1997/7/14 赤桐
John McLeod氏のホームページ(http://www.pagat.com/)で紹介されたエクアドルのゲームです。
カシノ系のゲームで、チチェラによく似ていますが、カードが40枚と少なく、手札も5枚しか持ちません(配り直しあり)。得点方法も単純でバランスの取れたものなので、気軽に楽しめるゲームになっています。
クアレンタというのは40という意味で、ゲームの目的となる点数です。
2人または4人。4人の時には向かい合った2人がパートナーになります。
通常の52枚のカードの各スートから8、9、10のカードを除いた、40枚のカードを使用します。
使用しなかった8、9、10のカードは、得点を表示するために使うことができます。
カードをシャッフルしてから、各プレイヤーに1枚ずつ表向きにカードを配っていって、最初にダイアモンドのカードを配られた人が最初のディーラーになります。
各ディール毎にディーラーは時計回りに交代します。
ディールはディーラーの左隣から始めて、時計回りに、5枚ずつまとめて各プレイヤーに配ります。この5枚が最初の手札になります。
プレイでこの5枚のカードを全員が使いきったら、また5枚のカードを各プレイヤーに配ります。2人ゲームでは3回、4人ゲームでは1回の配り直しがあることになります。全員が手札を使い切り、配り直すカードもなければ、そのディールは終了です。
他のカシノ系のゲームでは、最初にテーブルの上に何枚かのカードを表向きに配り、それを最初の「場札」とするのですが、このゲームではそうしません。これは、場札というものがこのゲームにないのではなく、最初の場札が0枚だということです。一番最初のプレイヤーのプレイは、必ず手札からテーブルの上に1枚のカードを出すだけになりますが、このカードが最初の場札となります。
配られた手札に次のようなカードが含まれていれば手役となります。
1人のプレイヤーの手札に同じランクのカードが4枚あると、ゲームは直ちに終了します。これを配られたプレイヤー(チーム)の勝ちになります。
1人のプレイヤーの手札に同じランクのカードが3枚ある場合です。直ちに宣言して4点を得ることができます。どのランクであるかを公表する必要はありません。
配り直しのあとの手札についても、上記の手役は認められます。
ディーラーの左隣から時計回りの順にプレイを行います。
プレイヤーは、手札から自由に1枚をテーブルに出します。出したカードで場札を取ることができたら、その場札と出したカードをまとめて、プレイヤーの前に裏向きに置きます。これが、取ったカードになります。取ったカードは、もうプレイには使われません。
カードを1枚出しても場札を取ることができなかった場合には、出したカードはそのままテーブルに置かれて、場札となります。(これを捨て札をすると呼ぶことにします。)
いずれにしても、手札から1枚プレイすると、そのプレイヤーの番は終わります。
場札の取り方は以下の通りです:
1)出したカードと同じランクのカードが場にあれば、そのカードを取ることができます。
例:: (場札) ← これで取ることができます。
同じランクのカードが何枚か場にあった場合には、そのうち1枚だけを取ることができます。
例: (場札) ← これを出すと、4か4のどちらかを取ることができます。
2)何枚かの場札の点数の合計が、出したカードの点数に等しくなれば、それらの場札を取ることができます。Aは1点、2〜7のカードはその数字と同じ点数を持っています。それ以外の絵札には点数がないので、このような取り方はできません。
例: (場札) ← これで2と5を取ることができます。
3)いくつかの取り方が可能な場合には、そのうち1種類の取り方だけを選んで取ることができます。
例: ←
上のように場に2,4,5,5,7があり、7をプレイした場合には、7を取るか、2と5を取るか、2と5を取ることができます。
4)出したカードで取ることができても、取らないで、捨て札にしてもかまいません。
手札からカードを出して、場札を取った場合に限り、場札の中でプレイされた手札とシークエンスになっているカードもすべていっしょに取ることができます。
この場合のシークエンスとは、プレイされた手札から上の方にランクの続いているカードのことです。スートは関係ありません。
例えば3がプレイされて場札を取った場合、場札に4があればそれがシークエンスのカードです。さらに5があればそれもシークエンスのカードとなります。それらのカードを取ることができるわけです。
