2001/4/7 赤桐
アイスランドでプレイされているトリックテイキングゲームのマニ(Manni)の一種です。トリャマン(Trjámann)と同じようなゲームですが、もう少し複雑なゲームです。多分ラウガバトンスの町でプレイされているのでこの名がついたものと思われます。
ルールはhttp://www.pagat.com/によりました。
3人。
普通の52枚のトランプを使います。カードの強さは、A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2の順です。
最初のディーラーは 任意のやり方で決めます。ディーラーはディールごとに左隣のプレイヤーに移ります。
ディーラーは、ディーラーの左隣から時計回りに、まとめて4枚ずつ16枚のカードを各プレイヤーに配ります。残った4枚はテーブル中央に裏向きに置きます。これをマニと呼びます。
ディーラーの左隣のプレイヤーはそのディールでプレイするコントラクト(ゲームの種類)を次の中から選択します。ナロー以外のコントラクトでは、できるだけトリックをたくさん取るのが目的になります。
各プレイヤーは、以前自分が選択したコントラクトを再び選択することはできません。
コントラクトを選択したプレイヤーをデクレアラーと呼びます。
全プレイヤーがすべてのコントラクトを選択し終わったとき、つまり3人x6種類=18ディールが終わったら、ゲームは終了します。
ディーラーの左隣がコントラクトを選択したあと、他のプレイヤーが別のコントラクトを選択することもできます。これをオーバーコールと呼んでおきます。
オーバーコールの場合でも、それを選択するプレイヤーは、今までに選択したことがないコントラクトしか選ぶことができません。またオーバーコールでナローを選択することはできません。
説明のために、ディーラーの左隣のプレイヤー(最初にコントラクトを選択したプレイヤー)をA、その左隣のプレイヤーをB、その左隣のプレイヤーつまりディーラーをCとしておきます。
Aのコントラクトのあと、Bがまずオーバーコールする権利があります。基本的な制限(今までに選択したことがなく、ナロー以外であるということ)以外には、オーバーコールするコントラクトには制限がありません。オーバーコールがあった場合には、Aはさらにオーバーコールすることができます。この場合のコントラクトは、基本的な制限内であれば(今までに選択したことがなく、ナロー以外であれば)、何でもかまいません。最初に言ったコントラクトとは違っていてもかまいません。
Bがオーバーコールしなければ、Cがオーバーコールする権利があります。やはり、基本的な制限以外には、オーバーコールするコントラクトには制限がありません。この場合も、Aが上記と同様にさらにオーバーコールすることもできます。
BがオーバーコールしてAがさらにオーバーコールした場合には、Cは何も言うことは出来ません。
BがオーバーコールしてAがこれに対してオーバーコールしなかった場合には、Cはオーバーコールすることができます。ただしこの場合には、基本的な制限以外に、オーバーコールできるコントラクトは、より強いコントラクトだけです。この場合のコントラクトの強さは、強いものから順に、グランド、ハート、スペード、ダイアモンド、クラブです。このオーバーコールがあると、もうAもBも何も言うことはできません。
最後にオーバーコールしたプレイヤーがデクレアラーになります。
オーバーコールでデクレアラーになったプレイヤーは14トリック以上取れないとマイナス点になります。
なお、オーバーコールを選択した結果、すべてのコントラクトを既に選択し終わっているプレイヤーがいる場合、その右隣のプレイヤーがディーラーの番でもディールを行わず、ディーラーは左隣に移ります。(注)
デクレアラーは、4枚までのカードを捨て札して、マニから同じ数のカードを引いてくることができます。
トリックテイキングゲームの普通のルールに従います。
デクレアラーが最初のリードを行います。
リードされたスートに対してはフォローの義務があります。フォローできないときには、どのカードをプレイしてもかまいません。
ディールが終わると、ナロー以外の場合は、次のように得点を計算します。
ナローのコントラクトのときは:
ただし、オーバーコールの場合、デクレアラーが15トリック取ったら、デクレアラーが4点得点し、他の2人の得点はそれぞれマイナス2点となります。デクレアラーが16トリック取った場合には、クレアラーが8点得点し、他の2人の得点はそれぞれマイナス4点となります。14トリック以下の場合は次のように得点を計算します。
18ディールが終わって、最も得点の高いプレイヤーの勝ちになります。
この点についての記述はhttp://www.pagat.com/にはありませんでした。この記述は著者の推測です。