2000/3/4 赤桐
現在イスラエルでポピュラーなゲームだそうです。イスラエルでは単にホイストと呼んでいます。
このゲームはトリックテイキングゲームですが、ちょうどビッドしたトリックの数だけ取ることが目的のゲームです。
ルールはJohn McLeod氏のサイトhttp://www.pagat.com/によりました。
4人。各プレイヤーは自分のために戦います(パートナーにはなりません)。
普通の52枚のトランプ。
各スートの強さは普通通り(強)A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2(弱)です。
最初のディーラーは任意の方法で選びます。次回からはディーラーは時計回りに交代します。
カードは1枚ずつ、各プレイヤーの手札が13枚になるように配ります。
このゲームでは2つの種類のビッドを順に行います。
最初のビッドは、ディーラーの左隣から時計回りに行います。各プレイヤーは自分が取ることのできると思うトリック数と自分が切札にしたいスートを宣言します。例えば、ハートを切札にして5トリック取るつもりならば、「ファイブ・ハート」と宣言します。切札をなしにすることもできます。このときには「ノートランプ」を宣言します。
トリック数は5トリック以上(13トリック以下)でなければなりません。このような宣言をしたくないときにはパスを宣言します。今までにパス以外のビッドがあった場合には、それよりも強いビッドをしなければなりません。強いビッドとは、今までの宣言のトリックより大きいビッドか、あるいは同じトリック数でもより強いスートのビッドです。スートの強さはコントラクトブリッジと同様(強)ノートランプ、スペード、ハート、ダイアモンド、クラブ(弱)の順です。
パスをしたプレイヤーが再びビッドに参加することも可能のようです。
続けて4人がパスをしたら最初のビッドは終了します。つまり最後のビッドをしたプレイヤーのあと3人パスをした場合、最後のビッドをしたプレイヤーは自分でもっと強いビッドに変えてよいし、パスをしてビッドを終わらせてもかまわないわけです。
最後にビッドしたプレイヤーをデクレアラーと呼びます。
なお、全員が最初からパスをした時には、このディールはプレイを行いません。 同じディーラーが次のディールを行います。
2回目のビッドは、デクレアラーの左隣から時計回りに行います。(デクレアラーは行いません。)
各プレイヤーはそれぞれ、デクレアラーの宣言したスートを切札として、自分が何トリック取ることになるかを宣言します。 0トリックの宣言(まったくトリックを取らないという宣言)もできます。もちろん各プレイヤーのビッドは1回だけです。
全プレイヤーのビッドしたトリック数の合計が13より多いときオーバーの状態と呼びます。逆に13より少ないときはアンダーの状態と呼びます。
オーバーかアンダーかはプレイヤーの戦略だけでなく得点に影響します。
デクレアラーの宣言したスートを切札にして、トリックテイキングゲームを行います。最初のリードはデクレアラーです。
プレイのルールはコントラクトブリッジなどとまったく同じです。つまり:
プレイが終了したら、各プレイヤーは自分の取ったトリック数と自分の宣言したトリック数を比べて、それぞれが次のように得点します。
宣言と同じ数のトリックを取ったときには、そのトリック数を2乗して10を加えた数が得点となります。例えば、4を宣言して4トリック取った時は、4x4+10=26点になります。
宣言と同じ数のトリックを取ることができなかったときには、宣言したトリック数と実際に取ったトリック数の差に10を掛けたものが マイナスの得点となります。 例えば、5トリックを宣言して7トリック取ったときや、6トリックを宣言して4トリックしか取らなかったときは、2トリックの差なので2x10=マイナス20点となります。
トリックをまったく取らなかったときには、オーバーの状態だったならば30点、アンダーの状態だったならば50点を得点します。(ルールには記述がないのですが、全員のビッドを合わせて13トリックちょうどのときもオーバーの点数になると思います。)
トリックを取ってビッドに失敗した場合、取った最初の1トリックはマイナス50点ですが、それよりもっと取ったトリックについては、1トリックにつき10点のプラス点となります。例えば、4トリック取った場合は -50+(10x3)=マイナス20点となります。
プレイが終わったときに、誰かの累計の得点が予め決めておいた得点に達した場合にゲーム終了となり、累計点が最高のプレイヤーが勝者になります。同点の場合には、誰か1人が勝者になるまで、ディールを続けます。
このバリエーションでは、全員が最初からパスをした場合、各プレイヤーは手札から3枚のカードを裏向きにして右隣のプレイヤーに同時に渡します。自分に渡されたカードを見る前に渡さなければなりません。そのあと、渡されたカードを 手札に加えてビッドを行います。
それでも4人全員がパスをしたときには、同じことをもう1度行います。
それでも全員がパスの場合には、同じディーラーによる配り直しとなります。
つぎのようなバリエーションがあります。