シークエンスはA、2、3、4、5、6、7、J、Q、Kと続きます。7とJが続いていることにご注意下さい。
例: ←
場に2、3、6、7、J、Kがあった場合に5を出して場の2と3を取った場合、シークエンスの6、7、Jも取ることができるわけです。
あるプレイヤーがシークエンスで取ることができるのに取らなかった場合には、相手のプレイヤー(相手のチームのプレイヤーの1人)がそれを指摘すると、そのプレイヤー(チーム)のものとしてシークエンスを取ることができます。
なお、捨て札の場合にはシークエンスで取ることはできません。
全プレイヤーが手札をすべて使いきり、配り直すカードもなければ、1つのディールのプレイは終了です。
残った場札は、誰のものにもなりません。
プレイ中に次の得点があります。
[カイダ(Caida)] 2点
直前のプレイヤーが捨て札した場合、同じランクのカードを出してその捨て札を取った場合に得点します。
ただし、配り直しの後の最初のプレイヤーの最初のプレイでは、カイダにはなりません。
[リンピア(Limpia)] 2点
場札を全部取ったときに得点します。
カイダとリンピアの得点は、複合することがあります(2+2=4点)。
プレイのあと、取ったカードの枚数により、どちらかのプレイヤー(チーム)に得点がつきます。
片方のプレイヤー(チーム)が20枚取っていて、もう片方が19枚以下の場合には、20枚取った側が6点を得点します。
20枚より多く取った場合には、20枚を超える1枚ごとに、さらに1点ずつもらえます。ただし、得点が偶数になるように切り上げます。
例えば、27枚取ったとすれば、6点(20枚分)+7点(7枚分)で13点となりますが、偶数に切り上げるため、14点を得点します。
どちらの側も20枚に達しなかった場合には、取った枚数の多かった側が、2点だけ得点します。
枚数が同じ場合には、ディーラーでないプレイヤー(ディーラーを含まないチーム)が2点を得点します(どちらも20枚の場合もこうなります)。
このゲームの目的は相手よりも先に40点(以上)を得点することです。
手役やプレイ中の得点もすぐに累計点に加えていきます。手役計算やプレイの途中でも、どちらかが40点に到達すれば、ゲーム終了となります。
ロンダ(同ランク3枚揃い)の手役のプレイヤーが、ロンダのカードを捨て札した場合に、次のプレイヤーが同じランクのカードでそれを取ったら(つまりカイダしたら)、取ったプレイヤー(チーム)はカイダの得点の他に10点を得ます。
ただし、この点数はプレイが終わりカードの枚数による得点計算も終わってから、実際に得点となります。また、得点を得るのを忘れて、次のディールが始まってしまったら、もう得点できません。
ロンダを宣言できるのにしなかった場合や、後述の理由でロンダを宣言できなかった場合でも、3枚揃いのカードをカイダした場合には、ロンダの捕獲となります。
30点以上の累計点のプレイヤー(チーム)は、ロンダを宣言できません。
累計点が38点のプレイヤー(チーム)は、カイダの得点を得ることができません。
ただし、累計点が36点の時に1度のプレイでカイダ+リンピアだった場合には4点得点して、40点に達することができます。
累計点を記録/表示する方法はどのようにしてもかまいませんが、エクアドルでは、プレイで使用しない8、9、10のランクのカードを使っています。
これらのカードは、スートやランクに関係なく、表向きに置かれたら2点を、裏向きに置かれたら10点を表示します。
など…1枚で2点を表示
…1枚で10点を表示
2人ゲームならば、それぞれのプレイヤーの前に得点表示用のカードを置きます。4人ゲームならば、それぞれのチームで得点係りを決めて、そのプレイヤーの前に置くわけです。
ゲームが始まるときに、得点表示用のカードはテーブルの上に表向きに置いておきます。
得点係は、そこからカードをもらったり、10点になったら1枚を裏返して何枚か返したりして、得点を表示していきます。
なお、38点になったら、すべてのカードを返します。(こうすれば、どのような場合でも、カードが足りなくなることはありません。)
ロンダの捕獲の得点は、プレイで取ったカードによる得点計算より前に行うのか、後でおこなうのか、実は明らかではないのですが、「次のディールが始まったら、もう得点できない」という記述があったので、その直前と解釈しました。