2025/8/2 赤桐
ドイツのバーデン地方のシュバルツバルト(黒森)でプレイされているタロットカードを使ったトリックテイキングゲームです。
ルールはPagat.comに基づきます。 このサイトでは、ここでは紹介しきれなかった変種や歴史なども非常に詳しく書かれていますので見るのをお勧めします。 サイトの自動翻訳(Google翻訳など)でも十分に読み取れると思います。
6人~8人。8人のときにはディーラーはプレイしません。
正式にはツェゴパックと呼ばれる54枚のドイツのカードを用います。4つのスートと切札のスートからなります。
4つのスートは、普通のトランプと同様に、スペード、クラブ、ダイヤモンド、ハートです。
絵札には、普通のトランプの絵札にカバロというカードが加わり、キング、クイーン、カバロ、ジャックの4枚になります。 ドイツ語ではそれぞれ、ケーニッヒ(Könich)、ダーメ(Dame)、カバル(Cavall)、ブーベ(Bube)と呼びます。
数札は普通のトランプと同様ですが、Aは1となります。黒いスートの1〜6のカードと赤いスートの5〜10は使用しません。
スペードとクラブのカードとその強さは次の通りです:
(強)キング、クイーン、カバロ、ジャック、10、9、8、7(弱)
ハートとダイアモンドのカードとその強さは:
(強)キング、クイーン、カバロ、ジャック、1、2、3、4(弱)
切札のスートは22枚あります。
切札の最強のカードは数字が入っていない音楽家の描かれたカードで、グシュティース(Gstieß/Stieß)と呼ばれます。
その他のカードには1〜21の数字が大きく書かれています。この中で最も強いのが21のカードです。以下、数字が小さくなるほどと弱くなり、1のカードが切札で最弱のカードとなります。
最初のディーラーは任意の方法で決めます。次回からは右隣のプレイヤーに移っていきます。
ディーラーの左隣のプレイヤーがカットしたあと、ディーラーは右隣のプレイヤーから反時計回りに各プレイヤーに4枚または3枚ずつまとめてカードを配ります(6人ゲームなら4枚、7人ゲームなら3枚です)。 そのあと、6枚のカードを裏向きにテーブルの中央に置きます。これがタロンとなります。現地ではダップ(Dapp)と呼ばれます。 そのあと、各プレイヤーに3枚ずつカードを配り、最後にタロンに6枚配ります。
各プレイヤーの手札は、6人ゲームなら7枚、7人ゲームなら6枚になり、タロンは12枚になります。 8人ゲームのときは、ディーラーは自分以外のプレイヤーに7人ゲームと同様に配ります。
ディールが終わると、プレイを始める前にビッドを行います。 ビッドに成功したプレイヤー(デクレアラー)は、他の全員を敵に回してプレイをすることになります。
このゲームはトリックテイキングゲームです。取ったカードにはそれぞれ点数があり、その点数をたくさん取ることが目的となります。 デクレアラーは一定以上の点数を取れないと、プラスの得点が得られません。 デクレアラー以外のプレイヤーは臨時のチームとなりデクレアラーと戦うことになります(以後ディフェンダーと呼びます)。
ディーラーの右隣のプレイヤーからビッドを始め、反時計回りに各プレイヤーが1回だけビッドを行います。 プレイヤーは「ソロ(Solo/ゾロ)」のビッドをするかパスをするかします。 ソロとはタロンのカードと手札の交換をしないでデクレアラーになるという宣言です。
ソロのビッドがあれば直ちにビッドが終わり、プレイに移ります。
ソロのビッドがなければ、またディーラーの右隣から反時計回りに1回だけビッドの機会があります。 プレイヤーは「ダッペン(Dappen)」のビッドを行うことができます。 ダッペンとはタロンのカードと手札の交換をしてデクレアラーのプレイを行うという宣言です。
ダッペンのビッドがあると、そのあとのまだビッドをしていないプレイヤーは「ストレッチ(Strecken/シュトレッケン)」のビッドを行うことができます。 このビッドはダッペンのビッドと同じ意味ですが、自分がデクレアラーになりたいという意思表示です。 ストレッチのビッドがなければ、ダッペンをビッドしたプレイヤーがデクレアラーになります。
ストレッチのビッドがあるとそのあとのビッドしていないプレイヤーはビッドできません。 しかし、ダッペンをビッドしていたプレイヤーは「セルフ(selber/ゼルバー)」をビッドすることができます。これもダッペンと同じ意味ですが、自分のほうがデクレアラーになるという意味です。 セルフのビッドがあると、そのプレイヤーがデクレアラーになります。 セルフのビッドがなければ、ストレッチのプレイヤーがデクレアラーになります。
ダッペン、ストレッチ、セルフは手札の交換やプレイで違いはありません。得点では少し違いがあります。
次の場合に、まだダッペンが宣言されていなければ、必ずダッペンをビッドしなければなりません(ダッペンがビッドされていたらストレッチをビッドする必要はありません)。
ダッペンやストレッチやセルフのときは、デクレアラーはタロンのカードを手札に加えたあと捨て札を行って、元の手札の枚数に戻します。 捨て札には、5点のカード(グシュティース、切札22、切札1、キング)を入れてはいけません。
手札にタロンのカードを加えたとき、5点のカードが全部(7枚)あったら、プレイは行わず、全トリック取ったものとして得点計算して終了します。 6人ゲームでソロのプレイヤーの元々の手札に5点のカードが全部あったときも、同じようにします。
デクレアラーは、プレイの前に、手札から切札3、切札2、切札1のうちの1枚~3枚を自分の前に出して公開することができます。 これをウルティ(Ulti)と呼びます。
