関係ありません。
同じランクのカード2枚以上をまとめて出すことができます。例えば8と8の2枚をまとめて出せるわけです。強さのランクは1枚の場合と同様です。スートは関係ありません。
2とジョーカーは、ワイルドカードとして、他のカードの代わりに使うことができます。ただし、本来のランクより低いランクだけです(2をジョーカーの代わりに使ったり、黒ジョーカーを赤ジョーカーの代わりにつかうことはできません)。同じランクのカードの中で、ワイルドカードの入った組み合わせはワイルドカードの入らない組み合わせより弱くなります。
3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、Aの順の続きカード3枚以上の組み合わせです。2やジョーカーはシークエンスにはなりません。
同じスートのシークエンスは、異なったスートが混じったシークエンスよりも強い組み合わせとなります。
同じスートのシークエンスどうしや、異なったスートを含むシークエンスどうしでは、シークエンスの最も高位のランクのカードを比べて、ランクの高いほうが強いことになります。
ジョーカーはワイルドカードとして他のカードの代わりに使うことができます(2は使えません)。ただし、ジョーカーの混じったシークエンスは、同じランクのシークエンスと比べて弱い組み合わせとなります。
同位カード2枚以上が3つ続き以上のシークエンスになっている組み合わせです。スートは無関係です。
2やジョーカーはワイルドカードとして使うことができます。ただし、1つのランクを2だけで構成することはできません(ジョーカーがあればOKです)。
同位カードのシークエンスの後に出すカードは、枚数が同じだけでなく、同位カードの数やシークエンスの長さも同じでなければなりません。
最も高位のカードを比べて、ランクの高いほうが強い組み合わせとなります。ただし、同じランクの組み合わせの中では、ワイルドカードが混じったものはワイルドカードのないものより弱い組み合わせとなります。
カードがなくなった順に1位から最下位までの順位がつきます。1位のプレイヤーは2点、2位のプレイヤーは1点を得点します。
2回目からのディールでは、前回3位のプレイヤーが親になり、シャッフルをして、最初のプレイを行います。
プレイの前に、前回最下位のプレイヤーと、最下位より1つ上のプレイヤーは、自分の手札の中から最もランクの強いカードを1枚、表向きにしてテーブルに置きます。最高ランクのカードが何枚かあれば、そのうちどれを出しても構いません。
前回1位のプレイヤーがそのうちの1枚を取って手札に入れます。次に前回2位のプレイヤーが残りのカードを取って手札に入れます。そのあと、前回1位と2位のプレイヤーは手札から自由に1枚を取って、テーブルに置きます。
前回最下位より1つ上のプレイヤーがまずそのうち1枚を取って手札に入れ、 前回最下位のプレイヤーが残りのカードを手札に入れます。
累計点が11点に達したプレイヤーがいたらゲーム終了です。累計点の最も高いプレイヤーが勝者になります。
向かい合った2人がパートナーになります。
ルールは個人戦と同じですが、パートナーの得点は合計します。
6人で行う争上遊のチーム戦を、北京ではこう呼ぶそうです。成都では火箭(Huo Jianフオジエン)と呼びます。個人戦との違いだけを記します。
6人。1人おきの3人がチームを組みます。
最初のディールでは、シャッフルを行うのは誰でもかまいません。シャッフルの前に、1枚のカードを抜き出して全員が見ます。このカードを配られたプレイヤーが親となり、最初のプレイを行います(このカードをプレイする必要はありません)。
2回目以降のディールでは、前回5位のプレイヤーが親となります。
1位と2位のプレイヤーが違うチームだった場合には次のような得点になります。
1位と2位のプレイヤーが同じチームだった場合、そのチームのもう1人のプレイヤーの順位によって次のように得点します。
累計点が50点に達したチームがあるとゲーム終了になります。点数の高いチームが勝ちます。同点ならば、もう1ディール行います。
2008年5月3日、なかよし村でプレイしました。
大貧民のゲームとして普通に面白く遊べます(カードの交換はありませんが)。