2011/4/2 赤桐
ネパールで盛んなラミー系のゲームです。特にカトマンズ付近でプレイされているようです。ブータンでもプレイされています。
ルールは主に http://www.pagat.com によります。
2人〜5人。
52枚のカードを3組を使います。ジョーカーは使用しません。
カードのランクは(低)A、2、3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、A(高)の順です。Aは最も下のカードとしても最も上のカードとしても使えるわけです。
ゲームの途中で、あるプレイヤーがカードを1枚選びます。このカードと同じランクのカードはすべてワイルドカードになります。また、このカードと同じスートでランクが1つ違うカードもワイルドカードです。
たとえば10が選ばれたカードならば、10、10、10、10、9、Jがワイルドカードです。
ワイルドカードは、他のどのカードの代わりにでも使うことができます。
得点に影響するので、ワイルドカードの種類は次のように分けられます。
1.ティプル(tiplu)
選ばれたカードと同じスートで同じランクのカードです。
2.ポプル(poplu)
選ばれたカードを同じスートで1つ上のランクのカードです。選ばれたカードがKならA、Aなら2となります。
3.ジプル(jhiplu)
選ばれたカードを同じスートで1つ下のランクのカードです。選ばれたカードが2ならA、AならKとなります。
4.普通のワイルドカード
選ばれたカードと別のスートで同じランクのカードです。
このゲームの目的は3枚のカードの組み合わせをできるだけたくさん作ることです。他のラミーゲームとは違い、3枚より多い枚数の組み合わせは認められません。
組み合わせには次ような種類があります。
同一のカード(同じスートで同じランクのカード)の3枚です。例えば、K、K、Kです。
同じスートの3枚の続き札のことです。例えば、10、J、Qの3枚はピュア・シークエンスになっています。
ワイルドカードを含んではいけません。ただし、ワイルドカードとなっているカードでも、本来のスートとランクとして使うことはできます。
A(エース)は2の下のカードとして、A-2-3というようにつながります。また、Kの上のカードとしてQ-K-Aというようにもつながります。しかし、K-A-2というようにはつながりません。
ピュア・シークエンスのカードが、ジプル、ティプル、ポプルの3枚であったときは、マリッジ(Marriage)と呼ばれます。
ワイルドカードを1枚または2枚含んだ、同じスートの3枚の続き札のことです。(普通のカード1枚とワイルドカード2枚の組み合わせは、すべてダーティー・シークエンスになります)。
同じランクで異なったスートのカード3枚です。例えば、2、2、2の3枚はトリプレットです。ワイルドカードを含んではいけません。ただし、ワイルドカードとなっているカードでも、本来のスートとランクとして使うことはできます。
同じランクで異なったスートのカード2枚とワイルドカード1枚の組み合わせです。例えば、JとJとワイルドカードです。
なお、同じランクで同じスートのカード2枚とワイルドカード1枚は、組み合わせとして認められません。
最初のディーラーは任意に決めます。次回からは時計回りに交替します。
各プレイヤーに1枚ずつ21枚のカードを配ります。
残ったカードは山札としてテーブル中央に裏向きに置きます。山札の一番上のカードは表にされて山札の横に置かれます。これが最初の捨て札となります。プレイ中の捨て札はこの上に置かれ、捨て札の山となります。
ツネラ(3枚の同一カード)を配られたプレイヤーは、プレイの前のそれを表向きにテーブルに出すことができます(出したカードはそのままテーブルに置かれます)。これにより、プレイ後に特別の得点を得ることができますが、配られていても出さなくてもかまいません(この場合得点はもらえません)。
プレイは時計回りに行われます。最初にプレイするのはディーラーの左隣のプレイヤーです。
各プレイヤーのプレイは次のように行います。
1)まず、山札の一番上のカードまたは捨て札の山の一番上のカードを1枚取って手札に加えます。(つまり、捨て札を取ることができるのは、直前のプレイヤーの捨て札だけです。)
2)次に、手札でツネラまたはピュア・シークエンスが3組できていたら、それをテーブルに表向きに出すことができます。すでにその3組を出しているプレイヤーは、そのあと4組の組み合わせ(どのような組み合わせでもよい)ができたら、それを出すことができます。同じ回に最初の3組と残り4組を全部出してもかまいません。
3)手札から1枚を捨て札の山に捨てます。捨て札の山は、今までに捨てたカードが見えるように、ずらして上に表向きに置きます(取ることができるのは一番上のカードだけですが)。捨て札の山から取ったプレイヤーは、そのカードをその回に捨て札することはできません。
最初の3組の組み合わせは、ツネラが何組でピュア・シークエンスが何組と決まっているわけでなく、合計して3組あればOKです。プレイ開始前にツネラをテーブルに出していたら、それも3組のうちに数えることができます。
最初の3組の組み合わせを最初に出したプレイヤーは、山札の中ほどから1枚のカードを引き、他のプレイヤーには見せないで自分だけで見ます。そのあと、このカードを山札の一番下に裏向きに置きます。このカードがワイルドカードの基になるカード(ティプル)となります。
この後で最初の3組を出したプレイヤーは、山札の下のティプルのカードを見ることができます。
まだティプルのカードを見ていない(最初の3組を出していない)プレイヤーがワイルドカードを捨て札した場合、次のプレイヤーが既にティプルのカードを見ていたら、そのプレイヤーはそのワイルドカードを捨て札の山から取ることはできません。必ず山札から引かなければなりません。
最初の3組を出しているプレイヤーが、そのあと4組の組み合わせを作ってテーブルに出し、1枚を捨て札して手札がなくなれば、プレイが終了します。これを上がりと呼びます。
最初の3組を出たプレイヤーが、ティプルのカードを見たあと、その回にあとの4組を出して上がることもできます。
プレイヤーが山札の最後のカード(ティプルのカード)より1枚上のカードを取り、捨て札しても上がりにならなかった場合には、ディーラーが最後の捨て札以外の捨て札をすべて取り、シャッフルしてティプルの上に置いて山札とします。
3枚ずつの組み合わせを作らないで、同一(同スート同ランク)のカード2枚ずつの組み合わせを作ることもできます。これをダブリー(dublee)と呼びます。
8組のダブリーを作って出せば、上がることができます(捨て札した後、手札が残っていますが、かまいません)。
7組のダブリーを作ったら、それをテーブルに出してティブル(ワイルドカード)を見ることができます。しかし、ダブリーにワイルドカードを使うことはできません。
ダブリーのプレイヤーがワイルドカードを見た場合には、それ以降は、上がることができる場合以外は、捨て札の山からカードを取ることはできません。
プレイが終わると、上がったプレイヤーは、ティブル(ワイルドカード)をすでに見たプレイヤーからは3点を、まだ見ていないプレイヤーからは10点をもらいます。
8組のタブリーを作って上がったプレイヤーは、さらに各プレイヤーから5点ずつもらうことができます。
そのほかに、上がったプレイヤーを含む全プレイヤーは次の得点があります。
1)配られたカードでツネラができていてプレイ前に出した場合
2)マリッジをテーブルに出していた場合
3)上記に含まれず、手札またはテーブルに出したカードにあるワイルドカード
これらの得点は、各プレイヤーが他の全プレイヤーからもらうことができます。つまり、各プレイヤーどうしで得点の差額のやり取りが行われます。
この得点のやりとりを簡単にするために、上がったプレイヤーと他の各プレイヤーの間で、次のように得点のやり取りを行っても同じことになります。
つまり、上がったプレイヤーが各プレイヤーからもらう得点は(マイナスならば払う得点は):
上がり支払 + 総計点数 − (個人点数 X 人数)