2004/8/7 赤桐
北アメリカでプレイされているカナスタのバリエーションです。
ルールは John McLeod氏のホームページ(http://www.pagat.com/)によります。
6人。1人おきに座った3人ずつがチームになります。
52枚の通常のカードに2枚のジョーカーを加えた54枚のカードを4組使用します。合計216枚のカードを使うことになります。カードの裏模様は違っていてもかまいません。4組のカードは混ぜ合わされます。
メルドというのは、カードの特定の組み合わせを、テーブル上に見えるように出して、得点を得ることです。
このゲームにおいては、同じランク(数位)のカードが3枚以上あれば、それをメルドすることができます。例えば7のカード3枚とか、キングを5枚とかです。
メルドは7枚以内でなければなりません。
自分のチームのメルドに、カードを付け加えることもできます。これをレイオフ(Lay Off)と呼びます。
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1つのメルドのカードは重ねて置きますが、インデックスが見えるように、ずらしておきます。縦にずらすことが多いようです。チームのメルドは誰が作っても区別する必要はなく、同じ所に置いておきます。
ジョーカーと2のカード全部はワイルドカード(代札)になります。ワイルドカードは、メルドする場合、他のカードの代わりに使うことができます。
1つのメルドに使うことのできるワイルドカードは3枚以内です。
ワイルドカードでないカードを、ナチュラルカードと呼びます。
1つのメルドには少なくとも2枚のナチュラルカードが入っていなければなりません。
メルドした場合のメルドの点数は、メルドしたカードの点数の合計点です。
また、プレイ終了時に手札が残っていた場合には、手札のカードの点数の合計点がマイナス点となります(メルドの点数から、手札の点数を引くことになります。)
使用しなかったフット(配られた11枚のほうのカード)のカードの点数もマイナス点になります。
カードの点数は次の通りです:
ジョーカー | 50点 | |
2 | 20点 | |
A | 20点 | |
K、Q、J、10、9、8 | 10点 | |
7、6、5、4、黒3 | 5点 |
(黒3とは3と3のことです、赤3すなわち3と3にはカードの点数はありませんが、ボーナス点がつきます。詳しくは後述します。)
7枚のカードからなるメルドのことをカナスタと呼びます。カナスタには4種類があります。前記のカードの点数に加えて次のボーナス点がつきます。
メルドは7枚以内なので、カナスタにカードを加える(レイオフする)ことはできません。
ナチュラルカナスタ (ワイルドカードを含まない7のランク以外の同位カード7枚) |
500点 | |
ミックスドカナスタ(ワイルドカードを含む同位カード7枚) | 300点 | |
ワイルドカナスタ(ワイルドカード7枚) | 1000点 | |
セブンカナスタ(7のカード7枚) | 1500点 |
カナスタは普通のメルドにレイオフをすることにより作ってもかまいません。
カナスタは、普通のメルドと異なり、一番上のカードだけが見えるように重ねて置きます。
ナチュラルカナスタの一番上のカードには赤のカードを、ミックスドカナスタの一番上のカードには黒のカードを置きます(可能ならば)。
最初のディーラーは任意のやり方で決めます。次のディールからは、時計回りにディーラーが交代します。
ディーラーは、左隣のプレイヤーから時計回りに1枚ずつ、各プレイヤーに13枚のカードを配ります。そのあとやはり1枚ずつ11枚のカードを各プレイヤーに配ります。最初の13枚は手札になりプレイヤーは見ることができますが、後の11枚は見ることはできず裏向きのまま置いておきます。これをフット(foot)と呼びます。
残りのカードは山札(Stock)としてテーブル中央に置きますが、山札の一番上のカードは表向きにして、山札の横に置きます。これはアップカードと呼ばれますが、最初の捨て札としての扱いを受けます。プレイ中の捨て札はこの上に置かれ、「捨て札の山(Discard Pile)」となります。
各プレイヤーは、自分の番の時に、次のようなプレイを行います。
1.山札の一番上のカード2枚を取る(ドロー)、または捨て札の山の全部を手に取る。
2.メルドやレイオフを行う。あるいは、しなくてもよい。
3.手札から1枚のカードを捨てる。
ドローは、山札の一番上のカードを2枚手札に加えることです。