1枚を公開したときは、最後のトリックでそのカードを使って勝つことを宣言したことになります。 2枚の公開は、最後のトリックとその前のトリックで、これらのカードで勝つことの宣言です。 3枚の公開は、最後の3トリックで、これらのカードを使って勝つことの宣言です。 これらのカードをプレイするときは、必ず上位のカード(強いカード)からプレイしなければなりません。
例えば、切札3と切札2を公開すると、最後から1つ前のトリックで切札3をプレイして勝ち、最後のトリックで切札2をプレイして勝つことを宣言します。
ウルティのカードはプレイ中もそのまま公開しておきますが、手札として扱います。 プレイの規則によってプレイしなければならないときは、宣言したトリックの前でもプレイしなければならず、その宣言の失敗になります。 この場合でも、必ず上位のカードからプレイする必要があります。
プレイはトリックテイキングゲームのルールに従いますが、次の規則があります。
トリックに勝ったら、勝ったプレイヤーが出されたカードを回収します。ディフェンダー側の取ったカードはまとめて扱います。
グシュティースのカードには特殊なルールが適用されます。 ただし、普通の最も強い切り札として使用することも可能です。
プレイ中にディフェンダー側のプレイヤーの手札の切り札がグシュティース1枚だけになっていた場合、上記のプレイ規則に従って切り札を出さなければならないときでも、グシュティースを出さないでほかのカードを出すことができます。 これをグシュティーズィーレンと呼びます。
グシュティーズィーレンを一度行うと、そのプレイヤーはグシュティースを最後のトリックまでプレイすることができません。 最後のトリックでは、必ず負けます。
ただし、最後のトリックでデクレアラーが勝った場合でも、グシュティースのカードはディフェンダー側のものになります。 ディフェンダー側は、その代わりに既に取っているトリックから1枚のカードをデクレアラーに渡します。 (ディフェンダー側が1トリックも取っていなければ、グシュティースはデクレアラーのものになります。)
プレイ後、各チームは取ったカードの点数を合計します。 タロンのカードやタロンと交換した捨て札は、デクレアラーのものとなります。 ただし、デクレアラーが1トリックも取れなかったときは、ディフェンダーのものになります。
各カードの点数は次の通りです。
| カード | 点数 |
|---|---|
| グシュティース | 5点 |
| 切札の21 | 5点 |
| 切札の1 | 5点 |
| 各キング | 5点 |
| 各クイーン | 4点 |
| 各カバロ | 3点 |
| 各ジャック | 2点 |
| それ以外のカード | 1点 |
カードの点数を合計したあと、カード2枚ごとに1点を減点していきます。端数の1枚も1点減点します。 その結果、全部の合計点数は6人ゲームでは79点、7人ゲームでは79点または78点になります。
※要するに、グシュティース、切札21、切札1、キングは4.5点、クイーンは3.5点、カバロは2.5点、ジャックは1.5点、それ以外は0.5点で合計後に端数切捨てということです。 数え方は上記以外にも工夫することができます。
ディフェンダー側が40点以上を取った時は、ディフェンダー側の勝ち、そうでないときはデクレアラーの勝ちになります。
40から負けた側のカード点数を引き、近い5の倍数に丸めたものが、ダッペン、ストレッチ、セルフのときのゲーム点となります。 ただし、0になるときは5ゲーム点とします。
ソロのときのゲーム点はそれを2倍します。
デクレアラーはこのゲーム点を、勝ちか負けかにより、他の各プレイヤーから貰ったり支払ったりします。
ただし、ストレッチやセルフがあったときは、ダッペン(セルフ)のプレイヤーとストレッチのプレイヤーとの間の支払いは、2倍になります。
デクレアラーが全トリックを取るのをマルシュ(Marsch)と呼びます。 この場合も普通通りに得点計算しますが、次の場合だけは、1人のプレイヤーが他のディフェンダーの分もデクレアラーに払います(他のディフェンダーの支払いはありません)。
万一、上記1と2が同時に起こり、支払い責任が別のプレイヤーなら、その2人が半分ずつ支払います。
ウルティの宣言の得失点は、ゲームの勝敗とは別に計算します。しかも、公開した各カードについても別々に成功失敗を判定します。
| カード(宣言)の種類 | 成功/失敗時のゲーム点 |
|---|---|
| 最後から3番目のトリックにプレイすべきカード | 10ゲーム点 |
| 最後から2番目のトリックにプレイすべきカード | 20ゲーム点 |
| 最後のトリックにプレイすべきカード | 30ゲーム点 |
デクレアラーは、各カードの成功/失敗ににより、他の各プレイヤーからゲーム点を貰うか支払うかを行います。 通常の得点に加算や減算してかまいません。 (ダッペン/セルフのプレイヤーとストレッチのプレイヤーとの間の支払いは、やはり2倍になります)。
ゲーム終了の決まりは特にありません。
2025年8月2日、なかよし村でプレイしました。
多人数のプレイなので、デクレアラーにならない限り、一人一人のプレイは(特に手が悪いときは)のんびりしたものですが、十分楽しめました。
タロンが手札の枚数の2倍もあるので、手札が悪くてもデクレアラーになって成功する可能性はあります。 しかし、やはり最初の手札に高位の切札があるほうが、成功率は高くなるようです。
切札の枚数は手札とタロンで手札の枚数以上になる可能性は高いのですが、キングが捨て札できないので、どうしてもその分切札が少なくなります。 キングは、人数が多く普通誰かはそのスートを持っていないので、切札で切られる可能性が高くなります。