1995/2/1 赤桐
ドイツやフランスやオーストリアなどで広くプレイされているトリックテイキングゲームです。17世紀にドイツで発明されたと考えられています。
ベジークやピノクルといったゲームと似ていますが、もっと古いゲームです。
2人。
各スートのA、K、Q、J、10、9の24枚のカードを使用します。
(強)A、10、K、Q、J、9(弱)の順です。
次のような点数を取ることがプレイの目的となります。
各カードには以下の点数があります。 トリックで点数のあるカードを取ると、その点数がもらえます。
各A | 11点 |
各10 | 10点 |
各K | 4点 |
各Q | 3点 |
各J | 2点 |
また、最後のトリックを取ると10点がもらえます。
さらに、同じスートのキングとクイーンが手札にあった時に、宣言すると、次の点数がもらえます。これをマリッジと呼びます。
切り札のマリッジ | 40点 |
それ以外のスートのマリッジ | 20点 |
最初の ディーラーは 任意のやり方 で決めます。ディーラーは ディール ごとに左隣のプレイヤーに移ります。
ディーラーは、ディーラーの左隣から時計回りに、まとめて3枚ずつ2回配ります。各プレイヤーは6枚ずつの手札を持つことになります。
残りのカードはテーブル中央に裏向きに置きます。これが山札となります。ただし、1番上のカードだけは表向きにします。このカードのスートが切札になります。このカードは山札の一番下に横向きにして、何のカードであるかが見えるようにして置きます。
下記以外は通常のトリックテイキングゲームのルールに従います。
最初の リード はディーラーでないほうのプレイヤーが行います。フォローの義務はなく、どのカードを出してもかまいません。
1トリックのプレイが終わるごとに、トリックに勝ったプレイヤーは山札の一番上から1枚のカードを取り、次に負けたプレイヤーが1枚を取ります。(切札表示カードも山札の最後のカードとして取られます。)
最後の山札が取られて山札がなくなったら、次のプレイからルールが変ります。
リードに対して、リードされたスートを持っていれば フォロー しなければならなくなります。フォローできないときにはどのカードを出してもかまいません。
切り札の9を持っているプレイヤーは、プレイ中にいつでも、このカードを切り札表示カードと取り替えることができます。
ただし、交換を行うためには、そのプレイヤーはプレイで少なくとも1トリックを取っていなければなりません。また、切札表示カードがプレイヤーに取っていかれて、テーブルの上からなくなっていたら、交換はできません。
プレイ中で、自分がカードをリードする時に、手札にマリッジのカードがあれば、その2枚を相手に見せて、「40点のマリッジ」または「20点のマリッジ」と宣言して、点数を得ることができます。
マリッジの宣言をすると、そのすぐあとに、マリッジのカードの1枚をリードしなくてはなりません。
自分がトリックに勝って次のリードを行う前ならいつでも、山札がまだ残っていれば、「クローズ」を行うことができます。クローズの宣言をするときには、切り札表示カードを裏向けにして山札の一番上に置きます。
クローズは山札を取る前でも後でも行うことができますが、当然ながら、自分が山札を取ったら相手にも取らせなければなりません。
クローズが行われたら、それ以降は山札を取ることができなくなり、プレイにはフォローの義務が生じます。やはり、手札がなくなるまでプレイが続けられますが、最後のトリックを取っても10点はつきません。
プレイヤーは、プレイ中にいつでも勝利宣言をすることができます。勝利宣言があると、プレイはそこで終わります。勝利宣言はプレイがすべて終わった後にでも行うことができます。勝利宣言はクローズが行われた場合でも、行われなかった場合でもすることができます。
勝利宣言をしたプレイヤーが66点以上に達している場合には次のように得点します。
相手が33点以上得点している場合 | 1ゲームポイント |
相手が1トリック以上取っているが33点未満しか得点していない場合 | 2ゲームポイント |
相手が1トリックも取っていない場合(マリッジの得点があった場合も含む) | 3ゲームポイント |
勝利宣言をしたプレイヤーの得点が66点に達していない場合には、相手が2点を得点します。ただし、どちらかのプレイヤーが1トリックも取っていない場合には、3点を得点します。
勝利宣言がなくて最後までプレイが行われた場合には、もしクローズが行われているならば、クローズを宣言したプレイヤーがプレイ終了後に勝利宣言をしたと見なしてゲームポイントを計算します。
ただし、クローズを行った時点で相手のプレイヤーが1トリックも取っていなくて、クローズを行ったプレイヤーが66点に達しなかった場合には、相手は3ゲームポイントを得ます。
クローズも行われていないならば、このディールはどちらも得点はありません。次回のディールに勝ったプレイヤーは1ゲームポイント余計にもらえます。次もどちらも得点できなければ、その次のディールでもらえるゲームポイントはさらに1つずつ増えます。
7ゲームポイントを先に取ったプレイヤーがゲームに勝ちます。