もし赤3をドローしたら、それを表向きにしてテーブルに出し、再びドローします。
捨て札を取る場合には、一番上のカードだけでなく、捨て札の山の全部のカードを取らなければなりません。
捨て札を取ることのできる条件は、フローズンの場合と、そうでない場合では違ってきます。フローズンというのは赤3やワイルドカードが捨て札の山の中に含まれている場合です(赤3が含まれるのはアップカードが赤3であったときだけです)。
なお、捨て札の一番上のカードが黒3だった場合やワイルドカードだった場合には、決して捨て札を取ることはできません(赤3だった場合も取れません)。
捨て札の一番上のカードと、手札のナチュラルな2枚のカードで、直ちにメルドを作らなければなりません。これができなければ、捨て札を取ることができません。
メルドにはそれ以外のカードを付け加えることもできます。捨て札のカードも付け加えることができます。
フローズンの場合と同じように、捨て札の一番上のカードと手札のナチュラルな2枚のカードで直ちにメルドを作る場合に、捨て札をとることができます。
それ以外に、捨て札の一番上のカードが自分のチームのメルドにレイオフできるカードであった場合も、そのカードを取ってレイオフすることができます。(この場合も捨て札の山全体を取ることになります。)
あるチームが最初のメルドを作るときには、そのメルドの点数は次の点数以上でなければなりません。2つ以上のメルドを同時に作って、その合計が次の点数以上でもかまいません。
今までのディールで得ている得点 | 必要な点数(ミニマムカウント) | |
マイナス点 | 15点 | |
0〜495 | 50点 | |
500〜995 | 90点 | |
1000〜1495 | 120点 | |
1500以上 | 150点 |
捨て札から取ってメルドを作るときには、一番上の捨て札だけが、このためのメルドの点数として数えてもよいカードです。
赤3やカナスタのボーナス点は数えません。
一度にいくつメルドをしても、レイオフしてもかまいません。
メルドには次の制限があります。レイオフを行う際にも、その制限を破るようなレイオフはできません。
1)メルドは3枚以上7枚以下でなければなりません。
2)1つのメルドには少なくとも2枚のナチュラルカード(ワイルドカードでないカード)が含まれていなければなりません。
3)1つのメルドに使用できるワイルドカードは3枚以下です。
4)7のランクのメルドにワイルドカードを含めることはできません。
5)黒3は上がりのときだけしかメルドできません。黒3のメルドにはワイルドカードを含めることはできません。黒3の7枚のメルドはカナスタになります。
6)1つのチームが同じランクのメルドを2つ以上持つことはできません。ただし、そのランクのカナスタを作った場合には、同じランクのメルドを新たに作ることができます。
捨て札の山を取るために2つ目の同じランクのメルドを一時的に作ることもできますが、その場合、そのあと直ちに同じランクのメルドは併合されます。7枚以上になって併合できないようなら、捨て札の山を取ることはできません。
なお、メルドしたカードを、手札に戻したり、他のメルドに移すことはできません。
捨て札は、捨て札の山の上に表向きに行います。下のカードが見えないように重ねます。
捨て札の、下のカードを見ることは禁止されています。
フローズンでない捨て札の山に、ワイルドカードや赤3を最初に置くときには、そのカードは横向きに置くか、捨て札の山の横に置くかして、フローズンになったことを示します。
両方のチームがセブンカナスタを作っている場合に限り、7のカードを捨て札することができます。それ以外の場合は7のカードは捨て札できません。
自分のチームのカナスタを自分で完成させたら、つまりカナスタの7枚目のカードを出したら、捨て札を行って自分のプレイを終わらせたあと、自分のフット(最初に配られた11枚のカード)を取って手札に加えます。
赤3とは3と3のことです。
赤3はメルドには用いません。赤3を山札からドローしてきた場合には、すぐにそれをメルドと同様にテーブルに表向きに出さなければなりません。その後もう1枚山札からカードを引きます。
最初に配られたカードの中に赤3があれば、最初の自分の番の時に、赤3をテーブルに出して、その枚数だけのカードを山札からドローしなければなりません。ドローしたカードに赤3が含まれていたら、同じことを繰り返します。そのあと、通常のプレイを始めます。
