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バーバリアン・シャーフコップ
(Babarian Schafkopf)

2005/4/2 赤桐

 シャーフコップはドイツで古くから広く行われているゲームです。英語圏では「シープヘッド(Sheephead)」という名前で知られています。ここでは、そのバーバリア地方のルールを紹介します。

 ルールはhttp://gauverbandnordamerika.com/library/schafkopf/ によります。バーバリアンシャーフコップ協会のルール委員会が作ったものだそうです。


プレイヤー

 4人。決まったパートナーはありません。

カード

 通常の52枚のカードから、各スートを除いた、32枚のカードを使います。

 現地では、通常のクラブ、スペード、ハート、ダイアモンドのスートを持つカードの代わりに、ドイツ固有のスートである、どんぐり、木の葉、ハート、鈴のカードが使われます。このカードでは、クイーンオーバー(Ober)、ジャックウンター(Unter)となります。

 各カードには次のような点数があります。
11点
10 10点
4点
3点
2点

 これ以外のカードは0点です。

 切札のカードとその強さの順位は強いものから順に:

   CQSQHQDQCSHD10

 例えば,スペードが切札の場合は次のようになります。

[CQ][SQ][HQ][DQ][CJ][SJ]HJ][DJ][SA][S10][SK][S9][S8][S7]

 切札以外の各スートのカードと強さの順位は強いものから順に:

   10   となります。

 例えば、ダイアモンドが切札ではない場合には、ダイアモンドは次のようになります。

[DA][D10][DK][D9][D8][D7]

 ただし、後述する「ベンツ」のゲームの場合は切札が異なります。

ディール

 最初のディーラーは任意の方法で決めます。次回からは、ディーラーは時計回りに交代します。

 ディーラーはシャッフルしてから、右隣のプレイヤーがカットします。

 ディーラーは、各プレイヤーに4枚ずつまとめて2回配ります。各プレイヤーの手札は8枚になります。

ビッドの種類

 ディールの次にビッドを行って、次のゲームの種類のうちどれを行うかを決めます。

 後ろに記述しているほどランクの高いゲームになります。

パートナーゲーム(Partnerspiel, Rufspiel, Fragespiel)

 ハートが切札になります。パートナーを指名して、2人で61点以上取ることが目的となります。

 ゲームポイントは10点です。

ベンツ(Wenz)

 切札が4枚のジャックだけになります。つまり、

 切札のカードとその強さの順位は強いものから順に:

   CSHD となり、

[CJ][SJ]HJ][DJ]

 切札以外の4つのスートのカードと強さの順位は強いものから順に:

   10 となります。

 1人でプレイして61点以上取ることが目的となります。

 ゲームポイントは50点です。

ソロ(Solo)

 切札のスートは自分で指定することができます。(ただし、どのスートを切札にした場合にも、最も強い切札は8枚のクイーンとジャックです。)

 1人でプレイして61点以上取ることが目的となります。

 ゲームポイントは50点です。

ベンツ・トゥット(Wenz-Tout)

 ベンツと同じように、切札が4枚のジャックだけになります。

 1人でプレイして、全トリック取ることが目的になります。

 ゲームポイントは180点です。

ソロ・トゥット(Solo-Tout)

 切札は自分で指定することができます。

 1人でプレイして、全トリック取ることが目的になります。

 ゲームポイントは180点です。

ゼィー(Sie)

 4枚のクイーンと4枚のジャックが手札にあった場合にビッドできます。

 自動的にプレイ成功となります。

 ゲームポイントは540点です。

ビッド

 左隣のプレイヤーから時計回りにビッドします。プレイヤーは「プレイ」をビッドするかパスをすることができます。「プレイ」のビッドは、パートナーゲームのビッドと考えてかまいません(実際にはもっと高いランクのゲームをプレイすることもできます)。

 「プレイ」のビッドがあったら、それ以降のプレイヤーは、「ベンツ」より高いランクのゲームなら何でもビッドできます。ただし、いままでビッドされたゲームより高いランクのビッドでなければなりません。

 実際のビッドは、勝ち抜き戦形式で行われます。

 例えば、プレイヤーAが「プレイ」をビッドして、その後にプレイヤーBが「ベンツ」をビッドした場合、すぐにプレイヤーAがそれに対してビッドを行います。

 プレイヤーAが「どうぞ(Gud)」と言うと、プレイヤーBがビッドに勝ち残ったことになります。

 プレイヤーAが「私がプレイします("Ich spiel auch")」と言うと、そのゲームをプレイする権利はプレイヤーAが得ることになります。これに対してプレイヤーBがパスをすると、プレイヤーAのビッドでの勝ち残りが決定します。プレイヤーBは、それより高いランクのゲーム(例えば「ソロ」)をビッドして、プレイヤーAに「どうぞ」または「私がプレイします」というビッドをさせることもできます。

 このようにして、どちらかがパスをするか「どうぞ」と言うまで2人でビッドを続けます。

 そのあと、まだビッドまたはパスをしていないプレイヤーがいたら、時計回りの順にビッドの機会が与えられます。

 そのプレイヤーがパス以外のビッド(今までビッドされたゲームより高いランクのビッド)をしたら、ビッドで勝ち残っていたプレイヤーとの間で上記とおなじようなビッド合戦を行って、どちらが勝ち残るかを決めます。

