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トゥウェンティー・エイト(28)

2012/2/4 赤桐

 インドのケーララ地方南部でプレイされているトリックテイキングゲームです。同じ地方でプレイされているフィフティー・シックスというゲームと似ていますが、使用カードが違うだけでなく、ルールも少し違います。

 ルールはJohn McLeod氏のホームページ(http://www.pagat.com/)によります。


人数

 4人、向かいあった2人がパートナーになります。(3人ゲーム、6人ゲームもあります)。

カード

 トランプ1組のうち、各スート10のカードを使います。32枚となります。

カードのランクと点数

 各スートのカードの強さのランクと点数は次のようになります(Jが最強)。切札でもそれ以外のスートでも変わりません。

ランク 10
点数 2 1 1 0 0 0 0

 点数は全部で28点になります。

ティールとビッド

 最初のディーラーは任意の方法で決めます。次回からのディーラーは、反時計回りに交代します。

ディール

 ディーラーは、右隣のプレイヤーから反時計回りに、1枚ずつ、4枚のカードを配ります。

ビッド

 4枚のカードが配られたら、ディーラーの右隣のプレイヤーから反時計回りの順に ビッドを行います。

 ビッドはチームで取るつもりの点数とを宣言します。宣言したくなければパスを行います。ただし、最初にビッドするディーラーの右隣のプレイヤーは、必ず14かそれ以上をビッドしなければならず、パスはできません。

 最初のビッドの後は、最後にビッドされた点数より高い点数のビッドしかできません。

 1度パスをしても、またビッドに参加することもできます。パートナーが最後にビッドして、次のプレイヤーがパスをした場合でも、パートナーのビッドより高い点数でビッドすることもできます。ただし、この場合には、20かそれ以上のビッドでなければなりません。

 誰かがビッドした後、他のプレイヤー全員が続けてパスをしたらビッドは終了します。最後にビッドしたプレイヤーがビッダーになります。

切札決め

 ビッダーは自分の4枚の手札のうち1枚を裏向きに自分の前に置きます。このカードのスートが後で切札のスートになります。

再ディール

 ディーラーは、再び、配り残りのカードから各プレイヤーに4枚のカードを1枚ずつ配ります。

再ビッド

 再ディールの後、ビッダーまたはそのパートナーは、ビッドの点数を増やすことができます。ただし、増やすときには24かそれ以上にしなければなりません。増やすことができるのは、ビッダーまたはそのパートナーのうち先に発言した1人だけです。

プレイ

 このゲームはトリックテイキングゲームです。最初にリードするのはディーラーの右隣のプレイヤーで、反時計回りにプレイは進行します。

 プレイのルールは次のようになります: 

  1. リードするときは、どのカードを出してもかまいません。
  2. 他のプレイヤーは、リードされたスートのカードが手札にあれば、そのスートのカードを出します(2枚以上あれば、どれを出してもかまいません)。
  3. なければ、どのカードを出してもかまいません。
  4. 切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。
  5. 切札が出ている場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。
  6. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。

  ビッダーが裏向きに出したカード(切札決めカード)が表向きにされて全員に見せられないうちは、切札なしでプレイが行われます(切札カードのスートのカードを出しても強くありません)。切札決めカードが公開されたら、そのカードのスートが切札になります。切札決めカードが公開される前には次の特別なルールが適用されます。

切札決めカードが公開される前だけのルール

 ビッダーは、切札決めカードが自分の手札ではないものとしてプレイします。

 ビッダーは、他のスートのカードを持っていない場合を除いて、切札決めカードのスートのカード(つまり後で切札になるスートのカード)をリードすることはできません。

 リードされたスートが手札にない場合、各プレイヤーは次のいずれかの行動をとることができます。

  1. そのまま手札から他のスートの1枚のカードを出す。
  2. ビッダーに切札決めカードを公開させてからプレイする(自分がビッダーなら自分で公開する)。

 なお、切札決めカードが公開された場合、そのトリックで、公開される前にプレイされたカードに切札があった場合には、それが勝つこともあります。

 最後のトリックまで切札決めカードが公開されないときは、最後のトリックで、ビッダーの番のときに、切札は公開されます。

得点

 プレイが終わると、ビッダーチームは取ったトリックの点数を合計します。合計点がビッドした点数以上ならば、ビッドは成功になり、そうでなければ失敗となります。

 ゲーム点はビッドした点数により決まります。ビッダーチームがそれ以上の点数を取っても追加のゲーム点はありません。

ビッド 成功時のゲーム点 失敗時のゲーム点
~19 1 2
20~24 2 3
25~28 3 4

 ビッダーチームが成功した場合は、ビッダーチームが上記の成功時のゲーム点を得点します。 相手チームの得点はありません。

 ビッダーチームが失敗した場合は、相手チームが上記の失敗時のゲーム点を得点します。ビッダーチームの得点はありません。

ゲーム

 ゲームの終了条件は特に決まっていません。


3人ゲーム

6人ゲーム


バリエーション

コット(Cot)

 片方のチームが全トリック取った時、普通に計算した点数の2倍の点数を得ることができるというルールです。

 コットになりそうなとき、プレイの途中で相手チームは降伏を申し出ることができます。降伏を受け入れた時には普通の点数の計算になります。降伏を受け入れない場合、全トリック取ったら普通の2倍のゲーム点を得ますが、全トリック取れないときにはプレイに失敗したことになり、普通のゲーム点の2倍を相手チームが得ます。

ザニ(Thani)

 カードが全部配られたとき、ビッダーは「ザニ」を宣言できるというルールです。これは、パートナーがプレイしないで、全トリックを取るという宣言です。ビッダーが最初のリードを行います。

 成功すればビッダーチームが4ゲーム点を得、失敗したら相手チームが5ゲーム点を得ます。