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オウシー・グロワ
(Owcy Growa)

2011/8/6 赤桐

 ポーランド系アメリカ人がプレイしているゲームということです。ゲーム名はルーマニア語で「羊の頭」という意味になるのだと思います。ドイツのシャーフコップの仲間ですが、かなり変わっています。

 ルールはDavid Parlett氏の"The Penguin Book of Card Games", 2008によりました。


プレイヤー

 3人〜4人。4人の時にはディーラーはプレイに参加しません。

カード

 通常の52枚のカードから各スートを除いた、24枚のカードを使います。

 各カードには次のような点数があります。

11点
5点
3点
2点
10 10点
9点

 全部で160点になります。

 各スートのカードの強さの順位は強いものから順に Q10となります。

マーカー

 各プレイヤーは2種類のマーカーを持ちます。ビッド用のマーカーが4枚と、パートナー用のマーカーが2枚です。

ディール

 最初のディーラーは任意の方法で決めます。次回からは、ディーラーは時計回りに交代します。

 ディーラーは、各プレイヤーに1枚ずつ8枚のカードを配ります。

ビッド

 ディールが終わると、ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードを行い、時計回りの順にトリックテイキングゲームのプレイを行います。

 ただし、最初の一巡のプレイの間に、各プレイヤーはプレイを行うと同時にビッドを行うことができます。ビッドは行わなくてもかまいません。

 ビッドを行うプレイヤーは、ビッド用のマーカーを1枚〜4枚、自分の前に出します。枚数により次のような意味になります。

 自分より順番が前のプレイヤーがプレイ(とビッド)を行ってから、プレイとビッドを行います。自分より前のビッドが何であっても、自由にビッドを行うことができます。

プレイ

 先ほど述べたように、最初のリードはディーラーの左隣で、時計回りにプレイを行います。

 通常のトリックテイキングゲームのルールに従います。切札はありません。つまり:

  1. リードされたスートのカードがあれば、そのスートを出します。
  2. なければ、どのカードを出してもかまいません。
  3. リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。
  4. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。
 
 スペードとクラブのクイーンをバッキ(bakki=おばあちゃん)と呼びます。バッキのカードは、上記のルールに従って、他に出せるカードがないときだけしかプレイできません。手札にバッキのカードしかない場合以外には、リードをすることもできません。

 バッキのカードをプレイしたプレイヤーは、パートナー用のマーカーを自分の前に出します。

パートナーとソロ

 バッキのカードを持っているプレイヤーが2人いれば、パートナーになります。残った1人はソロになります。(バッキのカードを持っていることを口に出してはなりません。)

 バッキのカードを1人で持っていた場合には、そのプレイヤーがソロになり、残りの2人がパートナーになります。

得点

 ソロのプレイヤーが54点かそれ以上の点数を得たら、そのプレイヤーが1ゲームポイントを得ます。54点未満なら、パートナーがそれぞれ1ゲームポイントを得ます。

 各プレイヤーのビッドについて、そのプレイヤーの点数がビッドした点数の範囲に入っていたら、そのプレイヤーが1ゲームポイントを得点します。そうでなければ他の2人のプレイヤーがそれぞれ1ゲームポイントを得ます。

ゲーム

 9ゲームポイント以上を獲得したプレイヤーがいれば、そのプレイヤーの勝利でゲーム終了します。2人以上が9ゲームポイント以上だった場合にはゲームポ

イントの多いほうが勝ちます。

 同点の場合には、同点が解消されるまで、ディールを続けます。


<注1>

 Parlett氏の本では、クイーンの点数は4点になっていましたが、これでは合計点数が164点になるので、とりあえずクイーンの点数を減らしました。本当の点数はよく分かりません。

<注2>

 バッキの出し方についても推測が入っています。もしかしたら、ほかのスートのカードがリードされた時に捨て札することや、バッキを自由にリードすることが許されるのかもしれません。


 なかよし村で2011年8月6日にプレイしました。

 ビッドをすると、必ずしも多く取らない方が良いことあり、不思議な感じでしたが、楽しめました。