捨て札の山を取ってきたときに、この中に赤3が含まれていたら、直ちにテーブルに出さなければなりませんが、カードはドローしません(捨て札に赤3が含まれるのは、最初のアップカードが赤3であったときだけです)。
テーブルに出された赤3は1枚につき100点のボーナス点になります(カードの点数はありません)。もし一方のチームが8枚の赤3を集めたら、800点の代わりに1000点もらえます。
ただし、もしチームがセブンカナスタを完成させていなければ、テーブルに出された赤3は1枚につきマイナス100点になります。もしこのチームに8枚の赤3をがあれば、マイナス800点の代わりにマイナス1000点になります。
フット(最初に配られた11枚のカード)を手札にしていない場合には、それに含まれている赤3は1枚につきマイナス100点になります。
黒3のメルドは上がりのときにしかできません。また、黒3のメルドにワイルドカードを含めることはできません。
これが捨て札の一番上にあるときには、たとえこれを用いて上がれる場合でも、決して捨て札を取ることはできません。そのため、これをストップカードとも呼びます。
フットを手札にくわえたプレイヤーが、メルドを作ったりレイオフをして手札がなくなれば、上がりになり、そのディールは終了します。上がるときには捨て札を行っても行わなくてもかまいませんが、7のランクのカードを捨て札して上がることはできません。
ただし、上がるためには、自分のチームが4種類のカナスタの全種類について少なくとも1つのカナスタを作っていなければなりません。そうでない場合には、フットを手札にくわえたプレイヤーが手札のカードの枚数をゼロにするようなプレイをしてはいけません。
なお、上がろうとするプレイヤーは、自分のチームの誰か1人に、上がってもよいかどうか訊ねてもかまいません。パートナーは、これに対して、「はい」か「いいえ」で答えます。プレイヤーはその答えに従わなければなりません。
上がったチームには100点のボーナス点がつきます。
誰も上がらずに山札がなくなったときには、次のようにします。
あるプレイヤーが最後の山札をドローして1枚捨てたあと、次のプレイヤーは、可能であれば、その捨て札の山を取って、メルドを作ることができます。作らなければディールは終了となります。
捨て札を取ったプレイヤーは、上がらなければ、メルドなどをした後、やはり1枚捨てることになりますが、次のプレイヤーも同様に捨て札をとる権利があります。
このようにして、だれかが捨て札を取らなかった場合に、このディールは終了となり、得点を計算します。
なお、山札からの最後のドローが赤3だった場合には、そのプレイヤーは赤3をテーブルに出しますが、メルドもレイオフも捨て札もできず、ディールが終了となります。
捨て札ができなくなるようにするプレイは禁止されます。つまり、7の捨て札ができない状態のとき、メルドやレイオフを行って、残りの手札を7だけにすることです。(上がれないのに手札を0枚にすることも禁止です。)
ただし、ドローの前に手札が7のカードだけだったのに、ドローで7を2枚引いてきた場合には、どうしても捨て札はできません。この場合1枚の7のカードを手札に残して、可能ならばそれ以外の7をすべてメルドまたはレイオフしたあと、捨て札しないでディールが終了します。
この場合には、山札がなくなったときと同様、誰にも上がりの100点ボーナスはつきません。
得点は、メルドしたカードの点数、カナスタのボーナス、上がりのボーナス、赤3のボーナスの合計から、手札とフットのカードの点数と赤3のマイナス点を引いたものです。
上がったプレイヤーのチームの他のプレイヤーの手札やフットのカードの点数も、もちろん引かれます。
チームは得点を合計して共有します。
ディールの終了時点で、20,000点に到達したチームがあればゲーム終了となります。もちろん、点数の多い方が勝者となります。同点ならば、差がつくまでディールを続けます。
勝者に特にボーナスはなく、精算は点数差で行います。
ジョーカー | 50点 | |
2 | 20点 | |
A | 20点 | |
K、Q、J、10、9、8 | 10点 | |
7、6、5、4、黒3 | 5点 | |
赤3 | 100点 | |
ただし、8枚そろうと全部で | 1000点 | |
ミックスドカナスタ | 300点 | |
ナチュラルカナスタ | 500点 | |
ワイルドカナスタ | 1000点 | |
セブンカナスタ | 1500点 | |
ゴーイングアウト(上がり) | 100点 |