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ムポイルロット(Mpourloto)

2010/9/4 赤桐

 ギリシャでプレイされているゲームです。フランスのブロットの仲間のゲームですが、いくつかの違いがあります。


人数

 4人。向かい合った2人がパートナーになります。

カード

 各スート10の32枚。

目的

  トリックテイキングにより点数のあるカードを取ることにより得点します。手役(てやく)もあります。

 プレイの前に切札を決めたチームは、相手チームより点数をたくさん取らなければ得点できません。

カードのランクと点数

切札の場合 ランク 10
点数 20 14 11 10 4 3 0 0
切札以外 ランク   10  
点数 11 10 4 3 2 0 0 0

手役

 各プレイヤーの配られたカードの中に次のような組み合わせがあれば、点数があります。

シークエンス(sequence)

 同じスートの3枚以上の続き札です。例えば、SSS10が手札にあればシークエンスになります。シークエンスを判定するときには、カードのランクは10の順の並びになります。

3枚のシークエンス 20点
4枚のシークエンス 50点
5枚のシークエンス 100点

 6枚以上のシークエンスは数えません(5枚シークエンスの扱いになります)。

フォーカード(four of a kind)

 同じランクのカード4枚が手札にあった場合です。例えば、が4枚あればフォーカードになります。どのランクでもかまいません。100点です。

ムポイルロット(mpourlotto)

 切札のキングクイーンを手札に持っていれば20点が与えられます。

 1人のプレイヤーの手札に上記の手役があって宣言を行えば、そのチームの得点となります。別の種類の手役ならば、カードを重複して使ってもかまいません。

ティール

 最初のディーラー任意に決めます。次回からは時計回りに交替します。

 ディーラーは、左隣のプレイヤーから時計回りに、1枚ずつ5枚のカードを各プレイヤーに配ります。次のカードは表向きにテーブル中央に置き、切札候補カードとします。

ビッド

 切札候補カードのスートを切札にするかどうかを ビッドします。ビッドの順序は、ディーラー、ディーラーのパートナー、ディーラーの右隣のプレイヤー、ディーラーの左隣のプレイヤーです。

  誰かがこのスートを切札にすると宣言すれば、ビッドはそれで終わります。宣言したくない場合は、パスと言います。

 全員がパスをした場合、同じ順序でもう一度ビッドを行います。このときには、切札にしたいスートを宣言します。どのスートでも切札にすることができます(切札候補カードのスートでもかまいません)。誰かがパス以外のビッドをしたらそれでビッドは終了します。

 2回目にも全員がパスをした場合、そのハンドは流れになります。次のディーラーが新しくディールを行います。

交換

 ビッドが終わると、切札候補カードと同じスートののカードを持っているプレイヤーは、それを切札候補カードと交換することができます。(それが切札にならなかった場合でも交換できます。)

残りのカードのディール

 そのあと、ディーラーは配り残しているカードから各プレイヤーに1枚ずつ3枚のカードを配ります。切札候補カード(またはそれと交換されたカード)は最後にディーラーに配られます。

手役の宣言

 ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順に、手役を発表し、そのカードをみんなに見せ、手札に戻します。

プレイ

 ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードを行い、トリックテイキングのプレイを行います。

 リードされたときのフォローの規則は次の通りです。

 )リードされたスートのカードを持っていれば出さなければなりません。

 )リードされたスートのカードがなくて、切札があれば必ず切札を出さなければなりません。

 )リードされたスートも、切札もなければ、それ以外のカードを出すことができます。

 )上記のルールを守ったうえで、そのトリックで今までに出たどのカードにも勝つことができるカードを持っていたら、出さなければなりません。

 )これらのルールに従って出すことのできるカードが2枚以上あれば、そのうちどれを出してもかまいません。。

 パートナーが最も強いカードを出していても、それより強いカードを出すことができれば、それを出さなければならないという点と、勝つことができなくても切札がプレイできれば切札を出さなければならない点にご注意ください。

得点

 各チームは、トリックに勝って取ったカードの点数と、最後のトリックの点数(勝ったほうに10点)と、宣言した手役の点数を加えたものを得点します。手役以外の点数の合計は162点になるはずです。

 ただし、各チームのこの点数を比較して、切札を決めたほうのチームの得点のほうが少ないかあるいは同点の場合には、切札を決めたチームの得点は0点になります。相手チームは、162点に両方のチームの手役の点数を加えたものが得点となります。これをメサ(mesa)と呼びます。

 あるチームが全トリックを取った場合には、そのチームは最後のトリックに勝った10点の代わりに90点をもらえます。これをカポ(capo)と呼びます。つまり、242点に自分のチームの手役の点数を加えた得点になります。

ゲーム

 何ディールか行って、得点計算の結果、累計点が1000点以上になったチームがあれば、そのチームの勝ちとなります。

 どちらのチームも同時に1000点以上になった場合には、点数の高いチームの勝ちです。同じならさらに2ディールのプレイをします。


 なかよし村で、2010年9月4日にプレイしました。トリックテイキングゲームとして普通に面白く遊べました。