 このようにして、最後にビッドに勝ち残ったプレイヤーがデクレアラーとなります。

 1人が「プレイ」をビッドして、その後のプレイヤーが全員パスをした場合には、もちろん「プレイ」をビッドしたプレイヤーがデクレアラーになります。

 全員がパスをしたら、配りなおしとなります。ディーラーは交代します。

プレイ前に

 「プレイ」とビッドしたプレイヤーがデクレアラーになった場合には、どのゲームの種類にするかを宣言します。他のゲームの種類をビッドしたプレイヤーも、それよりランクの高いゲームであれば、他のゲームの種類に変更することができます。

 そのあと、「パートナーゲーム」の場合には、デクレアラーは切札以外のエースの1枚を指定して、そのカードを持っているプレイヤーをパートナーにします。例えば、「クラブのエース」というように宣言するわけです。かならずエースを宣言しなければなりません。自分の持っているカードを指定することはできません。

 指定されたカードを持っているプレイヤーはパートナーになりますが、そのカードをプレイするときまでは、パートナーであることを誰にも告げてはいけません。(あるいは後述するように、ゲーゲンシュトースなどを宣言して、デクレアラーのパートナーであることが明らかになることもあります。)

 パートナーゲームで、デクレアラーが切札以外のエースを全部持っている場合には、パートナーを指名できません。1人で61点以上取る必要があります。それでもパートナーゲームとしてのゲームポイントでプレイすることができます。

 「ソロ」または「ソロ・トゥット」のビッドの場合には、どのスートを切札にするかを宣言します。

シュトース(Stoss)とゲーゲンシュトース(Gegenstoss)

 プレイが始まって2枚目のカードがプレイされる前に、デクレアラーでない側(防御側)のチームのプレイヤーは誰でも、「シュトース」と宣言して、ゲームポイントを2倍にすることができます。

 それに対して、デクレアラー側のプレイヤーは、「ゲーゲンシュトース」または「レ(Re)」と宣言して、ゲームポイントを4倍にすることができます(デクレアラーのパートナーがこれを行ってもかまいません)。

 これに対して、防御側は誰でも「シュプラ(Supra)」または「シュップ(Sup)」と宣言して、ゲームポイントを8倍にすることができます。

 これに対して、デクレアラー側は誰でも「レシュプラ(Resupra)」と宣言して、ゲームポイントを16倍にすることができます。

プレイ

 ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードを行います。

 通常のトリックテイキングゲームのルールに従ってプレイします。つまり:

  1. リードされたスートのカードがあれば、そのスートを出します。
  2. なければ、どのカードを出してもかまいません。
  3. 切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。
  4. 切札が出ている場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。
  5. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。

 なお、クイーンジャックはそのカードに記されているスートではなく、切札のスートに属すことに注意して下さい。(ベンツやベンツ・トゥットのゲームの場合には、ジャックの4枚だけを切札のスートとして扱います。この場合スートは5種類あることになります。)

 また、パートナーゲームの場合、指定されたエースを持っているプレイヤーにはさらに次のルールがあります。

  1. 指定されたエースのスートをリードされたときには、指定されたエースを出さなければなりません。(誰かが切札がをプレイしていて、指定されたエースが負ける場合でもそうしなければなりません。)
  2. 指定されたエースのスートをリードするときには、指定されたエースをリードしなければなりません。ただし、その時に、指定されたエース以外にそのスートのカードを3枚以上持っている場合には、他のカードをリードしてもかまいません。

 ベンツ・トゥットやソロ・トゥットの場合には、デクレアラーが1トリックでも負けた場合には失敗となり、直ちにプレイは終了します。

得点

 デクレアラー(およびパートナー)が61点以上取った場合には、プレイ成功となります。ベンツ・トゥットやソロ・ベンツ・トゥットの場合だけは、全トリック取らなければ成功となりません。

 デクレアラー側が91点以上取るか、相手側が90点以上取った場合にはシュナイダー(Schneider)となります。ゲームポイントが10点増えます。(ベンツ・トゥットやソロ・ベンツ・トゥットの場合にはあてはまりません)。

 デクレアラー側または相手側が全トリック取った場合にはシュワルツ(Schwarz)となります。ゲームポイントが10点増えます。シュワルツになった場合にはシュナイダーも達成されているので、合計20点の増加となります。(ベンツ・トゥットやソロ・ベンツ・トゥットの場合にはあてはまりません)。

 デクレアラー側が成功した場合には、そのゲームのゲームポイントを得ることができます。シュトースなどがあると何倍かになります。パートナーがある場合には、それぞれのプレイヤーは相手側の1人のプレイヤーからゲームポイントを受け取ります。1人でプレイしていた場合には、他の3人からそのゲームポイントを受け取ります。

 デクレアラー側が失敗した場合には、そのゲームのゲームポイントを相手側に払わなければなりません。シュトースなどがあると何倍かになります。パートナーがある場合には、それぞれのプレイヤーは相手側の1人のプレイヤーにゲームポイントを支払います。1人でプレイしていた場合には、他の3人にそのゲームポイントを支払います。


 2004年4月2日になかよし村でプレイしました。カードに点数のあるトリックテイキングゲームとして標準的なゲームですが、面白いことは間違いありません。ダブルをかけることができるのが興味深いです。