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クリプカシノ(Krypkasino)

2016/5/7赤桐

カシノゲームの一種ですが、できるだけ場札を取らないようにするゲームです。スウェーデンだけでプレイされています。 ルールはPagat.comによります。


プレイヤー

2人〜6人。個人戦を行います。

4人または6人のときには、1人おきのプレイヤーが同じチームになって、チーム戦を行ってもかまいません。 6人のときは、対角線上の2人がチームになって、3チームの対抗とすることもできます。

カード

通常の52枚のトランプを2組混ぜて使います。ジョーカーは使いません。

カードなどの点数は次のようになります。できるだけ点数を取らないようにするのがゲームの目的です。

カード    点数
D10(ストーラン/stran/ビックカシノ) 3点
S(リラン/lillan/リトルカシノ) 2点
S       2点
上記以外のスペードのカード 各1点
上記以外のA(エース) 各1点

ディール

最初のディーラー任意の方法に決めます。 次回からは時計回りに交替します。

ディーラーは次のようにカードを配ります。

  1. 自分の左隣から時計回りの順に、決められた枚数のカードをまとめて、裏向きに各プレイヤーに配ります。これが手札です。
  2. 次に、テーブル中央に、表向きに、決められた枚数のカードを置きます。。
  3. 上記1、2をもう一度、繰り返します(繰り返し時には配る枚数が前回と異なることもあります)。

テーブル中央に表向きに置かれたカードを場札と呼び、場札の置かれているところを、と呼ぶことにします。

プレイ人数により、配る枚数は次のようになります。

プレイヤー数 最初に配る手札 最初に配る場札 2度目に配る手札 2度目に配る場札 手札合計 場札合計
2 3 2 3 2 6 4
3 3 3 2 2 5 5
4 3 2 2 2 5 4
5 2 2 2 2 4 4
6 3 2 2 0 5 2

残ったカードは裏向きのままテーブルに置いておきます。

全プレイヤーが手札を使い切ったら、配り残りのカードがあれば、最初と同じディーラーが2枚ずつまとめて、各プレイヤーに4枚のカードを配ります。場札は配りません。 このときディーラーは交替しません。 このように追加ディールする回数は、2人プレイ:11回、3人プレイ:7回、4人プレイ:5回、5人プレイ:4回、6人プレイ:3回、となります。

最初のディール後

最初のディール(追加ディールでないもの)のあと、場に絵札()があれば、それらすべてを場から除去し、脇に置いておきます。 (通常は、点数のあるスペードのカードとそれ以外のカードは、別の山にしておきます。)

このカードは、最後の追加ディール後のプレイを含めて、一番最後に場札を1枚以上取ったプレイヤーがもらいます。

プレイ

ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順にプレイを行います。追加ディールのあとも、ディーラーの左隣から始めます。

プレイは、手札から1枚のカードを場に置くことで行われます。

プレイしたカードが下記の条件に合致すれば、場札を取ることになります。この場合、プレイしたカードと取った場札をまとめて、プレイヤーの近くに裏向けに置きます。これらを取ったカードと呼ぶことにします。取ったカードはこれ以降プレイには使用しません。

プレイしても場札を取ることができない場合には、プレイしたカードはそのまま場に置かれて場札になります。これをクリパ(krypa/捨て札)と呼びます。

場札の取り方

得点のための点数とは別に、カードを取るためには、各カードは次の点数を持っています。この点数およびすべてのプレイではスートは無関係です。

場札のカードの点数と、出したカードの点数が同じなら、取ることになります。 例えば、Sをプレイすると、場にあるDを取ることができます。またをだすと、場のを取れます。ただし、を出しても、場のを取れません。場にあるは1点で、プレイしたは14点だからです。

[D7] ← [S7]

[CQ] ← [HQ]

[CQ] ×← [HQ]

また、場札のカードの数字を合計して、プレイしたカードの数字と同じになる場合にも、その場札を全部取ることになります。

例えば、場にがあり、をプレイした場合には、1()+3()+3()+5()=12()なので、これらを取ることになります。

[CA] [H3] [S3] [D5] ← [DQ]

