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ゼッテマ(Zettema)

2004/9/12 赤桐

 このゲームはSid Sackson氏の著書"A Gamut of Games"で紹介されているゲームです。

 この本によれば、ゼッテマは1980年ごろ J.Hunt&Suns によってカード、ルールブックおよびマーカーのセットで販売されたということです。当時盛んであったゲーム「べジーク」と基本的には類似しています、ポーカーやペンシャンスの味付けもされています。

 以下のルールは、少なくても得点に関しては、Sid Sackson氏によって改良されたものです。

 ずいぶん昔になかよし村でプレイしましたが、今回ルールを書き改めました。


カード

 65枚。普通の52枚のトランプに、もう1組のカードから1つのスート13枚を取り出して加えます。裏の色と模様はすべて同じでなくてはなりません。

プレイヤー

 2人、3人、4人、6人。4人でプレイするときには向かい合った2人がパートナーになります。6人でプレイするときには1人おきのプレイヤー3人ずつがチームになります。

 3人ゲームが最も面白いようです。 

ディール

 カットして最も低いカードを引いたプレイヤーがディーラーになります。次のディールからはディーラーは時計回りに交代します。

 ディーラーは各プレイヤーに6枚ずつ配ります。6人ゲームの場合だけは5枚ずつ配ります。残りのカードは山札としてテーブル中央に裏向きに置きます。

プレイ

 各プレイヤーは自分の番のときに次の1)〜4)のいずれかのプレイを行います。

1)通常プレイ

 手札から1枚のカードをテーブル中央に表向きに出し、そのあと山札の一番上のカードを1枚ドローします(取って手札に入れます)。

 テーブルに出されたカードは同位札ごとに分けて山にします。ただし、下のカードのインデックスも見えるようにずらして置きます。

 同位札の5枚目のカードを出したプレイヤーは、その同位札全部を取って裏向きに捨て札し、そのカードの種類により次の点数を得ます:

キングまたはクイーン 50点
ジャック 20点
エースまたは 15点
その他 5点

 この5枚ぞろいのことをトリックと呼びます。

   [S8][S8][D8][C8][H8]

2)フラッシュとシークエンス

 自分のプレイの番のとき、以下の組み合わせの手札を持っていたら、宣言して得点することができます。

 その後、1)と同じようにカードを1枚テーブルに出して1枚山札からドローします。そのとき同位札5枚がテーブル上でそろえば得点することができます。

 なお、山札からドローした1枚と手札に残った5枚で同じような役ができた場合も、次回にやはり宣言して得点することができます。

シークエンス(sequence)

 6枚の連続したランクのカードです。同じスートでなくてもかまいません。は高位としても低位としても使えます。つまりカードは次のように連続します。

 10

 Aを間に挟んだ KA2345 と いうようなシークエンスはありません。

 得点は20点です。

   [h9][C10][SJ][SQ][DK][SA]

フラッシュ(flush)

 6枚の同じスートのカードです。ただし、26枚あるスートについては認められません。

 得点は30点です。

   [HA][H4][H5][H7]HJ][HK]

フラッシュとシークエンスの複合

 フラッシュとシークエンスが同時にできていたら、両方の点数を得ることができます(50点)。

   [C2][C3][C4][C5][C6][C7]

3)アセンブリ(assembly)

 自分のプレイの番のとき、同じランクのカードを5枚持っていたら、宣言して得点することができます。得点はランクによって異なります。

キングまたはクイーン 130点
ジャック 120点
エースまたは 110点
その他 100点

   [SA][SA][HA][CA][DA]

 そのあと、その5枚のカードを裏向きに捨て札して、山札から5枚をドローします。通常のプレイは行わないで、これでプレイの番が終了となります。

4)マリッジ(marirage)

 自分のプレイの番のとき、同じスートのキングとクイーンの組み合わせがあると宣言して得点することができます。手札にキングとクイーンの両方を持っていてもよいのですが、手札にキングかクイーンを持っていて、プレイされた同位札の山の中に同じスートのクイーンかキングがあってもかまいません(捨て札のなかにあるとだめです)。

   [HK][HQ]

 26枚あるスートの2回目のマリッジ宣言はインペリアルマリッジと言い、高得点になります。

 同時に2組以上のマリッジを宣言することもできます。たくさん同時に宣言したほうが、高得点になります。

マリッジ1組 10点
マリッジ2組 30点
マリッジ3組 60点
マリッジ4組 100点
マリッジ5組 150点

 インペリアルマリッジが含まれていれば10点加算されます。同じスートのマリッジとインペリアルマリッジが同時にあれば、10点でなく20点が加算されます。ただし、上記の表のマリッジ5組の点数はこれを含んでいるので、これ以上加算されません。

 マリッジを宣言したら、同位札の山の中のカードを含めて、マリッジのカードをすべて裏向きに捨て札します。(このため、キングやクイーンが同位札の山の中で5枚そろうことはめったにありません。)

 そのあと、手札が6枚(6人ゲームなら5枚)になるように山札からドローし、通常のプレイは行わないで、プレイの番を終えます。

プレイの終わり

 山札がなくなっても、山札からのドローなしで、それまでと同じようにプレイを続けます。

 山札がなくなってからアセンブリやマリッジの宣言をしたプレイヤーは他のプレイヤーより早く手札がなくなるかもしれませんが、その場合はそのプレイヤーを飛ばしてプレイを続けます。

 全員の手札がなくなったら、プレイ終了です。

ゲームの終わり

 2人か3人でプレイしている場合には、誰かの累計点が300点に達したらゲーム終了です。4人か6人でプレイしている場合には、1つのチームの累計点が200点に達したらゲーム終了です。

 プレイの途中でも、この点数に達したらゲームは終わります。


6人ゲームの特例

 6人ゲームの場合は手札が5枚しかないので、シークエンスとフラッシュは5枚でかまいません。

2人ゲームの特例

 2人ゲームの場合で、山札がなくなってからトリックを作ったら(テーブルの同位札の山の5枚目のカードを出したら)、そのプレイヤーは続けてもう1回プレイします。


J.Hunt&Suns によってつくられた本来のゲームは、アセンブリの得点は次のようになっていました。

キングまたはクイーン 100点
ジャック 90点
エースまたは 80点
その他 60点

 また、シークエンスの得点は30点になっていました。

 本文の点数は、Sid Sackson氏によって改良されたものです。