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フロッグ(Frog)

2006/8/5(2022/7/2改定) 赤桐

アメリカ南部やメキシコでプレイされているゲームです。メキシコではラナ(Rana)と呼ばれます。

タロットカードのゲームから派生したトランプゲームの1つで、直接的にはドイツのタップ(Tapp)というゲームの子孫のようです。


プレイヤー

3人。

カード

通常の52枚のカードから、各スートを除いた、36枚のカードを使います。

各カードには次のような点数があります。

11点
10 10点
4点
3点
2点

これ以外のカードは0点です。

各スートのカードの強さの順位は強いものから順に:

   10Q6  となります。

ディール

最初のディーラーは任意の方法で決めます。 次回からは、ディーラーは時計回りに交代します。

ディーラーは、各プレイヤーに3枚ずつまとめて配り、 そのあと3枚をテーブルに裏向きに置きます。これはウィドー(Widow)と呼ばれます。 そのあと、4枚ずつまとめて2回配ります。 各プレイヤーの手札は11枚になります。

ビッド

ディールが終わると各プレイヤーは自分の手札を見てビッドをします。ビッドはディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順に行います。

ビッドの時には後述する3種類のビッドのどれかを行うか、パスをします。

誰かがビッドをしたら、その後のプレイヤーはそれより強いビッドをするか、パスをしなければなりません。一度パスをするともうビッドはできませんが、そうでなければ何度でもビッドできます。

最後にパス以外のビッドを行ったプレイヤーがビッダーになります。

なお、全員がパスをした場合には、ディーラーが交替して配り直しとなります。

ビッドの種類

ビッドは以下の3種類です。後ろに記述しているほど強いビッドになります。 どのビッドをおこなっても、1人で61点以上を取ることがプレイの目標となります。

フロッグ(Frog)

ハートを切札にします。プレイの前に、ビッダーはウィドーを手札に加え、自由に3枚を捨て札することができます。

チコ(Chico)

ビッダーはハート以外のどのスートでも切札として選ぶことができます。ウィドーは交換できず見ることもできません

グランド(Grand)

ハートが切札になります。ウィドーは交換できず見ることもできません

プレイ

フロッグのビッドのときは、ビッダーはプレイの前にウィドーを手札に入れ、自由に3枚を裏向きに捨て札します。 ウィドーのカードを捨て札してもかまいません。

ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードを行います。

通常のトリックテイキングゲームのルールに従ってプレイします。つまり:

  1. リードされたスートのカードがあれば、そのスートを出します(複数あればどれでもかまいません)。
  2. なければ、切り札を出さなければなりません(複数あればどれでもかまいません)。
  3. それもなければ、どのカードを出してもかまいません。
  4. 切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。
  5. 切札が出ている場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。
  6. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。

得点

プレイの後、ビッダーは自分の取った点数を合計します。ウィドーや捨て札の中のカードの点数もビッダーのものとなります。

ビッドの種類ごとに得点は次のようになります。

フロッグ

61点以上取ったときには、60点を超える1点ごとに1ゲームポイントずつ、ビッダー以外の各プレイヤーはビッダーに支払います。

60点の時には引き分けで、支払いはありません。

59点以下のときには、60点より少ない1点ごとに1ゲームポイントずつ、ビッダーがビッダー以外の各プレイヤーに支払います。

チコ(Chico)

フロッグと同様ですが1点ごとに2ゲームポイントとなります。

グランド(Grand)

フロッグと同様ですが1点ごとに4ゲームポイントとなります。

ゲーム

ゲームがいつ終わるかについての決まりはありません。


2022年7月2日になかよし村でプレイしました。ルールが簡単な割にはとてもバランスの取れた面白いゲームです。 私がプレイした限りではビッドのときの全員パスはなく、最終ビッドでは3種類のビッドがどれも同じくらいずつ選ばれていました。