同じ点数のカードや合計して同じ点数になるカードが場に何組かある場合には、その全部を取ることになります。 例えば、場にがある場合、3+8=11, 5+6=11,11=11となるので、をプレイすると、このすべてのカードを取ることになります。

[C3][D8][C5][H6][DJ]← [SJ] 全部取ります

ただし、同じカードを重複して2つの組に使うことはできません。例えば、場のカードがだった場合、を出すと、の1枚とは取ることができますが、もう1枚のは場に残ります。をもう1度と組み合わすことはできないからです。

[C3] [D3] [S6] ← [h9] この場合は全部は取りません。

取ることができる場合、取らないことはできません。取ることができるカードが何組もある場合、そのすべてを取らなければなりません。

取ることのできるカードの組み合わせが2種類以上あるときは、どれを選んでもかまいません。 例えば、場にとあり、を出したときは、を取っても、を取ってもかまいません。 (ただし、両方の種類を同時に取ることができるときは、両方取らなければなりません。)

タッベ(tabbe/スイープ)

タッベというのは、プレイで場札を全部取ってしまうことです。

このゲームでは、手札の中にタッベが可能なカードがあれば、かならずそれを出してタッベを行わなければなりません (そのようなカードが手札に複数枚あれば、そのうちどれを出してもかまいません。)

プレイを行って次にタッベが可能な状態になったら、そのプレイヤーは次のプレイヤーがどのランクのカードを出せばタッベになるかを言い、 注意を促します。 ただし、これは義務ではないので、言わなくてもかまいません。

タッベを行ったプレイヤーは5点をもらいます。 タッベを行ったプレイヤーの直前の番のプレイヤーは、「タッベ補助」としてマイナス5点をもらいます。 タッベを行ったプレイヤーは、後で行う得点計算のために、取ったカードのうち1枚を表向きにしておきます。

カードを配った後の最初のプレイ(追加ディール後も含む)でタッベになった時は、ディーラーがタッベ補助のプレイヤーとなります。

ドゥーベル・タッベ(dubbeltabbe/ダブル・スイープ)

次の条件の両方を満たしてタッベが行われた場合、ドゥーベル・タッベとして、タッベを行ったプレイヤーは10点をもらいます。 タッベ補助のプレイヤーはマイナス10点をもらいます。 (通常のタッベの5点、マイナス5点は与えられません)。

  1. 場にカードが1枚だけあること。
  2. 場のカードと同一のカード(同じスートで同じランクのカード)を出してタッベを行うこと。

ただし、ドゥーベル・タッベは強制ではないので、手札にドゥーベル・タッベとなるカードと通常のタッベとなるカードがある場合、 通常のタッベとなるカードを出してもかまいません。

追加ディール

全プレイヤーの手札がなくなり配り残りのカードがあれば追加ディールを行いますが、その前に、 場にあるすべての絵札()は、そのときまでに最後に場札を取ったプレイヤーのものになり、 そのプレイヤーの取ったカードに加えられます。

そのあと、最初のディールを行ったのと同じディーラーが、2枚ずつまとめて2回配り、各プレイヤーの手札を4枚とします。

最後の追加ディールを行うときは、ディーラーは最後であることを告げなければなりません。

プレイの終わり

全員の手札がなくなり、配り直すカードもなければ、プレイは終了します。

残った場札は、最後に場札を取ったプレイヤーのものとなります。 プレイの最初に脇に置いておいた絵札()も最後に場札を取ったプレイヤーのものになります。

なお、プレイの最後にプレイするプレイヤー(ディーラー)が実際に場札を全部取った時はタッベになりますが、 残った場札が最後に場札を取ったプレイヤーのものとなるという理由で場札を全部取っていっても、タッベにはなりません。

得点

プレイが終わると、各プレイヤーは自分の取ったカードの点数とタッベ、タッベ補助の点数を合計します。

プレイヤー全員の得点を合計すると、42点となるはずです。

ゲーム

ゲームの終了条件は特に決められていないようです。 プレイ前に、回数や時間を決めておくとよいでしょう。

得点の最も少ないプレイヤーが勝者となります。


別ルール

次のようなルールもあるということです。


なかよし村で2016年5月7日にプレイしました。

プレイは結構難しかったですが、非常に面白く遊ぶことができました。 (私の卓は4人のチーム戦を行いました。)